第八章 魔神、イフリート
「・・・ッ!」
この感じ・・・
今まで感じた事のない魔力・・・
これは・・・!!
「あいつか!」
獄炎の魔神、イフリート!
「お前は知っているのか?」
「何の事だ!」
「桜のカギ・・・知っているのか?」
やはりあいつを!
「うるせぇ!!」
こいつに口砲は無意味だ
なら・・!
「龍腕!そして龍爪、龍牙!!」
「ほぅ・・ドラゴンか」
「だからなんだ!!」
ビュン!!!
死ねぇ!!
「ふん」
「なッ!?」
簡単に避けやがった・・・
あのスピードに追いついたのか!?
「次はこちらの番だ。ハァッ!」
なッ!
腕から炎を!?
「くッ!!」
だがこれくらい!
「まだだ!」
「何!?ぐァあ!!」
もう一方の腕からも!?
「ぐ・・・がはッ!!」
チッ!!
こうなったら・・・
龍爪、龍牙、そして龍翼!
「無駄だ」
「それは・・・どうかな!!」
ギュン!!!!
この戦闘スタイルはスピードを重視したスタイルだ!
「おらァ!!」
ドンッ!!
「へッ!どうだ!」
「・・・そんなものか・・・」
「なッ!!?」
「ドラゴンの力がそんなものだったとは・・・」
「!!」
来る!!
「煌炎」
「!・・ぐはッ!!」
炎を一点に集中させた突き・・!!?
「・・ぐほぁッ!!」
・・・体が・・・
動かねぇ・・!
「もう終わりか」
!?
「弱かったなドラゴン」
くッ!
ここまでなのか・・・
「おい、待てコラ」
パンパンッ!!
「!?あんたは・・・」
射的屋のおっちゃん!?
「まさかお前がドラゴンとはな。通りであの刀選んだわけだ」
!?
あの刀!?
「貴様、誰だ」
「あ?魔神なんかに教えるわけねぇだろばぁか!」
魔神に馬鹿って・・・
「それよりドラゴン!お前あの刀持ってるか?」
「あ、あぁ。あそこにあるが・・・」
「それ持って来い」
「あぁ」
ギュン!!!
「持ってきたぞ」
「そいつを抜け」
「だがこれは錆びていると・・・」
「そいつは錆びてなんかいねぇよ。その刀はドラゴン用に作られた刀。名は龍刀、 獄炎。地獄のような炎を相手に一発お見舞い出来るほどの熱さを誇る刀だ」
「龍刀・・獄炎・・・」
「そいつは俺には使えねぇがお前なら使える!そいつを使え!!」
・・・!!
やるしかねぇ!!
「・・!!あぁあぁぁぁああぁあ!!!」
ジャキッ!!
これが・・龍刀・・・
「そいつを奴に揮え!!」
「はぁぁああぁぁあぁああぁあ!!!」
龍刀、獄炎真空切り!!
「ふん、そんな炎など・・何!?」
「・・利いてる・・・」
「ぐ・・ぐぁあッ!!」
「・・やった・・・」
どさッ!
「大丈夫か?」
「俺、やったんだよな・・・」
「あぁ・・・」
「フフフ・・・」
!!
奴・・まだ生きて・・・
「お前に真なるドラゴンの力は使えん」
「真なる・・力・・・」
意識が・・・遠くなって行く・・・
「りゅ・・りゅう・・・・龍!」
「・・ルル・・・ここ・・は・・・?」
「お前ん家だよ」
・・俺の・・家・・・!!
「奴は!?、!ぐゥ・・・」
「龍・・あんまり無理しちゃだめだよ。傷はまだ塞ぎきって無いんだから」
「奴はどうなった!?」
「大丈夫だよ。奴は消えた」
・・やったか・・・
「・・あんた名前は?」
「あ?俺は火炎斬砲。俺の家は刀や剣、銃やライフルなどでモンスター等を狩ってきた。刀や剣は火炎術で作り出し、銃やライフルは作れねぇから専門の店で買って弾だけ作る」
「じゃあこれも・・・」
「あぁ。それは俺の爺さんが作った物だ。ドラゴン用に作ったはいいがそのあと死んだよ。それで俺が変わりにドラゴンを探してたんだ。お前だったのか・・・」
・・刀や剣・・・
「斬砲!俺に武器の作り方を教えてくれ!」
「・・やだね。これは俺の家だけがしてきた事だ!今さら他の奴に教えるなんて・・・」
「頼む!!」
「・・・」
「・・・」
「・・・チッ!わかったよ。教えてやる。ただしやるのは明日だ!その傷じゃ今日は無理だからな」
「・・わかった」
俺は明日に備えて回復に専念した
第八章 終