白銀
桜の花びらが散っている・・・。雪のようにはらはらと・・・。
「おぉ~い!大賀 圭悟! (おおか けいご)」
後ろから、女の子の声がする。俺は、フッと振り返った。そこには、見慣れた少女が。
「沙希かよ・・・」
俺は、大きくため息をついた。
「沙希かよ・・・じゃ、ないでしょ!今日から、同じ高校生なんだから♪」
沙希は、俺にウィンクをした。俺は、その愛しさに胸がキュンとなる。
沙希・・・大室 沙希は、俺の1つ年下の彼女だ。今日から、同じ高校に通えるという事で沙希は、いつも以上にテンションをあげて、喜んでいる。
「入学式・・遅れるなよ」
俺は、沙希にそっと助言した。
「あっ!ヤバっ!!じゃ、そろそろ行くねぇ」
沙希は、そう言って駆け出した。長い髪が風に揺れている・・・。
・・・・さて・・・俺の後ろにいる、男。もう、ばれてんだぜ。俺は、後ろを振り返った。
「何の用だ・・・。こそこそ、つけてんじゃねーよ!」
すると、その男はクスクスと笑い出した。
「ははは・・お見事。さすが、歌恋様の見込んだお方だ!」
「何言ってんだよ・・・」
俺は、少しイラつきながら言った。
「・・・すみませんね・・あなた、邪魔なんですよ・・。歌恋様の計画にね・・。だから、今ここで・・・」
男は、にこやかだった顔を急に険しくした。その顔に、俺はゾッとする。
「死んでもらう」
そう言って、男は懐から銃をぬいた。そして、ゆっくりと銃先を俺に向ける。
(なんなんだ・・・!?どうして、俺はいきなり死ねとか言われなきゃ、なんねーんだよ・・)
俺は、混乱する頭を押さえ切れぬまま、沙希のことを想った。
(・・・ごめん・・・沙希・・)
まだ、続きを書くので、読んでください★