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富良野の警察署

雇い主の吉岡と詩織は指名手配犯と富良野の警察署に向かう

 時刻は夜の七時、詩織は警察署の受付で、小声で告げる。驚いた受付係は内線電話を入れた。慌てて飛んで来たのは署長と数人の署員。詩織はスマホをかざし指名手配犯の荒岩の写真を見せた。すぐさま奥に通された。

「お騒がせしてすみません。彼が自首したいというので連れてきました。それと隣にいる方は荒岩の雇い主で社長さんの吉岡さん。その吉岡さんが熱心に自首を勧めてくれて出頭した次第です。よほど社員の面倒見がよく信頼関係があったからこそ荒岩は社長さんに迷惑を掛けられないと自首するに気になったようです」

「……はぁそれはどうもご苦労さまです。ところで貴女とはどんな関係で?」

「私は旅の途中で、偶然吉岡さんと合い意気投合しましてね。と言っても不審人物にしか見えませんよね。私こう言う者です」

偶然とは言ったが吉岡を叩きつけコンクリートに顔を擦り付けた事は省いた。

詩織は関係者では通らないと悟り名乗る事にした。名刺を見た署長は名刺と詩織を見比べて語った。

「なんと東京の刑事さんがどうして犯人を追ってわざわざ富良野まで来たのですか」

「とんでもありません。私は休暇を取って旅行に来ただけで偶然このような結果になった次第です」

「偶然ねぇ……ずいぶんと偶然が多いようですなぁ」

 まだ疑っているようだ。確かに疑われても仕方ないが納得してもらうには恥を言わなければならない。

その後、荒岩は取調室へ社長で雇い主の吉岡は明日改めて事情聴取するということで帰るらしい。既に手配して合ったのか吉岡の奥さんが迎いに来ていた。詩織は署に少し失礼して外に出て、真っ先に吉岡の妻に駆け寄り深く頭を下げた。あれだけ歓迎してもらったのに理由はともあれ裏切り行為である。すべて承知している吉岡は家内には後で詳しく説明するから署に戻ってと言われた。それでも辛い思いをさせた吉岡と妻に何度も深く頭を下げた詩織は署に戻る。



突然、指名手配犯を連れてきたと告げる

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