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魂の天使  作者: らんペル
3章~魔界突入~
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~足りないもの~

 巨大なエビを倒した俺達は湖の上を走り抜けていた


 1人では勝てたかどうか分からない強い敵…


 今の俺の力では足りない事を痛感させるには十分過ぎる相手ではあった


 もしも俺に足りないものがあるとしたらなんだろう…


 力も魔力も恐らく魔界で戦いぬくには到底足りない


 しかしそんなに早く強くなれるとも思わない


 色々と考えを巡らせてはいるものの、答えには辿り着けずにいる



「浮かない顔をしているな宗。何か悩んでるのか?」


「いや、あのエビ強かったなって考えてて」


「確かにな。やつには全力で攻撃しても殻を少し破るので精一杯だった。正直俺は1人では勝てたとは思えない」



 アレフも俺と同意見のようだ


 自分の力量不足を痛感している


 魔力を使って身体を強くし攻撃するアレフ、そして魔法を使って攻撃する俺


 回復はひとまずリーナに任せるとして、俺達のバランス自体はいいはず


 しかし俺もアレフも決定打となる一撃は持っていないし、その力がない。特に俺の魔法は強いのか弱いのもよく分からないレベルだからな


 ここはリーナ先生に助言を乞う事にするか



「リーナ、天使や大天使は戦闘の時はどうやって戦ってるんだ?」


「みんなそれぞれよ。魔法で戦うのもいれば素手や武器を使って戦う天使もいる」



 武器か…俺も身体自体は魔力で強化する事は出来るが正直魔界の魔物相手に丸腰で戦えるとは思えない


 そうなってくると武器は今の俺に不足している大切な物なのかも



「なあ、俺も武器を使ってみようと思うんだけど、どうかな?」


「いいんじゃない?アレフには爪があるけど、アンタには武器と呼べる物はないしね。どんな武器を使おうと思ってるの?」



 そういえばまともに武器なんて使った事がない


 むしろ今の日本の現代社会に武器なんて必要がないから使った事がなくて当然だ


 少しでも思い当たるのは、縄跳びを鞭みたいにして遊んだり、中学の時に授業で少し習った剣道くらいのものだろう


 リーナにそんな感じで説明すると



「じゃあ刀でも使ってみる?」


「はい?」


「だってアンタって部屋に色々漫画があるじゃない?それで刀を使うものも結構あったし割と身近な武器に感じられるでしょ」



 この天使は俺の部屋の漫画を全て知っていやがるのか


 しかし刀か…今の俺の現状は言ってみれば異世界転移もののような状態


 人界に戻れば刀なんて触る機会はそうそうないし、ここでは使っていても何も問題がない


 そして漫画で得た知識でしかないが確かに意味不明な武器よりも身近に感じる



「使ってみたいかも」


「宗、刀って何だ?」



 あら、アレフは刀も知らないみたいだ


 魔界には凶器の類は存在しないのかな?


 俺は簡単にアレフに刀や思いつく限りの武器の説明をした



「なるほど、つまり刀ってのは俺の爪みたいに切り裂ける道具って事だな」



 果たしてちゃんと理解してくれたのだろうか…。


 こうして俺は自分に足りない攻撃力を補うために刀という武器を使う事にした


 だが問題がある


 その大事な武器となる刀を持っていない


 人界に行けば手に入らない事もないだろうが、これから戻ってさらに手に入れようとすると夏休みなんてあっという間に終わってしまう



「リーナ、刀を使おうと思ったのはいいんだけどさ…」


「刀ならあるわよ」


「え?どこに?」


「陸地に着いたら出してあげるわよ。多分そろそろ見えてくる頃だとは思うけど」



 スマホを取り出し時間を確認すると既に午後7時前


 エビを倒して出発したのが確か午後の1時前後だから、約6時間くらい走った事になる


 魔力を使ってスタミナに問題のない速度で走っていたので、大体自足20キロ半ばくらいの速度か


 それでも単純に120キロの距離を走って、ようやく対岸につくなんてどんだけ広い湖なんだよ


 リーナの言う通りそのまま3分ほどで対岸の陸が見えてきた


 正直スタミナは有り余っているが魔力が少々心許ない感じになってきていた


 スタミナへの配分として身体を強化し、水の上に立っていられるような状態を常にキープしなければいけなかったからだ


 そして俺達はようやく対岸にたどり着き、周囲の索敵、食べられそうな木の実などの確保をし、今日の野営の準備をした

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