いきなり異世界に放り出されても、実際なにやればいいのかわからない
二話目です
「さて、自己紹介でも始めますか」
(といっても、あなたのことはリンクの影響でだいたいわかってますが)
いいんだよ、こういうのは自分の口でしたほうが自己紹介をしたっていう印象は残るから。ていうか、俺がカミサマのことまったく知らないんだけど
「まず、俺からだな。俺のな━━(桜井 健斗、年齢が19歳で趣味が読書で最近気に入っていることは空を眺めながらボーッとすること)……おい、被せるなよ」
(だから、いったでしょう?リンクで貴方のことをほぼ全てを知っているって)
「俺に流れてくる情報がまったくないけどな。というか最初の印象のところ聞いてたのか、おい」
(それは流してしまったら貴方の脳がパンクしますから。あと、聞いてはいましたよ)
まじか
ということはいまはカミサマがおそらく必要な情報とかを厳選して俺に流し込んでいるのか?そうじゃなかったら、完全にこいつ俺の体にいる居候じゃないか
(まぁ、実際自分のすべてを知ってもらいたい変態がこの世で何人いることか……あ、目の前に居ましたね)
「誰のせいだよ?!俺だって嫌だわ!!」
ほんと、だれかこいつなんとかしてくれないかな
(まあ、私に関しては紹介することがあまりありませんし)
「は?」
(そうですね……、基本的には何でも出来る神様とでも思っといて下さい。名前は「カミサマ」って呼んでいて構いませんよ)
まあ、元々名前がわからなかったから「カミサマ」って呼ぼうとしていたら定着しちゃったよ。まあ、カミサマがそれでいいなら構わないけど。というか、自己紹介とかしている暇とかないのは気のせいじゃないよね……(提案したのは健斗の方です)。元々ここの世界とかの説明は愚か、転生理由がカミサマの暇つぶしだからこの先の目的とかあ全くわからないんだけど
(私は基本的にはあなたの行動を見守ります、まあ流石に多少は私の力は与えますけど。とりあえず大声でステータスオープンと叫んで見てください)
「なんか魔法らしいぞ、それ」
そして、大きく息をすって………
「ステータスオープン!!」
小説で描かれているような、頭の中にステータス画面が浮かんできたり目の前にホログラムが現れるわけどもなく、なにも変化がなかった。周りを見渡してみても風に揺られている草があるのみ。
おいカミサマ、これは一体どういうことだ?
(特に何も起こりません)
「なんのためにやらせたんだよ!?」
凄い恥ずかしいんだけど。確かに周りに人がいないとはいえ、いきなり草原の真ん中で叫び始めるのは絵面が結構ひどいと思う。カミサマー、ちゃんとしてくださいよ
(では、ステータスと頭の中で念じてみてください)
「次は大丈夫なんだろうな…?」
疑いつつも、頭の中で念じてみると手の中にカードみたいなものが出てきた。そのカードにを確かめてみると・・・
名前:サクライ ケント
RANK:未所属
スキル:【神様の加護】…異世界の神様が一人の人間にかけた祝福。その加護はいかなる邪悪な存在でも祓ってくれるだろう。(全属性耐性、異常状態無効化、蘇生、瞬間回復、悪性特攻)
「なんだこのチート、というか完全にカードに呪いって書いてあるやん」
(おっと、間違えました。訂正しときますね)
名前:サクライ ケント
RANK:未所属
スキル:【神様の加護】…異世界の神様が一人の人間にかけた呪い。その加護はいかなる邪悪な存在でも祓ってくれるだろう。(全属性耐性、異常状態無効化、蘇生、瞬間回復、悪性特攻)
「結局のろいじゃねーか!?やっぱりカミサマ俺に恨みがあるよね?」
(ハハハ、実際こんなの呪いみたいなものじゃないですか。祝福したのは私ですけど)
実際そうですけどね?
これ寿命以外では死ねそうにないな。いや、ありがたいけどさ
(はいはい、このカードについて説明しますよ。このガードはギルドカードを参考にして作られた、身分証明書みたいなものです。ただ、あくまでもギルドカードをモチーフにして作られただけなので、このカードはスキル確認ぐらいしか使い道がありません)
「で、このRANKというものは?」
(それはギルドに所属しているときにでるので、安定のスルーで結構です)
ギルドか、入ってみたいな。じゃあ、最初はギルドがある町を見つけて所属しますか。
というかそうでもしないと稼いで行けなさそう
(では、出発しましょうか。ギルドがある町までは遠いのでいくつかの村を経由していくルートです。ここから北に向かって下さい)
「北ってどっちだよ」
(いま向いている方角が北です)
カミサマというカーナビを頼りに、俺は歩いていく
俺たち(ボッチ)の冒険は、これからだ!
(カミサマをカーナビ扱いはどうかと)
「そこらへんは気にするな」