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第四十四話

 九月に入って文化祭の準備が始まった。例のごとく加奈は中心になりながらクラスで何をするかを話し合った。部活でもやることがあったり友達とバンドで出る人もいるらしいので意外と人数を集めるのは大変そうだった。

「何にしようかー。」

加奈が黒板に書かれた候補を見て考えていた。選択肢としては出店タイプか教室で発表をするタイプと、それに体育館で演劇があったけど後者の二つはみんなそれは、、、って感じだった。

「じゃあこの中からみんなで多数決しようか。」

加奈が進行しながら私たちのクラスはクレープ屋さんに決まった。

「じゃあ、機材の調達とか当日の仕事は今度決めるから、まずはメニューとか衣装とか何がいいか考えておいて。」

加奈が「後で聞くからとりあえずみんなで考えていて―。」と言ってこっちに戻ってきた。

「どうしたの?」

「この書類書いてもっていかなきゃ。その間みんなで考えてて。」

「はーい。」

加奈が書類を書いてるのを見守りながら三人で色々話し合っていた。クレープと言っても甘いのもしょっぱいのもあるので色々案が出てきた。

「そういえば部活でも何やるのかな?」

「たしかに。」

麻衣と愛理がどうだったけかなと言っていた。

「やるはやるけどそこまでがっつりやらないって。一日目だし二日目には影響ないよ。」

珍しく私が次情報を覚えていたので伝えると

「文化祭って二日間あるの?」

と麻衣が驚いていた。さすがに愛理もそこは知っていたようで

「そうだよー。一日目が文化会館で生徒と保護者限定で、二日目は一般公開してるんだよ。」

「知らなかった。じゃあ一日目って何するの?」

「私たちは見てるだけだよ。吹部とか演劇部が色々やるから。」

「でもさっき私たちも何かあるって。もしかしてステージで何か発表するの?」

麻衣が本気で心配そうに聞いてきた。

「いや、さすがにそんなことはしないよ。お弁当を作るだけだよ。」

「それって前みたいに大量に?」

愛理が「お弁当を二百人前?えー。」と言ってるけど

「さすがにそんなには作らないよ。普段寮に入ってる人で希望者に作るからそんなには作らないよ。」

「でもそれでもそこそこの人数いるよね。」

「まぁ前日と当日だけだから。」

話していると加奈が戻ってきたので再び話し合いが始まった。

 それから数日後にいつもの四人と早霧ちゃんと凪ちゃんを加えた六人で実際にクレープを作って試食してみることにした、

「調理室は初めてだね。」

「まだ使う授業がなかったからね。」

凪ちゃんと早霧ちゃんが調理室を見渡していた。もともとは四人で私たちの家でやる予定だったけど二人が参加できるということなので急遽調理室を借りた。

「材料もっらってきたよー。」

加奈が言うと後ろに荷物持ちについていった二人が段ボールを机の上に置いた。

「クレープってどうやって作るの?」

早霧ちゃんが不思議そうに聞いてきた。

「私が教えるよ。」

以前に麻衣がおやつに食べたいと言われたことがあってレシピを覚えていた。

 ほとんど高校の材料を使って作ってみた。各々焼いた生地に好きなものを巻いていた。

「んー、おいしい。」

「加奈は何挟んだの?」

「定番の生クリームとイチゴにチョコかけたよ。めっちゃおいしい。」

一口分けてもらったけど安心安全のおいしさだった。

「他は何作ってるのかな。」

見て回ってると愛理と早霧ちゃんが甘い系、麻衣と凪ちゃんがしょっぱい系を作っていた。

「いや、麻衣それ詰めすぎだよ。」

「でもおいしいよ。」

「何円で売るのよそれ。」

麻衣のクレープの中身はレタスに照り焼きチキン、ソーセージと目玉焼きが挟んであった。

「おいしいけど千円以上じゃないと割に合わなそうだね。」

隣で見ていた加奈が一口かじりながら言った。さすがにこれは無理だよと話しながら他の人のも試食してみた。

「結構おいしくできたんじゃない。」

一通り案にでたものを試食して凪ちゃんが言った。

「うーん、どれくらいにメニューにしようか。」

加奈が実際にどうしようか頭の中でシミュレーションしているようだった。

「バイキング形式みたいなのじゃダメなの?」

「うーん。それはそれでいいかも。」

麻衣の提案に加奈が「衛生的に大丈夫かな?でも申請すればいけるかも。」とぶつぶつつぶやいていた。

「せっかくだしもうちょっと作ってみようよ。」

「いいね。バイキング的ならもっといろいろ具材会ってもいいと思うし。」

愛理と早霧ちゃんが楽しそうに盛り上がりながら調理を始めたので私たちもそっちに戻った。

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