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第十二話

 ゴールデンウィークは予定通り買い物に行った日以外は特に遠出することなく終わった。かなり暇だったので家に帰ろうとしたら

「今お母さんもお父さんも仕事で忙しいから帰ってきても家に多分いないわよ。」

「そうなの?じゃあまた今度帰ろね。」

「うん。また落ち着いたら連絡するよ。麻衣ちゃんと仲良くするんだよー。」

と、久しぶりに電話したらまだ仕事でバタバタしていたので帰ることなく家でダラダラ過ごしていた。

 ゴールデンウィーク明けの月曜日の帰りのホームルームでテストの返却がされた。私も麻衣も特に採点ミスがなかったのでもらってすぐ帰ろうとしたら

「二人とも今日暇?」

と加奈が愛理と一緒に来た。

「私は暇だよ。」

「私も。」

「今日愛理の家に遊び行くんだけど二人もどう?」

「あっ、例の豪邸だね。行きたい。」

なんだかんだ一か月も経っても一階も愛理の家には行けてなかったので気になっていた。

「由宇が行くならいっしょに行く。」

麻衣も行くことが決定したので、普段の正門とは違う西門をくぐり愛理の家に向かった。

「何かお菓子とか買ってく?」

何気なく聞いたら

「ううん。大丈夫だよ。いっぱいあるから。」

と愛理ではなくなぜか加奈が自信満々に答えた。

「加奈が良く来るから、いっぱい買ってあるんだよ。」

「そんなによく行くんだね。」

「家が近いからね。ついつい寄っちゃうんだよ。」

そんなことを話しながら二十分弱歩いているとテレビとかで見覚えのある建物が見えた。

「想像の倍デカいわー。」

麻衣が口を開けて驚いているので愛理が

「あれは旅館だからね、家じゃないからね。」

と慌てて突っ込んでいた。

立派な建物の裏口に回ると、旅館に比べると小さいものの一軒家にしては大きすぎる建物があった。

「結局デカいじゃん。」

「た、たしかに。北海道来て建物の間隔がちょっとおかしくなってたけど、これは大きいね。」

表の旅館の雰囲気を壊さないためか和の要素がたくさん詰まった家になっていた。恐る恐る玄関に向かったけど、門から玄関の途中に大きな池があり中で鯉が泳いでいた。

「ああいうのって放蕩にお金持ちの家にはいるんだ」

加奈と愛理はすたすたと歩いて玄関を上がったけど私と麻衣は「へー」とか「なにあれ?」とかきょろきょろしながら二人の後ろをついていった。

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