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第二話

 とりあえず持ってきた荷物を隅っこにおいて部屋の掃除にとりかかった。散らかっているのは主に猫用品でどうやら二匹いるようだった。

「このアパートペット良かったんだね。」

「もしかして猫嫌い?」

麻衣があんまり表情は変わってないけど心配そうな声で聴いてきた。少し話して思ったけど最初のインパクトが強すぎて最初は感じなかったけど、麻衣は顔の表情筋があんまり仕事をしない方だった。それでももともと整っている顔のおかげか若干の表情の変化や声の感じから感情は読み取りやすい方だった。

「ううん。大好きだけどまさか最初からいるとは思わず。」

「良かった。」

急に麻衣が嬉しそうに笑顔になったので思わずドキッとしてしまった。もともと大人びいた美人だけど年相応な笑顔のギャップがすごかった。凄くて語彙力が落ちてすごかったとしか表現できないほどに。

 ある程度片付け終わって一休みしているとあることに気づいた。

「布団どうしようかな。」

大きな荷物は後日届くことになっていたし、とりあえず必要な物しか持ってきてないので寝床の心配まではしてなかった。

「ベッドあるから一緒に寝ればいいじゃん。」

「えっ?いいの?」

「うん。このベッド大きいから寝れると思うよ。」

麻衣は私が大きさの心配をしていると思ったようだ。今日あったばかりの私と一緒に寝ることに関しては全く問題はない様なので

「じゃあそーしよっかな。ご飯は今までどうしてたの。」

「コンビニ。私料理全くできないから。」

「そっかぁ。じゃあ私が作ってもいい?」

「うん。まかせた、、、」

掃除や洗濯を最低限しかやってなかったのはさっきの片づけで気が付いているので家事全般が苦手なのかな、、と。私はその辺は得意だし好きだから全然いいけど。どうやって一週間一人で生き延びてきたのかな。

「じゃあ買出し行ってくる。」

「ん、私も行く。」

作業していた服から着替えて荷物を持って外に出た。近くにスーパーがあるとのことなので麻衣に案内してもらった。

「由宇はなんでこんなにギリギリの入居だったの?」

案内してくれている最中に麻衣が聞いてきた。

「もともと静岡に住んでてこっちに引っ越してきたんだ。それでバタバタしていたら今日になっちゃったんだ。」

「なんで北海道こっちに来たの?」

「お父さんが転勤するからついてきたんだ。麻衣も下宿してるってことは道外から来たの?」

「ううん。道内だけど通うにはちょっと遠いから。早起きは得意だけど移動は大変だから。高校は駅から遠いから。」

「猫は家から連れてきたの?」

「うん。」

そんな話をしながらスーパーに向かった。到着した後も買い物をしながらおしゃべりを続けていた。家に帰った後は買ってきたもので夜ご飯を作った。

「料理上手だね。」

「お家で結構お手伝いしてたんだー。もともと好きっていうのもあるけどね。」

二人分の量がどれくらいかわからなかったから少し多めに作ったけど麻衣は全部食べ切ってしまった。

「結構たくさん作ったけどそんなに食べて大丈夫?」

「さっきから歩いたから大丈夫だよ。」

「うそー、それだけでその体系なの?」

麻衣は背は高いけど女の子の中でも細い方だと思う。

「そうだけど。別にうらやましがるほど由宇太ってないじゃん。」

「そんなことないよー。最近特にやばいの。」

「太ってないけど筋肉はあるよね。なんかスポーツやってたの?」

「うん。陸上やってたの。」

部活を引退してから食べる量は変わらないのに運動する量は減って、筋肉がぜい肉に変わっているのを最近感じていた。

 食べ終わった後は片付けやお風呂に入って初日は終了した。

「意外と二人で入っても余裕だね。」

「由宇が小柄だからだよ。私が二人ならはみ出る。」

麻衣と私の身長差は十センチくらいあるので案外ベッドにも余裕があった。

「これからよろしくね。」

「急にどうしたの。」

「そういえばまだ言ってなかったなって。」

麻衣は驚いた顔をしたけどすぐにいつもの顔に戻って私の頭をなでて

「こちらこそよろしくね。」

「うん」

「それじゃあ、おやすみ。」

「うん。おやすみなさい。」

目を閉じると疲れていたのかすぐに眠りにつくことができた。

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