ペンでバツを! ~白とハーフパンツが好きな人用~
急に思いついて書きました。
「あなたのことが好きです! つき合って下さい!」
女子はあなたの前で深く頭を下げた。長い左右の三つ編みが廊下に向かって垂れる。
男子高校生のあなたは、この旧校舎の最上階に呼び出された。周りには誰もいなくて、彼女の声だけがはっきりと聞こえた。
あなたは戸惑う。
彼女とは、ほとんど口を聞いたことがない。彼女のことは好きでも嫌いでもない程度の印象しかなく、そんな気持ちで彼女とつき合うのは違うと考えた。
だから、ごめん、君の気持ちには応えられないと、あなたは断った。
「そうですか……」
悲しげな顔だった彼女は、――急に制服の青いリボンを外し始めた。夏服の半袖ブラウスを脱いだ。やせた体型の彼女は、いつもは着ていたニットベストを着ていなかった。
廊下に脱いだり外したりしたものを置き、あなたと向き合う。彼女の上半身は白い三分袖スリーマー姿で、それの裾は青いチェック柄のスカート内側に入れたままでいる。
白い肌着姿の彼女は、スカートのポケットから黒の油性ペンを出し、それを渡される。
「こちらにペンで、大きくバツを書いてくれませんか?」
彼女はお腹の辺りを指し示す。
とんでもない頼みが来て、あなたはペンを持ったまま固まってしまう。
「……駄目ですか?」
悪いからやりたくないと、あなたはペンを返そうとしつつ答えた。
彼女はペンを受け取らず、今度はスカートの裾からインナーを大胆に持ち上げて、肌面積を大きく晒した。
インナーとは別に、白いブラジャーも着けていた。彼女の胸部は、さほど大きくはない。
「代わりに、カップの両側にバツを書いてもらっていいですか?」
顔を真っ赤にした彼女に頼まれたものの、あなたはもっと無理だと拒否した。
「……分かりました」
彼女は白いインナーを下げた。裾をスカート内側に入れないまま、スカートを両手でたくし上げた。
長めのスカート下には、紺色のハーフパンツを着用している。
「これならどうでしょう? 紺色だから、黒いペンで書かれてもほとんど分かりません。どうかバツをお書き下さい」
彼女の願いをまた断ってから、どうしてそこまでするのか、あなたは聞いた。
「告白失敗の目に見える証を手に入れて、今後の戒めにするためです」
理由を聞いても、あなたとしては、納得が行かなかった。
「……ペンは諦めます。せめて、あなたの指で、バツを書いてくれませんか?」
彼女はまたも願う。
何度も拒否していたあなたは、彼女のしぶとさに負けた。本当にいいのかと確認する。
「もちろんです。お願いします……」
彼女の許諾を受けてから、あなたは人差し指を伸ばす。彼女がたくし上げているスカートの下の、ハーフパンツ正面へと……。
生地を押しつけて、あなたは斜め、また斜めとバツを描いた。
「……ありがとうございました」
かなり残念そうな彼女の顔を、あなたは見た。
これで終わったはずだった。
彼女が制服を着て、あなたが彼女にペンを返してからも、あなたは忘れられなかった。
目の前で彼女が制服を脱いだこと。
白い控えめのブラを見たこと。
スカートたくし上げの下でバツを指で書いたこと。
彼女との短い思い出が、頭から離れなかった。むしろ思い出すと興奮してしまう。彼女に夢中になっていることに気づくのは、彼女と旧校舎の廊下で別れてからだった。
彼女のことを考えてばかりのまま、一週間が経った。
もうこのままは耐えられない。あなたは彼女に謝り、やっぱりつき合いたいと申し出た。
「ありがとうございますっ!」
彼女は嫌な顔をするどころか、すごく好ましい笑顔を向けてくれた。最初からこうしていれば良かったと、あなたは大きく後悔する。
地味な印象の三つ編み彼女は、あなたが悩んだ挙句に折れてくれたものだと思っているらしい。そこに負い目を感じていることもあって、あなたのことは非常に大切に想ってくれている。
彼女はもう、ペンでバツを書いてなんて、あなたに頼んだりはしない。
その代わり、
「いいですよ……っ」
白い下着を撫でさせてくれる。
(終わり)
変態同士のお話でした。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
『失恋直後にギャルに乗り換える!』や『春の出会いが、うまくいく!』も、告白ものです。これらもぜひお読み下さい。




