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箱シリーズ

箱が増えるだけの話

作者: 仲仁へび



 箱が増える。


 二つに増える。


 箱は分身の術を覚えたようだ。


 その理由はなぜか。


 処分されたくないからだ。


 箱は生きたかったのだ。


 どうしようもなく、ただ。


 だから。


 箱は増える。


 三つに増える。


 人が気付いた。


「こんなにあったっけ?」


 箱はさらに増える。


 四つに増える。


 そうすると異常事態になる。


 人間達が騒ぎ出した。


「大変だぞ!」


 箱はどんどん増える。


 五つに増える。


 六つになる前にと、人間達が壊す。


「やったか?」


 箱は減った。


 一つに減った。


 その一つも壊れそうになるけれど。


 また箱が増える。


 今度はスピードを速くして。


 どんどん箱が増殖していく。


「まずい!」


 箱が増える。


 二つに増える。


 三つに増える。


 四つに増える。


 五つに増える。


 六つに増える。


 どんどん増える。


 さらに増える。


 増えて、増えて。


 やがて、箱を壊すものも、箱を壊さないものも、等しく増殖した箱に埋まっていった。


 その現象はもしかしたら、


 その箱の増殖はひょっとしたら、


 箱の生存本能が目覚めた、


 奇跡の魔法?


 なのかもしれない。


 そうでないのかもしれない。



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