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魂の天使  作者: らんペル
1章~人と天使と魂~
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~脱出~

 横方向へ飛んでいたはずなのに門をくぐったら落下している


 落下しているという事は成功したのね


 後は人界か魔界かのどちらかなんだけど



 高い空を落ちていき雲を抜ける


 下には無数の小さな明かりが見える



「人界への門をくぐったのね。ここまで来たのはいいけど、そろそろ限界な気がするわ…」


 自分の身体の事だからよく分かる


 私はもう助からない


 そして今の私ができる事は1つしかない



「こんな攻撃くらいどうにでもなると思ってたけど、まさかここまで強力だなんてね…。どいつの仕業か知らないけど覚えときなさいよ」



 私は目を閉じて辺りの魔力を感じ取る



「どういう事…?何で魔族の魔力を感じるの?」



 人界では滅多にない事


 数百年から千年に1度あるかないかの人界での魔族の魔力を感じた



「でも魔力を感じたり途切れたり、意味のわからない状況だわ」



 これはもう考えてもしょうがない


 それとは別に近くに小さな魔力を感じる



「これは人間の魔力!私は運がいいわ!」



 落下しながらも私はある魔法の準備にとりかかる


 魔法の為に集中していると、また魔族の魔力を感じた



「魔族!?しかも人間の魔力のすぐ近く!」



 どうすればいいの…?


 でも今の私にできる事なんてコレしかないのに…



 魔族の魔力が高まっていくのを感じる


 ゆっくりと魔族に向かって移動している人間の魔力


 2つがすれ違った後、魔族から魔法が放たれた



 もう地上が近くなっている


 天使の目ならこの高さからでも何が起きているのか分かる


 魔族の放った魔法が人間に命中した



「うわあぁぁ…!」



 そうとう大きな声を出しているのだろうが、炎の勢いが強く声はかき消されている



「あれはそんなに長くもたないわね。でもどうなってるの?」



 さっきまで近くにいたはずの魔族の魔力がまた消えた


 天使の私からしても不思議な事だ


 まさか死んだわけじゃないだろうし


 もしかしたら人界にも異変が?



 だが私は一旦考えるのをやめて魔法に集中した


 これをミスったら私は死ぬ


 けどこの方法しかない!


 私は覚悟を決めて魔法を発動した


『魂の門出』



 これは自分の身体から魂だけを抜く魔法


 いや魂だけの状態になると言った方が正しいだろう


 身体は魂の入れ物、器に過ぎなく、天使は魂さえ無事なら意識は保てるのだ


 私は身体と魂が別々の状態になったが、魂の私は元の身体の形を再現した


 魂のぬけた身体はピクリとも動くことなく、光に包まれたまま落下していった


 そして魂だけになった私は魔族に攻撃された人間の元へ急ぐ



 近くまで来た時、すでに人間は炎に焼かれながら横たわっていた



「もしかして間に合わなかったの?」



 もし間に合わなかったら私は、このまま魂の樹の導きで…



 炎の中で人間の身体はまだ動いている



「まだ生きてる!それなら私もこの人間も助かるわ!」



 そして私はまた魔法を使った


『魂の…』



 魔法を発動する瞬間に私はゾッとした


 今の弱った私が感じたからなのだろうか、とんでもない魔力を離れた所で感じたのだ



「何なのこの魔力量!?しかも人間でも魔族でも、ましてや天使でもないような魔力は…こんなやつ大天使達でも勝てるかどうか…」



 ほんの数秒の事だったがその魔力はいきなり消えた



「何だったの…あの魔力は…?ってヤバい!とにかくこの子の中に入らなきゃ!」



『魂の共有』



 私はこの人間の意識のさらに奥、魂の中に入った

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