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3−22.魔王御一行さま、辿り着く

地底世界タルタロス。


深部。


遺跡地帯。


「ようやく辿り着いたわね」


ライナがそう呟いた時、ようやく目的地が見えた。


「長かったっすぅー」


エリスがぐでる森の木々、その先に広がる浅く広い水源地。


その中央にそびえる石造りの建造物。


「あっさり地図の特定は済んだのに、広すぎだわ」


地図の縮尺がおかしいのではなく、実際に広大かつ巨大な建造物。


神殿、もしくは、御陵。


「長い間放置されてモンスターもいるのに崩れない…。ファンタジーですよねぇ」


水源地にはモンスターがちらほら。


地上の遺跡と同じ造りだが、こちらは崩れることなく保たれており、廃墟感はない。


岩場を下り、水源地を進んでいく。


「ついでに言わせて貰うけど、道中モンスター強過ぎ」


もはや慣れつつあるが、毎度毎度激戦。


上位者チームでなければ帰ることもままならない。


そんな道中だったので、思わず愚痴も溢れる。


「何回死ぬかと思ったか」


「駄犬は死なないでしょーが」


犬コンビの掛け合いもこなれたものだ。


「気分の問題っすよ、気分」


最初のバチバチは多少おさまり、今は連携もスムーズになった。


ただ、それ以上に馴染んでる奴が約一名。


「不死種でも死ぬ時は死ぬわよ?」


うちの臣下と宿敵が普通に仲間感出してる件。


「え、そうなんすか?」


「…貴女、本当に不死種か疑いたくなるわね」


エリスめ。


ちょっと姉慕う感醸してんじゃないわよ。


私もアンタが敵味方の区別が付いてるのか疑いたくなるわ。


「ウチと違ってバカですからねぇ」


その点、エイリちゃんは相変わらずだ。


私への狂信、エリスへの罵倒、その他は普通、が一定すぎる。


…ちょっと重たい。


「バカちゃいまんねん!」


あーあー。


エリスもだいぶゲッコウに侵食されてるなー…。


「アホでんねん?」


ゲッコウ、魔力探査するのは良いけど、探査で喋るたびにアホ感染(うつ)してるからなー。


「アホでもないっすぅ!」


少し助け舟を出してやるか?


「そうよね、アンタはバカでもアホでもないわ」


ほぅら、助け舟だぞー。


「か、カルシャ姉…!」


お、キラキラした眼するじゃない。


流石、私の第一の臣下だわ。


でも、残念ね。


「アンタ、どっちかっていうとドジだものね」


私の助け舟、基本ドロ舟だから。


「しどい!期待した僕ってやっぱバカ!」





そんなこんなで神殿へ。


侵入自体は楽勝だったー徘徊するモンスターは外より弱かったーが、問題は内部一層目から下部に降りる階段前にあった。


「…で?アレは何よ?」


階段の前に、鎮座する存在がいたのである。


「さぁ?」


「さぁ、ってアンタねぇ」


ライナめ。


すっとぼけても目の前の問題は消えねーぞ。


「私に分かるならとっくに説明してるわ。知識には無い」


カルシャたちの目する先には、何やら危なそうな気配のモンスターが寝息を立てていた。


「とりあえず守護者っぽいのは確かっすね」


寝てはいるが、確実に面倒くさい強さを持っている。


ベースは雄牛。


角があり、艶めく革を纏う。


加えて背中にはなにやら金属質の翼。


これは今は折り畳まれているが、広げると刃物のよう。


それが複数枚あるが、自在に動いて武器にでもするのだろうか。


なんとなくピリッとする感じだ。


毛が逆立つ、みたいな。


「順当に考えて、創造主の墓に何もないなんて事は無いですよね」


エイリちゃんの言うとおりだろう。


アレがあのポジションで、あの見た目で、近付いて起きて迎撃してこない訳がない。


あー、間違いなく強くて面倒くさい。


何より危ない。


戦いたくねー…。


カルシャは既にやる気マックスー但しマイナス方向にーだったが、生憎と今のパーティ構成は脳筋よりであった。


「どうする?とりあえずひと当てしてみる?」


「発想が脳筋!」


思わずツッコんだが、ライナは肩をすくめた。


「そんな事言ったって、他に手は無いでしょう?」


「いや、そこは観察とかした上で仕掛けるとか、他にあるでしょうよ」


相手がこっちに致命的な攻撃をもってたりしたらどうすんのよ。


結果的に判らないとしても、もう少し観察とかしない?


「相変わらず随分と慎重ねぇ」


呆れられたが、そうやって生き延びてきたのがこの私なので、今更変えようもない。


「そうよ?死にたかないわよ、私は」


不死種相手に言うのもおかしな話ではある。


「カルシャ姉、ビビリっすからねー」


「ビビリ言うな、この駄犬」


ボコすわよ、ったく。


エリスの発言を受けて、エイリちゃんがフォローしてくれる。


「どんな相手でも警戒する。そこがお姉さまの良いところですよ?」


「よく解ってるじゃない」


なんていい娘なの、エイリちゃん。


そう思ったが早いか、手のひらかクルリ。


「それがヘタレ可愛いですよね、駄犬?」


なっ!


ヘタレだとぅ!


「そうっすね」


ガシッ。


固く握手。


「まさかの共通認識!?」


くっ…!こいつらあとでボコす!


「愛されてるわねぇ、魔王さま」


「ニヤニヤすんな!」



後書きウサギ小話

命を頂きます、編



「ここまで色々遭遇したわね・・・」


「コカトリスから始まり、石眼蛇(バジリスク)獣喰樹(ビーストイーター)森古竜(イグドラゴン)だったかしら。だいぶ強かったわね」


「それぞれ取り巻きのモンスターもいましたしね」


「どれも美味しかったっすよねー(*´﹃`*)」


食欲貪食モンスター!


完!

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