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転生したら美少女騎士で百合ハーレムにいた。  作者: 碧月 紅
第一章 ここは、どこだ? 俺は、誰なんだ?
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「謝って済むのかしらねぇ、リナリー・へっぽこ・スタインさん?」

 どうやらこの眼鏡っ子はリナリーという名前らしい。

 この子を見てると、何かを思い出しそうな気がして、つい近づいて頭を撫でてしまう。

「リッ、リヴィエールさまっ?」

「あ、ごめん、つい」

 この手は俺が、なのかリヴィエール、もうめんどくさいなリヴィでいいか、が動かしたんだろうか。

 でも、こうして撫でていると、こう──脳裏に浮かぶ誰かの声が──。

「何でよっ、リヴィー!

 その子がリヴィーをこんな目に合わせたのよ?」

 あ。 アイリーンが怒っている。

 緑色の瞳が燃えるような色で、それはとても綺麗で──。

「ああ、アイリーン、もういいじゃないか。

 俺はこの通りなんともないし、こんなに謝ってるんだ、許してやろうじゃないか」

 少なくとも、外見上はコブとかもないし。

「もうっ、リヴィーは下級生には甘いんですから」

 ああ、下級生なのか、ということは俺とアイリーンはリナリーより上級生なんだな。

「下級生の失敗を快く許してやるのも上級生の役目だろ?」

「あっ、ありがとうございます、リヴィエール様っ」

 む、様付けって何でなんだ?

 着ている物も質素な綿の素材だし、持ち込んでると思える物は小物入れひとつだけ、裕福な貴族であるとは思えない。

 それがなんで【様】?

「本当にすみませんでした。

 私に何かできることがあれば何でも言ってくださいっ」

 また頭を下げながらリナリーが言った。

「ああ、ありがとう。

 何かあったらお願いするよ」

 そう言って少し口の端を上げてみる。

「きゃーっ」

 きゃあ?

 いや、俺は──笑顔を見せたつもりだったんだが、なんできゃあなんだ?

「ああ……もう私、今日のこの日を忘れませんっ」

 え?

 えええっ?

 えーと、何だろう、こういう反応って見た事あるぞ。

 歌手か何かの前でファンがよくやって──歌手? 歌手って、ファンって何だ?

 頭に浮かんだ言葉は、あまり馴染みが無いものの、どこかで聞いたことがあるといった感じがして。


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