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転生したら美少女騎士で百合ハーレムにいた。  作者: 碧月 紅
第一章 ここは、どこだ? 俺は、誰なんだ?
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 小さな肩、茶色の長い巻き毛がくるくると背中に広がって、ああ女の子っていい匂いがするななんて思っていたら、身体が勝手に首根っこを掴んで引き剥がしていた。

 あれ? まさか、もしかして、この身体はスキンシップが好きじゃないのかな。

 アイリーンの首根っこを掴んでぽいっと投げ捨てる俺の右手。

 おおっ、この身体って以外に力持ち。

 いや、そうじゃないだろ俺っ!

「ごめ……いや、そのアイリーン?

 俺らっていつもこんな?」

 抱きつかれたら投げ捨てる、そんな関係なのだろうか?

 それとも好意を持ってるのはアイリーンだけで、リヴィエールは違うんだろうか。

「ふふっ、そうですわね。

 リヴィエールはいっつも照れ屋さんで、過度のスキンシップはやめろとよく──どうしてそんな事を聞くの?」

「ああ──その、なんだ。

 ちょっとばかり記憶が混乱してて。

 魔法弾とやらのせいかも知れないが、色々変なことがあるかも知れないが気にしないでくれ」

「リヴィー……。

 やっぱりあのへっぽこ魔術師っ……、どうしてくれましょうっ」

「いや、彼──彼女か、そのせいじゃないだろう?」

 多少の原因はその【へっぽこ魔術師】のせいもあるかも知れないが。

 どうしたもんかと考えていると、遠慮がちなノックの音がした。

「誰だ?」

 これまた遠慮がちにそっとドアが開いて、金色の光が見えた、と思った。

 鮮やかな金髪が肩までの、眼鏡をかけた少女がそこにいて、伏し目がちな瞳が俺を見つめていた。

「何しに来ましたの、へっぽこさん」

 俺に対するのとは違った低い声がその少女に向けられた。

「へっぽ──こって、ああっ! この子が?」

 さっきまで話題にあった、魔法弾を俺に、いやリヴィエールにぶつけてしまったへっぽこ魔術師は彼女なのか。

 それにしても──、ちっちゃくて可愛い感じの子だな。

「ご、ごめんなさいっ!

 私のコントロールが悪くてぶつけてしまって、本当にごめんなさいっ」

 ぺこぺこと謝る姿はなんというか、コメツキバッタって言葉が頭に浮かんだ。


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