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転生したら美少女騎士で百合ハーレムにいた。  作者: 碧月 紅
第二章 リヴィーと俺の慌しい朝
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3

「いくわよっ」

 アイリーンに片腕を、左腕にリーズが腕を掴んだまま食堂の中に入っていく。

 さっき囲まれていたのが嘘みたいに道が開けて行く。

 まるでモーゼの十……あれ、モーゼって誰だよ。

 よく分からないが、俺のいた場所の言葉だろうか、それとも名前だろうか?

「はいっ、ここ座って」

 アイリーンに肩を押されて椅子に座らされる。

 食堂の一番奥のテーブル、椅子は四脚。

「適当に取って来るから、動かないでよ?」

 アイリーンがリーズに目で合図をして、朝食を取りに行ったらしい。

 リーズが俺の隣に座り、周りを威嚇するように見渡している。

 遠巻きにしてる一部の──さっき俺を囲んでた──女の子たちが悔しそうな顔をリーズに向けている。

「……リーズ、さっきアイリーンとケンカしてなかったっけ?」

「休戦中~、だってアイリーンだけじゃ悪い虫を遠ざけられないもの」

 えーと、悪い虫って──あの女の子たちのことだろうか。

 リヴィーって人気なんだなぁ……と俺はまだ人事だと思っていた。

「リヴィー、おまたせ。

 オムレツにパンとサラダ、あとオレンジジュース持って来たわ」

 大きなトレイに料理を乗せてアイリーンが戻って来た。

「うわ、すごいな」

 どうやってこんなに持ってこれたんだろう。

 細い女の子の腕で、三人分も。

「何言ってるの、こんなのまだ軽いでしょ、いつもの訓練じゃもっと重い物も扱うんだし」

 ……え、いったいこの学院では何を教えてるんだろう。

 しかし、パンは焼きたてなのかな、薄茶色のロールパンが美味しそうだ。

 それに、デニッシュのつやつやした甘い皮とか、中に入ってるフルーツと生クリームが食欲をそそる。

「じゃ、食べてもいいかな」

「ええ、たくさん食べて。

 ついでに私のも食べる?」

「あ、うん。

 ちょっと足りないかなって思ったから助かる」

「私追加とってくるね~」

 アイリーンと入れ替わりにリーズが朝食の追加を取りに行った。

 これは、リヴィーの為なんだろうなと思いながらも、今リヴィーは俺の身体だから、嬉しくなってくる気持ちは止められなくて、つい顔が笑ってしまった。

「アイリーンとリーズってほんとは仲いいんだろ、休戦中とか言ってたけどさ」


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