知的生命体に思いをはせる少年
自分の住むこの星以外にも、生命がいるのではと思うひとりの少年は、今日も星の浮かぶ暗い空を見上げては、思いをめぐらせていた。
少年の覗く天体望遠鏡は、わっかのある星、橙と茶の美しい縞模様の星、散りばめられた星々を望むことができた。
レンズ越しに見える星々の中で、少年のお気に入りの星は、あの星。
学者が言うには、気温も大気の成分も重力も大きく異なっているが、あの星には生命がいるかもしれないというのだ。
「ずいぶん暑そうな星だ」
少年の住む星はたいそう寒いので、あの星の平均気温が25度であることは、とても暑そうに感じた。
――望遠鏡に見えるその星は、とても美しい青い色をしていた。
少年の住まう星、太陽系第4惑星。
ちなみに、太陽系第4惑星の平均気温は-43℃くらい。