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第2話 勇者の旅立ち


上演時間:20分~25分








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―利用規約―




・ツイキャス、ニコニコ、リスポンなどで上演する際は、作者に断わりの必要はございませんが、連絡やツイッタ―通知を出していただけますと、録画や上演枠に顔を出させて頂きます。




・上演する際はこの台本のタイトルとURL、作者(協力は不要)、配役表をコメント欄にのせていただきますようお願いいたします。また、mojibanなど補助ツールの使用は可能としますが、台本のURLの代わりにするのはやめてください。




・過度のアドリブ(世界観の改変)、性転換は一切しないようにお願いします。また、適度なアドリブや読みにくい個所の語尾改変は、世界観の変わらない程度ならOKといたします。





・無断転載はしないでください。もし、発見や連絡があった場合、作者が確認したのち法的処置を行いますのでよろしくお願いします。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ラーク・ウィッシャー:15歳。第一次グランハルト帝国戦争を戦い抜いた、クラッチ・ウィッシャーの息子。職業は魔法剣士。剣の技術に秀でているが、魔法に関してはてんでダメ。下級魔法でも最弱の威力しか出せない。グランハルト帝国の皆が持っている力、「グラン」を持っているが、うまく自分の力を理解していない。熱い性格で常にポジティブな考えを持っている。騎士隊長がいる前とそうじゃない時(父としてのクラッチも含む)とで口調が変わる。




ミカエル:15歳(人間年齢)。ラークの夢の中に現れた天使。容姿はかなりの美女。彼女の歌う歌には癒しの効果があり、支援要因として主人公パーティーを支える。ガベルからは『出来損ないの天使』と言われている。なにかわけがありそうだが……ラークの前だけ話し方が変わる。




クラッチ・ウィッシャー:35歳。第一次グランハルト帝国戦争を戦い抜いた英雄でラークの父親。第一次グランハルト帝国戦争時の年齢は25歳。職業はラークの魔法剣士よりランクが上の魔法騎士。彼の功績により、敵国を蹴散らした。「表面は熱く、中身は冷静」をモットーにしているが、周りからはそう見えない言動が多い。帝国騎士統括騎士隊長の称号を持つグランハルト帝国の皆が持っている力、「グラン」を持っている。




ティア・ウィッシャー:35歳。第一次グランハルト帝国戦争を戦い抜いた英雄で、ラークの母親。第一次グランハルト帝国戦争時の年齢は25歳。職業は聖母。支援戦闘に長けており、最大10人を一気に支援することもできる。支援魔法のすべての詠唱を覚えており、宣戦を離れた今でも、街中の人の医療機関の院長として活躍している。グランハルト帝国の皆が持っている力、「グラン」を持っている。




ジョージ・ブライアン:性別おかま。40歳。ラークとともに第一次グランハルト帝国戦争で戦った英雄。第一次グランハルト帝国戦争時の年齢は30歳。職業はハンドガンがメインウェポンのガンナー。スナイパーライフルも巧みにこなすことから、グランハルト帝国戦争時は王城からクラッチたちの通信を頼りにガベルと戦った。現在では『なんでも屋じょーじ』を経営している。グランハルト帝国の皆が持っている力、「グラン」を持っている。




魔物:街中に来た魔物。



少女:6歳。ジョージの店に買い物に来た少女。





≪メイン≫

ラーク(不問):

クラッチ(♂):

ジョージ(♂):

ミカエル(♀):

ティア(♀):


≪サブ≫

魔物:

少女:







ミカエルM「第一次グランハルト帝国戦争終了時から10年がたち、平和が訪れていたグランハルト帝国。そこに突如現れた、業魔ガベル。この業魔ガベルの登場により、六月むつき後、世界が滅ぼされることを告げられたことで、クラッチとティアたち騎士団はおののき、そしてラークは、緊張の余り腰を抜かしていた。」




クラッチ「やっぱり、いざ相対あいたいすると足がすくむな……さて、どうするか……」




ティア「六月むつきと言っていたわね?」




クラッチ「そうだな……」




ラーク「父さん、今のがガベル?」




クラッチ「あぁ……しかし、まさか、こんなに早く封印がかれるとは……」




ラーク「封印って、母さんがしたんだよね?」




ティア「ちょっと!私を疑ってるの?」




クラッチ「おちつけ!ティアが使ったのは、封印術の最高峰『ピース・オブ・ハート』だ。しかも術式的に一つでも間違えたら、絶対に成立しない。」




ティア「そう……だけど、それをくってことは……」




ジョージ「あら?ラークとティアじゃなぁい!」




クラッチ「ん?この独特な喋り口調は……」




ティア「ジョージ!久しぶりね!!」




ジョージ「あら、ティア!ほんとかわいいわねぇ!あぁ、その瑞々(みずみず)しい柔肌やわはだ……うらやましいわぁ……もう、スリスリしちゃう!!」




ティア「ちょ……ちょっと!触るのはやめなさい!」




クラッチ「こら、ジョージ!何しに来た?」




ジョージ「何しに来た?じゃないわよ……私の店の商品仕入れに行ったら、まがまがしい妖気がこのあたりで漂っていたのよ。もしかして、何かあったのかと思って来てみれば……」




クラッチ「(被せるように)ガベルがいたということだな?」




ジョージ「そうだけど……んもう、最後まで言わせなさいよ!馬鹿クラッチ!!」




ラーク「あのぅ……父さん?」




クラッチ「あぁ、こいつは……」




ジョージ「あらぁん、なぁに?このかわいこちゃん!もしかして、お姉さんの魅力にれちゃった?」




ラーク「あ……あの、その……」




ラークM「どこが、お姉さんだよ!筋骨隆々(きんこつりゅうりゅう)のゴリラ男じゃねぇか!?」




クラッチ「ラーク、前にあったことがあるだろう?ほら、港のほうでガラクタばかり売っている、『なんでも屋じょーじ』の店主ジョージだ」




ジョージ「ガラクタとは失礼しちゃうわね。私の道具は役に立つんだから。ということで、ジョージ・ブライアンよ!クラッチの部隊ではガンナーをしていたわ」




ラーク「ガンナー!?」




ラークM「みえねぇ!?ぜってぇファイターだろ!?どう考えてもファイターだろ!?」




ティア「ジョージは主に、サブマシンガン二丁もちで戦うのだけれど、ハンドガンからスナイパーライフルまで、どの銃でも簡単に使いこなすのよ。」




ラーク「そ……そうなんだ……」




ジョージ「てことでよろしくね!坊や」




ラーク「よ……よろしく」




クラッチ「ところでラーク」




ラーク「はい!」




クラッチ「お前の近くにいる少女は誰だ?」




ラーク「え?」




ミカエル「……」




ラーク「うわぁ!?君いつからいたの!?」




ミカエル「さっきから」




ラーク「さっきっていつ!?」




ミカエル「あなたたちが、ラークのお父様とお母様?」




クラッチ「そうだ」






ティア「そう……」




ジョージ「(遮るように)そうよ」




ラーク「いや、違うから!!絶対違うから!!」




クラッチ「ジョージ……黙っていてくれないか」




ジョージ「なによ……つまらないわね」




ティア「わ……私がラークの母親です」




ミカエル「そう……まぁ、どちらでもいいですが……」




ラーク「よくないよ!!全然よくない!」




ミカエル「……私の名前は天使ミカエル」




クラッチ「な!?」




ティア「天使ミカエルですって!?」




ジョージ「……!?」




ラーク「てん……し?」




ミカエル「そう……正式な名前はアブドリアル・アシュティア」




ラーク「ん?どこにもミカエルなんてないじゃないか」




ミカエル「……ミカエルは先代である母、アルクトゥス・ヴァン・ミカエルからとったものです。」




ティア「その名前なら私も聞いたことがあるわ」




クラッチ「本当か?」




ティア「えぇ……私の魔法はミカエルを基にした詠唱が多いのよ」




ミカエル「そのはずです。支援魔法の詠唱はすべてそれを基にしていますから。母、ミカエルは3000年前、私を生んだ時に業魔戦争でガベルに殺されました。」




ラーク「え!?てことは、君って3000歳!?」




ミカエル「そうよ」




ラーク「すんごいおばあちゃん……」




ミカエル「(遮るように)天使の鉄槌を……アイアン・ハンマー」




ラーク「ギィャア!」




ミカエル「……続けていいですか?」




ジョージ「……い……いいわよ」




ジョージM「この子……意外に怖いわね……」




ミカエル「母は業魔ガベルとの戦いで命を落とす前、私に力をすべて託してくれました。ただ、私には足りない力があるのです」




ラーク「た……足りない力?」




ミカエル「えぇ……それは『人を信じる力』です」




ジョージ「だから、出来損ないの天使ってわけね」




ミカエル「はい。母は常に人間を信じていました。人は私たち天使や神を信じてくれるから、信仰をしてくれるのだと……しかし、ガベルと私は逆でした」




クラッチ「確か、俺たちと対峙たいじしたときにそのようなことを言っていたな」




ミカエル「えぇ……そして、母とガベルの間にあった亀裂は、次第に広がり、しまいには、天界を巻き込んだ大きな戦争へと変わっていきました。この戦争を業魔戦争と呼びます」




ジョージ「なるほどね……それで?あなたは何をしに来たの?」




ミカエル「私は探しています。『人を信じる力』とは何か。ただそれがわからない。」




ラーク「ふーん……あ、あのさ、俺に言った『開けてはいけないパンドラの箱』って何?」




ミカエル「…………」




ジョージ「言えないのね」




クラッチ「……ジョージ」




ジョージ「なによ?」




クラッチ「お前、そのような情報は入っていないのか?」




ジョージ「どの情報よ。パンドラの箱?それともガベルのこと?」




クラッチ「どちらもだ」




ジョージ「……まず、パンドラの箱のことに関してだけど。それらしい情報は私のほうには入ってないわ。ただし、それらしい文献が、商業の街アートリオンにはあると聞いたことはある」




ラーク「なら……」




ジョージ「(遮るように)アートリオンにある4万冊の古文書を、調べなければいけないのだけれど、それがあなたにできるかしら?」




ラーク「う……」




ジョージ「ガベルのことに関しては、一切の情報はないわ。ま、どちらにせよ、アートリオンにはいかないといけないわね」




クラッチ「……頼めるか?」




ジョージ「もとよりそのつもりで言ったんでしょ?いくわよ」




ティア「ごめんなさいね……ゆっくりしたかったでしょ?」




ジョージ「大丈夫よ。帰ってきたらあなた特製のマーボーチキン、食べさせてよね」




ティア「えぇ」




ジョージ「それと……ミカエルちゃんだったかしら?あなたも一緒に来てちょうだい」




ミカエル「わかりました」




ラーク「おれも……」




ジョージ「だめよ」




ラーク「どうして!?」




ジョージ「クラッチから聞かなかったの?これは遊びじゃないの。世界の存亡そんぼうをかけた戦いなのよ。あなたにそれを戦い抜く覚悟はあるの?」




ラーク「覚悟……」




ジョージ「ある意味、これも『開けてはいけないパンドラの箱』なのかもしれないわね。戦争なんてしたら、あなたは元の生活に戻れなくなっちゃうわよ?それでもいいの?」




ラーク「…………」




クラッチ「お前が決めろ。お前の人生だ。その答えに反対はしない」




ラーク「…………」




ジョージ「もし、ミカエルちゃんの可愛いお尻を追いかけるために、この旅についていくと言うのなら、私はあなたの眉間みけんをぶち抜くわよ」




ティア「ちょっとジョージ!!」




クラッチ「やめろ、ティア」




ティア「だって……」




クラッチ「気持ちはわかるが、これはラークが決めることだ」




ラーク「……父さん……いや、騎士隊長……」




クラッチ「なんだ?」




ラーク「わたくし、グランハルト帝国騎士団、ラーク・ウィッシャー。この旅についていきたいと思います。」




クラッチ「……本気なのだな」




ラーク「はい」




クラッチ「……わかった。もとより決めていたことをお前に命ずる。……いいか、ティア?」




ティア「はい」




クラッチ「ラーク・ウィッシャー!!」




ラーク「!?はい!!」




クラッチ「グランハルト帝国騎士団統括騎士隊長、クラッチ・ウィッシャーが命じる!ラーク・ウィッシャー……お前をグランハルト帝国騎士団第十四番隊隊長としてこの帝国を導いてもらう!」




ラーク「!?待ってください、騎士隊長!!第十四番隊なんてこの騎士団にはありません!」




クラッチ「あぁ、騎士隊長の権限で今つくった。とにかく、ラーク。お前と戦うパーティーを見つけてこい。それがグランハルト帝国騎士団第十四番隊だ。」




ラーク「え?それじゃぁ、数が少ないのでは?」




ティア「心配しなくてもいいわよ。私たちのパーティーもクラッチ、ジョージ、今はここにはいないけどアンディというファイターの4人だけなの」




クラッチ「あぁ。だから大丈夫だ。お前の一番戦いやすいパーティーを見つけて、業魔ガベルを倒すんだ」




ラーク「……わかりました!」




ジョージ「話は済んだかしら?」




クラッチ「あぁ……ジョージはしばらく第十四番隊に所属してくれ」




ジョージ「教育係ね。わかったわ。あぁん、楽しみ!若い男の子とあんなことやこんなこと」




クラッチ「死んどくか?貴様……」




少女「イヤァァァァァァァ!!」




クラッチ「なんだ!?今の声は!」




ラーク「公園のほうだ……あれは?見たことない……」




ジョージ「見てる場合じゃないでしょ!!行くわよ!!」





―間―





少女「私は何もしていないのに……どうして……」




魔物「グゥルルルルル……」




少女「もう……やだ……イヤァァァァァァァ!!」




魔物「ギィルァァァァァァァァ!!」




SE:銃声




魔物「ギィヤン!?」




少女「ふぇ?な……なに?銃声が……」




ジョージ「GACHAガッチャ!お嬢ちゃん、大丈夫?」




少女「あ、ジョージオネェさん!大丈夫!」




ジョージ「いい子……すぐにここから離れなさい。また私のお店にお菓子を食べにおいで」




少女「うん、ありがとう」




ラーク「す……すげぇ……ハンドガンで魔物の眉間に一撃……」




クラッチ「あいつのすごいところは、百発百中のところだな」




ラーク「え?外さないの?」




ティア「そうね……と話したいところだけど」




ジョージ「話はあとよ!全弾ぶち込む!クラッシュ・バレット!!」




SE:銃声




ラーク「どこに撃ってるの?」




クラッチ「いや……これでいい」




魔物「ギィヤァァァァァア!!」




ラーク「あ、動きが止まった」




ジョージ「とどめは任せたわよ!みんな!!」




クラッチ「あぁ!!灼熱の豪剣!燃やしつくせ!!ハァァァァァァ!!爆炎乱舞ダンシング・エクスプロージョン!!」




魔物「ギィィルァァ!!」




ラーク「俺だって負けてられない!炎をまとう剣戟けんげき!炎陣・爆炎 剣舞ろんど!!」




魔物「ギィヤァァァァ!!」




ティア「……この饗宴に呼ばれし精霊たちよ。地水火風ちすいかふう、結束しその力を我に示せ。パーティー・オブ・ネイチャー!」




魔物「グルァァァァァ!!」




ラーク「(息を荒げながら)す……すげぇ……」




ミカエル「回復しますね。神の癒しを……ヒール・ジ・アース」




ジョージ「あら……グランソウルまで回復してくれるのね」




ラーク「グラン……ソウル?」




ジョージ「え!?あなた、まさか知らないの?」




ラーク「う……うん」




ジョージ「(溜め息)グランソウルというのは私たちが今使ったような技をつかうために必要な力よ。ってそんなことぐらい教えておきなさいよ!クラッチ!ティア!!」




クラッチ「ハハハ!そういやぁ、教えてなかったな」




ティア「フフ……そうね」




ジョージ「まったく……それよりも、ミカエルちゃん、そしてラーク……行きましょうか」




ミカエル「はい」




ラーク「うん!」




クラッチ「気をつけろよ……ラーク」




ティア「何かあったら手紙で教えてね」




ラーク「うん、わかった!!行ってきます!」





―間―





ラークM「ここから、俺たちの世界を守る戦いが始まった」


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