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良い人止まり
「ごめんなさい。天野君良い人なんだけど、そういう風にはみれない」
仲の良い女の子に好意を伝えた結果、帰ってきた言葉だ。
残念ながら、これが初めての言葉ではない。過去に別の女の子に告白をして、ほぼ同じ内容の答えを言われたからだ。
「そ、そうだよな。なんかすまん。とりあえず伝えかっただけだから」
「う、うんありがとう。これからも、友達、としてよろしくね」
「おう」
こうしてまた俺の恋が終わった。
結局のところ、良い人止まりなのだ。別にコミュ障とかボッチというわけではないのだが、恋愛になると否リア充になってしまう。
「友達と、してか」
気まずそうに去っていく女の子の揺れるポニーテールを眺めながら呟く。
きっと疎遠になるだろうな。
男女の友情において、恋愛が絡むと壊れやすい。仕方ないことながら、切ないものである。
そんな思いを抱えつつ、少し待ってからこの場を去るのであった。
処女作となります。
完結を目標としますので、内容が稚拙に感じるかもしれません。