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魂の天使  作者: らんペル
2章~日常と非日常~
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~決意

「準備は出来てるわね?それじゃあ軽く走りながら出発しましょう」



 バイトも終わり夕方には俺は魔界に着いていた


 アレフとも無事合流でき、夜になる前に行けるところまで北に向かっていく事になった


 遂に本格的な魔界探索、天界への道を探す旅が始まるのだ


 軽く走るとは言ったものの、速度自体は結構速い


 しっかり魔力操作が出来ていない以前の俺ならすぐにへばってしまう速度


 しかし今ならかなり長時間走れる感じがする



「宗、人界でのやる事は本当にもういいのか?」



「ああ大丈夫だよ。ありがとな」



 心配してくれるアレフは優しい


 俺には妹がいるが、兄はいないので、兄がいるとしたらこんな感じなんだろうか


 いずれにしろアレフは頼りになる



「そういえば俺が人界に戻っている間、アレフはどんな特訓してたんだ?」


「ん?俺は獣化の魔法の維持の特訓だな。獣化している間は魔力がすごい減るから、燃費の悪い変身だと思っていたけど、リーナ曰く逆だったらしい。元々あの姿が本物でいつの間にか逆転してしまってたんだと。だからそれを元通りにするための特訓だな。そのおかげで獣化しても魔力の減りが極端に少なくなってな、これからは長時間あの姿で戦えるぞ」



 あの獣化に時間制限あったのか


 あれが正しい姿って今の人型でも十分に強いのに、弱点だったのかわからないけど時間制限が解除されたって事はかなり心強い



「頼りにしてるよ」


「2人ともお喋りはいいけど、ちゃんと辺りを見ながら走ってよね。せっかく3人いても私だけじゃ見落としちゃうんだからね」


「わかってるよ」



 リーナは俺達の少し上を飛んでいる


 ちょこっと上から見るだけでも俺達より早く危険を察知できるかららしい


 大天使のリーナも正直とても心強い


 けど魂だけの状態だから、俺に加護を与えるので精一杯だろう


 リーナの加護と俺の力、しっかり組み合わせて戦えば大抵の敵とは戦えるらしいから、後は俺の心構え次第


 宿主の俺がしっかりしなければ、俺に何かあったときリーナも当然道連れになってしまう


 この1ヶ月で正直とてつもなく悩んだ


 どうして俺がこんな事をしなくちゃいけないんだろう


 なぜあの時炎に焼かれたのが俺だったんだろう


 天界や魔界なんて、作りもののファンタジー世界の話でしかなかったからこれは夢なんだろうって何度も何度も思ったりもした


 でも現実リーナはあれから常に一緒にいる


 人界のどこに出かけても誰も気付かない


 しかし俺だけには見えるし、話す事だってできる


 でもだからこそ分かるのが、今リーナは間違いなく孤独だ


 偉そうにしてはいるものの、人界に落ちてきた時は死にかけていたらしいし、俺の身体に入れなきゃ死んでいた


 これだけ広い世界、ましてや人界や魔界、天界の3つの世界を行き来していた天使が、今は俺以外に頼る事が出来ないなんて見過ごせるわけがない


 僅か1ヶ月の事だが、いつの間にか俺はこの子を天界にしっかり送り届けると決めていた


 今までやりたい事が特になく、何をやっても人並みかそれ以上には出来た感じはしてたが、興味は持てなかった


 そんな自分がいつの間にか思っていた事、そして人界では絶対に経験できない事、色々な要素が混ざりに混ざって俺にこんな決意をさせたんだろう


 俺の力も日に日に強くなっていき、俺自身もそれを実感している


 それもまたこれが現実だと、そして今の俺がやるべき事なんだろうと思わせた要因の1つだろう


 自分にこんな一面があったなんて初めて知った


 知ったからこそどこまでやれるのかさらに知りたくなった


 この旅は今までの俺を、これからの俺を変えてくれる旅になると思って

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