第5話 家族と使い魔
この家の家族構成は父、母、妹、そして俺だ。
何て紹介するべきだろうか。
使い魔が2人いるってだけで異常なのに。その上天使と悪魔だなんて。
2階の自分の部屋を降り、1階のリビングへ行くと家族3人が待っていた。
父「なんてこった、優が家に女の子を連れ込んでき
たぞ
しかも2人も」
母「照義さん、そんな野暮なこと言って
優ちゃんが困ってるわよ」
父「おお、確かにそうだな
加奈子の言う通り、親は暖かく見守らなくては
な
悪いな優」
「いやいや、父さんも母さんも間違ってるから
この2人は俺の使い魔で
天使のウリエルと悪魔のルカーサル」
「初めまして、お父様、お母様
私は天使ウリエル
優さんの使い魔にして将来のお嫁さんです!
よろしくお願いします」
「私は悪魔ルカーサル
優の使い魔だ
まぁよろしく頼む」
父「なんだよーー
そうならそうと早く言ってくれればいいのに」
母「ウリエルちゃん、ルカーサルちゃん
これから優ちゃんのことよろしくね」
「え、なんで2人ともこんなに理解早いの
おかしいとか思わないのかよ」
妹「あのさー、お兄ちゃん
どうして使い魔が2人もいるわけ?」
「由衣〜
やっぱりそうだよな、どう考えても変だよな」
妹「うん、使い魔は1人の人間に1体っていうのが常
識でしょ」
さすが、由衣。
成績が良く、人当たりも良いため周りからいつも頼りにされているだけのことはあるな。
ちなみに、学校では可愛いと評判で告白されることもたまにあるらしい。
「しかし、2人も分からないらしくてな
やっぱ市役所の使い魔窓口で聞いてみるしかない
か」
「優さん、デートですか?
じゃあ今着替えますから少々お待ちを」
「いや、使い魔は周りからは見えないんだから着替
える必要ないだろ」
「いえいえ、天使の力を持ってすれば周りから認知
される事も可能なのです」
「マジかよ、天使って凄いんだな
悪魔もできるのか?」
「出来るにはできるけど
別に認知されたからといって特に意味はないだろ
私たちは使い魔なんだ
まぁそこのメルヘン思考の天使様は崇高なる考え
をお持ちのようだが」
「あの、それ褒めているというよりただの悪口だと
思うのですが、まぁいいです
1番の理由は優さんに変な女が寄ってこないよう
にするためですね」
「あ、そう
もうこの際何でも良いから早く行くぞ」
「いやあの、他にどんな理由があるとか気にならな
いんですか?」
「興味ない」
「ひどい、優さん
(まぁ、覚えてるわけないですよね)」
「ん、何か言ったか?」
「いいえ何でも
私の着替えも終わりましたし、デートに行きまし
ょう!」
「デートではないけどな」
とりあえず、どうして俺に使い魔が2人いるのか早く調べないとな。