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語り屋  作者: 聞き手。
1/2

哀れな男絵仏師良秀

絵仏師良秀の話…①


②で完結予定。




夢灯

「あっしは、低い身でして、学がない。

ですから、言葉のあやってもんがありやす。ご了承くだせぇ。」



宇治拾遺物語の絵仏師良秀の話を勝手にリメイク(?)


誤字脱字、定まらない口調は大目に見てください。

えぇ、いつのことやら…


おっと、失敬、失敬。



夢灯と申します。



ここいらで、あっしの話を1つ聞いていってくだせぇな。



いつのことかは、忘れてしまいやしたが…

昔の事で御座いやす。















「こいつぁ、ひでぇ。」

「可哀想に。」

「天下絵師と呼ばれても、寂しかったんだなぁ…」

と、とぶらいに来た人々は口々に言った。


とぶらいに来た人々の足元には黒焦げになった人らしきものがある。


それは元、人間であり。

大変な罪を犯した人間なのでございます。





この男には、妻と子供がおったそうな。



しかし、数年前に家が火事になった時、この



男は妻子を見捨て家が燃える様子を眺めながら


「あはれ、しつるせうとくかな。年ごろはわろく書きけるものかな。」


などと、微笑みながら呟いたのである。


なんとも哀れな男であろうか。


そんな男も才能というのはありまして、


いや、心のかわりに才能があったのか…


絵の腕は確かでございました。

年を重ねるにつれ、その腕は誰もが認める、最高の絵仏師となったのでございます。


最高の絵仏師となった男のもとに高貴な方から依頼きたそうで。


どうやら、

「自分の娘に似せた美しい絵を描いて欲しい。」

との依頼でして。


男には、高い自尊心があり。

「我は、絵仏師なり。」

とて、依頼を断ろうとしていた。


しかし、この男も哀れな男で。


高貴な方の娘を見た途端に。

胸の内が熱くなり、なんともいえない感情が男の身体をむさぐったのです。


絵を描くため、生を受けたとばかり思っていたこの男。


生まれて初めて一目惚れをしたのだから…

なんとも愚かで滑稽か。


依頼を終えた後も男は淡い感情に打ちひしがれていた。


なんとか、己のものに出来ないか…


考えるのはその事ばかり。


やがて、男はその娘の処へと人目を盗み会いに行った。


男が屋敷につくと、娘は庭へ出ていた。


娘は男を見るなり微笑みながら手招きをした。

男は喜び、屋敷の中へ入っていった………



読んで下さりありがとうございます。


今、夢灯は薬を呑みに言っています。

少々お待ちください。


夢灯「申し訳ねぇ。」

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