第三十話
次の日麻衣にいつも通り麻衣に起こしてもらい、外を見ると予報通り晴れていた。
「この体操服で行くのは恥ずかしいね。」
麻衣はすでに着替えている体操服には大きな名前が書かれたゼッケンが張られていた。
「さすがにそうだね。ジャージ着て行こうか。」
顔を洗って目を覚ましてお弁当を作り始めた。
いつもより少し集合が遅いのでゆっくりしながら、お弁当を完成させた。
「そろそろ行こうか。」
「うん、いつでもいいよぉ。」
すっかりくつろいでいた麻衣も起き上がり大きなお弁当を持って学校に向かった。
学校に着くと教室ではなくてクラスごとのテントに集まっていた。そこで自分たちの色の鉢巻きをもらって頭に巻いた。お弁当をクラスごとに配られた大きなクーラーボックスに入れて保存してもらい、時間をつぶしていた。
少し時間がたって緩い感じで開会式が始まった。校長先生が少し話して準備運動をして開会式は終わった。自分たちのテントに戻ってブルーシートの上に腰を下ろした。
「みんなの出番はいつ?」
配られたプログラムを見ながら聞いてみた。
「私は午前だけ。でも仕事があるからちょいちょいいないかも。」
加奈と麻衣はリレーで私は徒競走、愛理が玉入れと午後のポニーの競技だった。
「じゃあ意外と暇なんだね。」
自分たちが出る時間は思ったより少ないので残りのクラスメイトの応援だ。
「んん。えーっと優勝した色のクラスには学食一か月食べ放題にします。」
みんなが戻ったところで校長先生が急にそういうとあちらこちらで「きゃー」「やったー。」と悲鳴が上がった。各クラスごと色が決められて、三学年で構成されたチームで優勝を争うことになる。スポーツ推薦で入っった子が多くいるクラスとかもあるので私たちのチームは望み薄なのでみんな「へー。」「いいね」とか反応が薄かった。
「最初私だ。行ってくるねー。」
と言って愛理がクラスメイトの何人かと一緒にテントから出ていった。
「得点ってどんな感じなの?」
一応運営側の加奈に聞いてみた。
「各組の順位で得点が入って、それにプラスで全体順位で上の方だと得点がさらにもらえるって感じだよ。」
「へー、あっ、始まった。」
私たちのチームは一組目なのですぐに始まった。
「いやぁ、こうしてみると愛理は目立つねー。」
「ねー。うちの愛理はすごいでしょ。」
なぜか加奈が自慢げに言いながら写真を撮っていた。見た目がかなりかわいい愛理が鉢巻きを巻くためにしたポニーテールをぴょんぴょん揺らしながら球を頬る姿はかなり注目を集めていた。
「あの子かわいいね。」
「ねー。一年生かな?」
周りからも愛理のことを話している人が多くいた。
「ふー、疲れたー。」
「お疲れー。」
愛理が汗を拭きながら「やっぱ動くと暑いね。」と言っていた。
グラウンドでは続々と次の競技が行われていた。今は長距離の競技がやっていて包装部の実況にだいぶ熱がこもってきた。
「そろそろ行ってくるね。」
私が出番が近づいたので集合場所に向かった。加奈は仕事で抜けていて愛理も他のクラスのこと話していたので麻衣がついてきた。
「どうしたの?」
「テントにいても一人だし、集合次だからついてく。」
テントの裏をぐるっと回りながら運営のテントの横にある集合場所に向かった。
「すごい盛り上がりだね。」
「人が多いから。」
集合場所に着いたので麻衣と別れて並んで待っていた。加奈曰く私が出る百メートル走は結構早い人たちがそろっているらしい。陸上部の人はいないけど運動部の人が多いらしい。その事前情報があったせいか文化部の子が多いうちのクラスのみんなはこの種目を避けていた。そこでもともと陸上をやっていた私に白羽の矢が立った。走ることは好きなので受け入れたけど周りを見るといかにも運動してます、っていう人たちばかりなのでぼろ負けして目立たないか心配してきた。




