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魂の天使  作者: らんペル
2章~日常と非日常~
33/56

~行動~

 自転車を押しながら桜田さんと並んで歩くバイト帰りの道


 いつも何気なく通る道が全然違う道に見えてくる……訳もなく…



「あの、桜田さん」



「んー?」



「俺ちょっと近くのホームセンターに寄ろうと思ってたんですけど」



 今日はコンパスを買っておかなくちゃいけない


 明日のバイトが終わったらすぐにでも魔界に行けるように、最後の準備は今日中に終わらせておかなければならないからだ



「ホームセンターかぁ、何買うの?」



 正直に言った方がいいのか?でもコンパスなんて何に使うんだ?ってなっちゃわないだろうか


 でもこんなしょうもない事で嘘なんてつきたくないし、ここは正直に言ってアドリブで乗り切るか



「明日から出かけるんで、コンパスを買いに行くんですよ」



「コンパス?円を描くやつ?」



 そっちの想像してきたかー


 いや今の現代社会で普通コンパスって言って、学生ならまずそっちを思い浮かべるのが普通か



「いえ、あの方角が分かるコンパスの方ですよ」



「あ~そっちのコンパスね」



 桜田さんは笑いながら納得した様子だ


 かわいい…



「でもコンパスなんて何に使うの?山登りでもしに行くのかな?」



 はい来た、これはどうやって誤魔化せばいいんだ


 嘘をつくのは申し訳ないが、本当の事を言ってもまず信用してもらえないだろうな


 俺はちらっとリーナの方を見た


 リーナは笑っている


 腹立つなこの天使


 まあしょうがないから適当に誤魔化すしかないか



「そんな感じですちょっと友達と旅をしようってなってて、万が一でも迷わないようにって」


「ふぅん」



 ちょっと疑ってる顔になってますよ桜田さん…



「どこまで本当かわからないけど、宗君はすごいね」


「へ?何がすごいんですか?」


「そうやって思い立ったらちゃんと行動に移せるのがだよ。私は考えても中々行動には移せないから」



「そんな事ないですよ。俺もどっちかっていうと、めんどくさがり屋で自分から何かしようとかなんて滅多に思わないですもん」



「でも今回は動かなきゃいけない理由がある」



「え?」



「ふふふ、宗君って真面目だから分かりやすいよ。ちょっとだけだけど、話してる最中に真剣な表情が見えたもん。本当の事は言えないけど、多分宗君にとって大事な事なんだね」



「はは…、凄いですね桜田さんは」



「じゃあお姉さんと約束!夏休み明けにドライブに付き合ってもらわなきゃいけないから、無事に帰ってくるんだよ?」



 すげえ有難いな


 言い過ぎかもしれないけど、桜田さんの存在が俺の中ですげえ有難く感じる


 何も知らなくて俺が言いにくい事だと察して聞こうともせず、なのに何でも知っているようで、知らないからこそ本気で心配してくれて…



「はい!ちゃんと帰ってきてドライブ行きましょう!」



 俺達はその後も仲良く雑談しながらホームセンターへ行き目的のコンパスを手に入れた


 帰り途中に喫茶店で軽くご飯を食べ、大学の事、高校の事、何気ない会話を楽しんだ



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 帰宅後荷物の最終チェックをしていると、おもむろにリーナが喋り出した



「ねえ宗」


「どうしたんだ?漫画でも読みたくなったか?」


「ほとんど読んだことあるからいいわよ。それよりもちゃんと実家の方にも連絡入れておかなきゃダメよ?」



 何で天使がこんなにある漫画をほとんど読んだことあるんだよ


 天界ってそんなに暇なのか?


 って実家か…


 今年はお盆にも帰れそうにないから一応連絡くらいしておくか



「そうだな、ちょっと電話しておくよ」



 リーナに勧められ俺は実家に電話をかける


 実家とはいっても母親にだが


 何度かコールが鳴り母親が電話にでた



「もしもし、どうしたの?」


「あ、母さん?あのさ、今年の夏はちょっと予定パンパンで帰れないんだけど」


「あら、そうなの?バイトも学校も頑張ってる?」


「ああ大丈夫だよ、ちゃんとやってる。父さんは?」


「お父さんはまだお仕事よ志穂(しほ)ならいるけど代わる?」


「いやいいよ志穂も今年受験だろ?頑張れってだけ伝えといて。とにかくそういう事で、まあ冬休みには帰れると思うからまた連絡するよ」


「はいはい、病気とかしないように気をつけるのよ。じゃあね」



 ふー、とりあえずはこれでOKと…


 母親との電話が終わり一息つくとリーナがこちらを見ている



「志穂って、そういえばアンタ妹いたんだっけ」


「ああ、中三で来年俺と同じ高校を受験するんだとさ」


「へえー、兄妹仲いいの?」


「別に普通だろ。特別仲がいいわけでも悪いわけでもないよ」



 ん?天使に兄弟とかっているのか?ちょっと気になるな



「リーナは兄弟とかいないのか?」


「いるわよー。兄と姉が1人ずつ」



 天界にも兄弟とかそういう概念があるんだな。天使も普通に生まれてくるんだろうか?



「天使のお兄さんとお姉さんか、何だか優しそうなイメージだな」


「優しそうねー、まあ優しいは優しいわよ。2人とも大天使で強いしね」


「大天使かー、前聞いた話でもちょくちょく出てきた言葉だけどなんだそりゃ?」



 天使に大天使、そして神様など天界を思い浮かべさすキーワードについて俺はついに触れることになる

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