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魂の天使  作者: らんペル
2章~日常と非日常~
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~門出~

「ねえねえ、あなたがアレフのお友達?カワイイねえ」



「この子が昨日アレフと闘ってた子?」



「アレフと同い年くらいか?いいか?男はな————」



「こっちの子が天使様!?想像より小さくてかわいいわね!」



 朝起きてアレフと村の中に出ると俺とリーナは村の虎牙族の人達に囲まれて質問攻めをくらった


 皆すごくいい人達だし、普通に話せる


 特に人界と変わりがないように思えてくる



「皆聞いてほしい!」



 村長の親父さんが一声発した事で、皆の注目が村長に集まる



「昨日の出来事は皆知っていると思うが、改めて紹介させてもらう。皆見るのは初めてだとは思うがこっちが人間の宗君、そしてこっちが天使のリーナさんだ。二人ともいい子達で息子のアレフの友人だ。そしてアレフはこの子達と旅に出る事になった。目的は昔離れ離れになった我らの仲間を見つける事。だから皆で送り出してやってほしい。出発の前にアレフから話したい事があるから聞いてやってくれ」



「皆、俺が生まれてからずっと面倒見て来てくれてありがとう!!一番若い俺が出てくのはどうかとも思ったけど、虎牙族として成さなきゃならない事がある。そのために今日、俺は皆の元を離れて仲間を探しにいく!宗達の事情もあってちょくちょく戻ってくるかもしれないけど、皆元気でやっていってくれ」



 話が終わると大歓声が起こる


 いってらっしゃい


 いつでも戻ってこい


 様々な声援がアレフに投げかけられていく


 アレフを見ると少し泣きそうな顔になりながら震えている


 巣立ちの時はどんな生き物でも緊張するし寂しいものなんだ



「宗君、リーナさん、至らない息子ではありますがどうかよろしく頼む。そしてたまには君たちも無事に一緒に帰ってくるのだぞ」



「はい!ありがとうございます」



「任せておきなさい。ちゃんと覚醒もさせてみせるから」



 覚醒?何の事だ?村長さんはそれを聞くと少し驚いた表情をしたが何か悟ったように、にこやかに笑った



「これからよろしくな宗、リーナそれじゃあ皆行ってくる!!!」



 泣きそうな顔だったアレフは既に涙を流していた


 こうして暖かい声援に包まれながら俺達は村を後にした






 村を出て十何分か過ぎた俺達は、とりあえず亀裂を目指して駆けている


 まずはアレフに亀裂を見せる事


 そしてそれが人界に繋がっている事を自分の目で見て理解してもらわなくちゃいけない


 そこから今後どうするかを具体的に決める流れになっている


 村からはかなり離れたから、さっきの事をリーナに聞いてみる事にした



「リーナ、さっき別れ際に言ってた覚醒って何の事だ?」



「覚醒?何だそりゃ?」



「あれはアレフの事よ」



「俺の事?俺がどうしたんだ?」



「先に聞いておくけどアレフ、昨日のアンタはあれが全力?」



「そりゃ全力だったさ。最初の試合より二回目の宗はとんでもなく強いって感じたからな」



「そうなのね。でも本当の虎牙族の力はあんなものじゃない。言い方は悪いかも知れないけど、仮にも王のシーヴァが遊び相手と認めるならあんな程度じゃ話にもならない。アンタは無意識の内に本当の力を抑えているのよ」



「そうなのかアレフ!?」



「いや俺は本当に全力だった…全力を出して宗に負けたんだ。それで…」



「じゃあアレフは宗と闘って面白かった?」



「ああ!もっと闘いたいと思ったぞ」



「それが虎牙族の本能なのよ。虎牙族は元々戦闘のエキスパートだった。様々な種族と戦いその実力は魔界でも広く知れ渡っていた。そう天界でも話題になるほどね。正直私は昨日の試合で宗を助けるために身構えていた。いつでも内部から治療できるようにね。しかし結果は昨日の通り。アレフ達のグループは何世代にも渡って、長く戦闘から離れすぎたためその力は失われてしまったようね」



「そんな、虎牙族はそんなに強かったのか…」



「そうよ。少なくとも面白いと感じた以上は、まだ完全に力が失われたわけじゃないと思う。この旅はアンタの力の覚醒も目的の一つなのよ」



「どうすれば俺の虎牙族としての本当の力は復活するんだ?」



「旅を続けて戦っていればその内戻るんじゃない?いつになるのかは私にも分からないわ」



 久しぶりに出たな適当リーナ


 でもコイツの言う事なら間違いはないと思うから、アレフはまだまだ強くなるって事だ



「これから頼んだぜアレフ!ヤバい時は助けてくれよな」



「任せろ!俺はもっと強くなる。仲間も見つけていずれはシーヴァってやつも俺が倒してやるぜ」



 少しずつ魔界の事、リーナやアレフの事、魔界の王の事が分かってきた


 あれだけ強いと感じたアレフでも、まだ未覚醒であの強さ


 さらには昔本来の力を持っていた虎牙族、そしてそれを軽くあしらってしまうシーヴァという名の王の一匹


 白虎のシーヴァ…ん?白虎?



「リーナ、魔界の王ってもしかして四神の事か?」



「あら?宗は四神の事知ってるの?」



「詳しくは知らないけど、名前くらいは知ってるさ」



「何だその四神というのは?」



「アレフも無関係じゃないし、この辺で詳しく話しておくわ」



 俺達は立ち止まり、リーナの話を聞くことにした


 これからの事に関わる重大な四神の話

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