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魂の天使  作者: らんペル
3章~魔界突入~
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~天界のその後~

「コイツは旨いな!こんな旨い生き物初めてだぞ!宗も今のうちに食っとけよ?」


「ああ食べてるよ」



 俺達はせっかくなので炎で焼かれたあの巨大なエビの魔物を食べている


 硬い殻からは想像がつかないし、こんがり焼けながらもプリプリな身は旨味がギッシリと詰まっていて、特に味付けもしていないのに絶品と言えるくらい美味しい


 アレフは食べるスピードが全然落ちないな…



「よく勝てたわね。アンタ達の成長速度にはさすがにビックリだわ」


「ああ、ありがとう」


「正直加護を使おうか迷っていたところだったわ。でもよく弱点を見抜いたじゃない」


「ん?ああ、あれはもうあそこしか俺達の攻撃が通じる場所はないって思ったんだよ。だから見抜いたわけじゃなくて悪あがきみたいなもんだな」



 そう、あの関節部分に攻撃が効かなかったらどうにもならなかったと思う


 戦闘中ではなく、冷静に考えられる今でもあそこ以外には考えられないから



「それでもこの戦いはアンタ達をさらに成長させたわ。間違いなくね」


「ほうか?もぎゅもがんねーんが…」


「ハッハッハ!アレフ!何言ってるか全然分かんないぞ?」



 楽しく雑談しながらもリーナに魔力を回復してもらいつつ、食事で同時に身体を休める


 少し時間が経てば俺達は戦闘前と変わらず絶好調に戻っていた



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 とりあえずの安全を確保したため、先へ進むため湖を渡っていた


 水の上だからではあるものの、特に遮る障害物などはないため森の中よりも格段に速く走り抜けている


 しかし本当に広いなぁ


 そこからさらに進むと、ある変化が訪れた



「気温が上がってきたぞ」


「気温?」


「ああ。段々と熱くなってきている」



 少し暑いには暑いが、これは走っているせいだと思って気にもしていなかった。


 気温が高くなっているのか


 ひょっとしてこの先に何かあるのか?



「止まって!!」



 リーナの声に反応し、俺とアレフは言葉通りその場に止まる



「何か見えたか?」


「まだ見えないけどこの先は多分環境が変わるわ」


「環境?」


「そうよ。気温が高くなってるのは気づいてるでしょ?人界と比べるとこれだけの距離でここまで気温が変わるのは異常かもしれないけど、魔界では普通にあることなの。そして環境が変わればそこに住む魔物も当然変わるわ。だからここから先は更に用心しましょうって事」



 そういう事か


 魔界の環境はやはり人界とは違う


 アレフも気温の変化には敏感に気付いていたし


 警戒を怠るつもりは一切ないけど、この先には何があるのか楽しみではあるな



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



【天界】



 魔界での探索を進める中、天界でも動きがあった


 時は少し遡り、暗雲が発生してから2日、どうにかして暗雲を消す事に成功した大天使長リエル


 しかし代償は大きく、リーナを除けば直接的な死者は出ていないものの天界は荒れ果てていた


 美しかった居住区は半分近くが崩壊、地面を支えていた雲も所々崩れ落ちており、被害は甚大


 その時は結局暗雲の原因すら掴めず仕舞いだったが…



【神の神殿 大天使用会議室】



 現在そこには3人の大天使がいた


 リエルとリーゼル


 2人ともリーナの兄姉、そして4人目の大天使『セリネ』


 リーゼルに負けず劣らずの、美しき金髪の大天使


 天使の見本のような正義感をもつ彼女は今怒り狂っている



「あんな現象見たことがない上に、ここまで被害が出ている以上魔界に行くべきではないのか!?人界であれほどの魔力を持つ生物はいないのだ!早く魔界に乗り込んで元凶を…」


「落ち着けセリネ。今私達がやるべき事は天界の修復と今後の対策だ」


「何でそんなに落ち着いてられるんだ!?お前だってリーナがあんな事になって悔しくないのか!?リーナを探すためにも行動しなければ始まらないだろ!!」



 この時リーナの生死は不明の状態


 魔界への捜索、人界への捜索ももちろんリエルは考えた。しかし



「リーナはあれだけの波動を直に受けながらも、天界を守る事を私に優先させた。そして自分は大丈夫と言い切ったのだ。ここで天界でやるべき事を放棄し、探しに行くのは私を庇ったリーナの覚悟を無駄にしてしまう…」


「そうは言っても…!」



 一番責任を感じているのはリエルであるのは間違いない


 そのリエルが身体を震わせながらも言い放つ言葉に対し、言える言葉が見つからないのだった



「ありがとうねセリネ。そこまでリーナの事もリエルの事も考えてくれて」



 リーゼルはとても優しい顔でセリネに言った


 当然の事ながら姉であるリーゼルも同じ気持ちだろう


 被害者とも呼べるリーナの身内がこれだけ我慢している以上、セリネはもう言葉を発する事が出来なくなっていた


 コツ…コツ…


 沈黙が続く中、一つの足音が3人の視線を会議室入り口に向けさせた



「やあ、今は3人だけかい?」



 足音の主は神だった。3人共すぐさま立ち上がり、その場に膝をつき頭を下げる



「少し聞いてもらえるかな?」


「ハッ!!」



 大天使達は口を揃えて返事をし、神の話を聞く事となる

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