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頭の中にカミサマがいる  作者: 柊のの
1/4

自称神様が目の前にいたから、カミサマと呼ぶことにした


はじめまして、なろうでは初投稿になります




人が死んだらどうなるか



ある人は信仰があれば極楽や天国にいくと、ある人は生前の行いにより地獄に召されると、そしてある人は無に帰るといった

正直、生きている間にはそんなことがわかる人なんていないだろう

誰だって自分から死にたがる人はいないし、少なくとも俺がそうだ


……だから自分が死んだとき正直僕にはどう反応すればいいのかわからない



「笑えばいいと思いますよ?」


「笑えるかぁ!?」


目の前にいる自称神様は俺に向かって、いちいち心まで読んできてネタを振ってくるのはどうかと思いながらこの謎空間に来た経緯を思い返す







━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━









その日は夏休みにも入り、回りが何処か旅行に行こうとかカラオケ行こうとか盛り上がっているなか、見事に期末テストを滑ってしまい、補習を受けなければならなくなり、学校へと向かう通学路を歩いていた


「勉強しとけばよかったな……、やらかした」


テストが平均点、もしくはそれ以下の人なら経験したことがある、変な自信である。テスト前日やテスト当日の朝まで勉強せずにテストが始まると、「あれ?今回いけるんじゃね?」と思ってしまうことだ


まぁ、テスト対策をしなかった理由がゲームに明け暮れていたので完全に自業自得なのだが


電車を降り、学校へと向かう途中にある公園の前へ通る時に子供たちの元気な声が聞こえてくる。おそらく小学生のたちがみんなで集まってサッカーをしているだろう


そんな風景を見ながら、小学生の頃は課題も期末テストもなかったなと懐かしみながら思いだす。まぁ、最後の一年間はあまり思い出したくないけど




そんな風に感傷に浸りながら歩いていると、目の前の公園の入り口からサッカーボールが飛んでくるのを見つける


そして、後ろからは大型トラックが1台スピードを上げながらこちらに向かってくる。なんだろう、この自動車学校とかでよく見かけるような展開



「まってよ~」


案の定公園の入り口から出てくる子供。このとき、流石に飛び出さないだろうと思っていた俺は子供がボールを取ってトラックに気づくまで硬直していた


そこからの行動は速かった


まず、なにも考えずに子供の方へと走る。この時点でトラックのスピードはあまり減少していない、おそらく居眠りかブレーキ故障だろう。子供が走ってくる俺に気づいた瞬間、姿勢を低くし、車が走っていない道路の方へと突き飛ばす

ここの道路は滅多に車が通ることはないので、安全だろう


だが、次の瞬間には速いスピードで突っ込んできたトラックに撥ね飛ばされて、意識が飛んだ





 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「こんな感じにあなたの人生は終わってしまいました」


「なんというか、あっけないな。そして、心を読んでくるのはやめてくれませんかね?」


「え~」



この自称神様はどうにかならないのか

というか、死んだ時の痛みとかを残らないようにしてくれたのはありがたいけど、自分が死んだ時の光景を見るのは複雑な気分である





「結局、ここはどこで、俺はなんでここに存在(いる)のですか?」


「いえ、ちょっと私の暇潰しに付き合ってもらおうかと」


「は?」



やっぱりこういうのって神様側の不手際とか、俺が選ばれた人間とかじゃないんだ。………はい、そこ、哀れんだ目で見ない

とりあえずこういうパターンは小説でよく見る異世界転生ものだろう。ここで色々なチートが貰えるのが定番だが、それも慎重に選ばないと世界によって即死する可能性があるからな……



「いえ、異世界転生はあってますがチートもとい特典を与える気はありませんよ?」


「いや、なんでだよ!?」



まさかの転生特典なし

俺の優雅な異世界で無双する話はあっさり消えてしまったようだ。自分でいうのもなんだけど、前世では趣味も得意なこともなかったので、秘められた才能が目覚めるなどのイベントはないと考えていいだろう



「むしろ、なんでそんなものがあると思ったのですか?」


「いや。定番じゃん?というかほとんどのそういう小説がチートだったり、なにかしろ特殊な才能をもってるじゃん?」


「あなたにはありませんからね(笑)」


「おいそこ、笑うな」




ひどいカミサマがいたもんだ

というか、俺はとんなところに転生させられるんだ?



「そうですね~、時代背景的には中世あたりでしようか?某勇者ゲームみたいにモンスターや魔王もでてきますよ?」


「俺は何をすればいいんだ?とりあえず鍛えて魔王でも倒せばいいか?」


「いえ、特になにもしなくていいです」


「え?」


「だから、好きなように生きてください」




また珍しい異世界小説がうまれそうだ(白目)

魔王がいるのに倒すのが俺の役目じゃなさそうだし、かといって大学生なので医療だったり建築などの特殊な知識があるわけでもない。よくこういう異世界ものでは、石鹸や家電などを現地で作って大儲けをするなどの描写が見られるがよく考えてほしい




なんでそういうの(特に化学反応)作れるの?




たとえば化学の序盤でよくならう中和反応を例に挙げてみよう

大抵の学校なら塩酸と水酸化ナトリウムを使って塩化ナトリウムを作る反応を起こすが、水酸化ナトリウムと塩酸はどうやって調達(もしくは生成)されるか知ってるのは何人いるだろうか?

そういう学問を専攻している人ならまだしも、学生はすでに用意したものを使っているので知らない人が多いだろう



というか俺は知らない



「まぁ、安心してください。流石になにも持たせずに異世界に行かせるのは流石に不味いので、ひとつプレゼントを差し上げます」


「お?まじで」


「はい、私が着いてきます」



「……は?」


……は?



「具体的にいうと、あなたの守護霊(背後霊)として憑いて過ごしますね。もちろんあなたとリンクしてるのであなたのことはまるっとお見通しです」


「いや、なんで俺のプライバシーがなくなってるの!?というか特典がおまえ(カミサマ)自身かよ!?」


「最初にいったじゃないですか………」





「私の暇潰しだって」


「本当にひどいなちくしょう!?」




暇潰し程度で人のプライバシーが消失する人がいったいこの世で何人いるだろうか?カミサマは身勝手だ……




「では、さっそく異世界にいってみましょうか」


「え?俺まだ心の準備が━━」


「おやすみなさい」



俺は段々と睡魔が襲ってくる




「やはり、あなたとは相性が良さそうですね……」


━━なんのだよ



そんな最後の言葉も、意識が保てなくなり音を発する前に倒れてしまった








# # # #





(………て……さ…)


(……きて……だ……い)




誰かが俺を起こしている

まだ眠いのに、声を掛けてくる


そんな声を無視しようと、また睡魔に身を任せようとすると……




(起きてください、この万年童○やろう)


「その罵倒は酷すぎませんかね!?」


頭の中(・・・)から響いてくる声からの罵倒により、完全に目が覚めた。さすがにいつかは卒業できるから……多分




「って、あれ?いま頭の中から聞こえた気が」


(おはようございます、よく寝ていましたね)


「……あー、思いだした」




カミサマとリンクしていて、プライバシーが消えたんだっけ

というかリンクするっていっても具体的にはどんな風になってるかわからないんだよな

そこらへんはどうなの?



(そうですね、憑依に近いものです。相手の魂に居候する感じでしょうか)


「なんかそれ、融合して俺の人格消えそうな気がする」


(安心してください、だれがあなたみたいな人と融合したいと思うんですか?)



やっぱりこのカミサマひどい



(まぁ、これの利点としては精神攻撃系は私の力で無効化できます)


「で、実戦になると?」


(あなたの戦闘力では雑魚にでもやられそうですね)


「やっぱりか……」


そんなもんだよ、部活もスポーツもしてなかったら



(さて、このあとどうしましょうか?)


「もう、なるようになればいいや」


この短時間でいろいろなことがあって、もう投げやりである







こんなぐだぐだで始まる異世界生活

生き残ることは出来るのだろうか?









(そいえば、まだ名前いってませんね)


「いまさらだよね!?」





続く























主人公の名前は次回



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