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アイリス大賞4
溜息をひとつ、ついて気分を落ち着かせる。
「えーと、アンディ、さっきの話の続きって何だろうか。
話はまだ続くのかな…?」
「いえ、リヴ様…私が少し変わっているというのはリヴィール様からのお願いが聞けるということで、変わっているということもお分かり頂けたかと思います」
「あ、うん。
その他には無いのかな、それともまだ変わっているから話があったりする?」
「そうですね、変わっている事の説明は…うん、大丈夫ですね。
もし他に何かあったらその時にご説明をさせて頂きます。
アンディはリヴィールと話しができる、つまりはお願いもそれで聞ける、ということで…大丈夫だよなぁ。
で、男の俺が女のリヴィールに入っているのはちょっと問題だってことだよな。
…何かいい手があるのかな…。
「俺がこの身体から出ていく事とか出来ればいいんだよな?
どういう手がある…?」
「実は、まだ仮定ではあるのですが…。
いい手があるのですよ」
いい手って何だろう?
「では、次の部屋に行ってみましょう」
え、次の部屋…?
「見て頂いたほうが早いと思います」
そして、今いる部屋から手を引かれて出ていく。
歩いていくのは地下、地下にある広い部屋の前でアンディは足を止める。
俺も足を止めて部屋のドアをじっと見る。
「この中に、用意してあるのです」
アンディがドアの鍵を開けて、中の様子を見えるようにしてくれる。
「えっ?
光が眩し…」
今まで灯が少なかったので中の部屋が眩しくて、少し目を閉じる。
少し目が慣れて来て、部屋の中を見れるようになって、声も出ず驚く」
部屋の中にあったのは、大きなガラスでできたような柱間。
大きな透明な、柱のような、液体の入った瓶。




