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富良野の警察署で

指名手配犯を連れて富良野の警察署を訪れた詩織は

まったく所轄の違う刑事が指名手配犯を連れて来た。縄張り争いの厳しい警察はよそ者が所轄内で、我がもの顔で捜査されては面白くない。詩織は偶然と言ってもなかなか信用してくれなかった。仕方なく署長に恥を忍んで本当の事を打ち明けた。本当は言いたくなかったが仕方がない。交際相手を殴り怪我を負わせ謹慎処分を喰らったこと。署長の温情で旅をする事が出来たこと。硬い表情の署長も笑いだした。すると署長の耳に囁いた者がいる。署長は詩織を改めて見つめ驚く。この警察署はすぐさま詩織の身元を再確認させたのだろう。間違いなく池袋の刑事であり経歴を調べたのだ。

「坂本さんあんたは過去に二度も指名手配犯を逮捕したんだって、今回で三度目という事か驚いたね」

「いいえ全て偶然です」

「そんな偶然が三度も続くものか。それともあんたは犯人を引き付ける力を持っているのか」

[そりゃあ三度目になりますが、今回は本当に偶然なんですよ。決してこちらのシマを荒らしに来たわけじゃありません。恥を忍んで謹慎処分の事を言ったじゃないですか。信じて下さいよ]

「分かった、分かりましたよ。レンタカーも借りているようだし旅行の途中なのですよね」

「あの~今回の事はうちの署にも報告するんですか」

「当然でしょう。指名手配犯を捕まえたから報告するのは当然だ。それとも困る事でも」

「ハイ困ります。謹慎中の身で署内に知れ渡ったら大変な事に、それにうちの署長の温情が公になれば署長も厳重注意処分になりかねません」

「なんで手柄を立てて怯えているのか。ハッハハ分かった池袋の署長にだけ報告しておくよ。それならいいだろう。しかし手柄はこちらで頂くが」

「もちろんです。ですから穏便にお願いします」

「分かった分かった。面白い刑事もいるものだ。坂本詩織さんね名前は忘れず覚えておくよ。せっかくの休暇だ。いい旅を続けてくれ」


所長に問われた

『ところで貴女と指名手配犯との関係はと

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