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アイリス大賞4
あれ、 これ…馬車?
「何、この豪華な馬車」
目の前にあったのは、馬でなく、なんだ、こりゃ。
白い鬣、うん、それは馬と同じ。
足も四本、それも馬と同じ。
しかし、その身体の多くを覆うのは白い…羽、いや翼。
「翼のある、馬なんだろうか…」
白い鬣、白い翼のついた馬…それは馬と呼んでもいいんだろうか。
「えーと…お前は馬…なのか…な」
ヒヒン、と違うよ、と鳴き声が聞こえた。
「うん、やっぱり違うよなぁ…」
ヒヒン、とさっきよりも軽い鳴き声がした。
「何て呼べばいいんだろう。
いっそ呼ばずに自宅まで…ってのは可能だろうか」
馬車の傍でそんな事を考えていたら、通りがかった人が教えてくれた。
「ペガサスか、いいねぇ。
そいつならたまに、気が向いたら翼で飛んでくれるから楽しみだねぇ」
「ペガサスですか、ありがとうございます」
うん、飛んでリヴィールの家まで行ってくれると助かるなぁ。
そう思って首を撫でてやる。
さて、荷物を持ってきて、帰る準備をするか。
じゃあ、ペガサスのおやつと、荷物を持ってくるから待っててくれよ。
撫でてそう言うと、ペガサスが嬉しそうに鳴いた。
「お前、おやつは何が好きかなぁ」
ヒヒンと嬉しそうに鳴く。
きっと馬と同じような野菜で大丈夫だろう。




