優くん聞いてきてーーー!
さて、シュークリームの力で面倒な絡みを回避したところで、今日の会議が始まった。
「モゴモゴ•••今日はね、文化祭までの大まかなスケジュールと担当決めを、ゴクン•••するよ。」
我らが委員長がクリームを鼻の上に付けて教えてくれた。
「竹田さん食べながら、話すのは行儀が悪いですよ。それと、鼻の上にクリームついてますよ。」
「えぇー!ゴソゴソ•••本当だ~、
早く言ってよー!」
竹田さんが、鏡を見て顔を拭いている間に、隣に座っている中崎に話しかける。
「お前も、口元にちょっと、ついてるぞ。」
「マジで?ペロッ•••とれた?」
「とれた、とれた。なんで、今日竹田さんテンション高いの?」
「さあ?良いことあったんじゃない?」
「今、春の名前聞こえたよ〜、何の話した?」
春というのは、竹田さんの名前だが、それは置いておくとして、ここでクイズだ。
地獄耳+ネガティブの答えは?
正解は今の竹田さんだ。
「どーせ、春の悪口言ってたんでしょう?」
勝手に勘違いして、マジで落ち込むから、厄介である。
「違いますよ、今日は竹田さんが元気なので、何か良いことあったのかな?、という話をしてただけです。」
「ほんと?」
「「本当です。」」
中崎と揃って頷く。
本日二度目の竹田さんの絡みを再び回避すると、
「春〜担当って何があるの?」
一つ上の先輩である、福中さんが聞く。
「えーと、パンフレット担当と、全校制作担当、後はなんだっけ?
優くん聞いてきてーーー!」
基本的にこういうのを聞きに行くのは、僕の役目になってしまっている。クラスメイトの何人かはこれを見てパシリという、実際僕もそう思う。しかし、先輩方はこれを聞くと、とても不機嫌になる。
そして、僕が結局落ち着かせなければならない。
抵抗しても、結局は僕が行くことになるので、席を立ち、生徒指導室へ向かう。