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転生したら美少女騎士で百合ハーレムにいた。  作者: 碧月 紅
第一章 ここは、どこだ? 俺は、誰なんだ?
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8

「リヴィー……」

 低く押し潰したような声がして、その声の主はアイリーンだった。

「え、何?」

「何で、何でっ、私にはちっとも笑いかけてくれないくせにっ」

 ええっ、それは──考えても分からないな。

 だって、多分、俺とこの身体は違うヒトだから。

 俺はリヴィーの身体にいるけど、俺はリヴィーじゃないから。

 それは、絶対、確実に、違うから。

「あー…そう、なのか?」

 そう言って、アイリーンを見て苦笑する。

「それはその、すまなかった」

 とりあえず笑いかけてみる。

 この身体はあまり笑わないみたいだけど、俺は、元々の俺は違うようで、容易に笑みを浮かべることが出来た。

「──っ、ま、まぁ……今は頭を打って混乱してるようですし、構いませんわ」

 なんとかなった、と視線をめがねっこ、もといリナリーに戻す。

 目にハートマークがあるような、そんな顔で俺を見てるリナリー。

 

とりあえず整理してみよう。

俺は、よくわからないけど、俺だ。

俺の身体はリヴィエールという女の子。

目の前のめがねっこはノーコン魔法弾のリナリー。

で、こっちの俺をリヴィーと呼ぶのがアイリーン。

アイリーンとリヴィーは同じ歳でリナリーが下級生。

リヴィーは一人部屋に荷物をひとつしか持ってない。

──と、そのくらいだろうか。

ああ、あとひとつ。

ミルカ先生はかなりの巨乳で優しい女性だ。

リヴィーに関してはその程度。

俺は──多分男、リヴイーではない。

多分、この世界の人間でもない。

俺の記憶は赤い月と赤い空だけ、だった。

それと、死ぬのかな──って思っていたこと、だけ。

あとは、そう何も分からない。

しばらくはリヴィーとして、ここで過ごすしかないのだろう。


ところで、本物の、リヴィーはどこにいるんだろう。

消えてしまったのか、眠っているのか──いつか俺が俺を取り戻して、リヴィーに身体を返す時には見つかっているといいな、なんてご都合主義な事を考える。



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