自己紹介
「それじゃあ私から。私の名前は風見春、19歳だけど少なくとも50人以上の記憶を視てるからみんなより人生経験豊富かな。能力は知っての通り『記憶の追体験』
両親は小さい頃に死んでて、友達は0人。天性のぼっちこと春ちゃんです!次はキョウちゃん、よろしくぅ」
トップバッターから飛ばしすぎだろ
「総督よりご紹介預かりました京一、23歳。能力は『Skype』脳波の送受信ができます。また、物理的な物でも可能ですが限度があります」
キョウちゃんと紹介された彼は、目の下にはクマができ、やつれていても、元はイケメンだと判断できる
「キョウちゃんの顔色悪いのはデフォだから」
まじかよ…
それに、付け加えたせいで京一がダメージを負っている
「うぅ…イケメンもどきでスミマセン…」
ヘタレか。さっきの礼儀良い感じはなんだったんだ。
「次、レベッカ!」
こいつ、天然なのかわざとやってるのか…
「ひゃ、ひゃいっ!えとえと…澤田レベッカ、18歳でしゅ…です!能力は『大和撫子』お母さんがフランス人でお父さんが日本人で、ずっと日本に住んでるから言葉は通じますっ!あっ能力ですよね!私の『大和撫子』は頭領に付けてもらった名で、他人の1秒をMAXで30秒まで伸ばすことができます。一日12回しか使えないでしゅ…です!範囲は視界が届くところまでです」
「戦う姿がおしとやか
だったからピン!ときてね」
「あっ、あれはビビってただけで「次負け犬三人組」
「「「雑っ!?」」」
本当に雑だな。てかこいつら俺に殺意向けて来たやつらじゃね?あ、あの包帯と眼帯もいる
「闇による光の支配者こと、犬山健二!能力は『影踏み』察知系能力者に気づかれない透明化。リーダーのお墨付きだ」
「炎獄の支配者、犬塚拓海 能力は『火炎焱』火を操る。隊長のためにこの力を振るいます」
「犬飼だ!能力は『直死の恐怖』見ただけで恐怖で動けなくする。お頭には礼がある、だから俺たちは動く」
「はい、厨二病の三人組でした~」
聞くと彼らは本当に中学二年生らしい。とある学校内で起こった反乱軍のテロで生き残ったのがこの三人らしいく。春ちゃんに助けてもらったらしい。
仲良くなくとも身近な人間が殺されたのだから、相当辛かったろうな。
「リア充は滅せよ…」
「カップルは地獄へ」
「不純恋愛を破滅へと導かん…」
前言撤回、俺の同情を返せ。
「次はユッキー!」
さて、お次はどんな能力だ?ここまでほぼチートしかいなかったが…
なんだか視線を感じる。まさかな…
「マサユキ早くー」
案の定俺か。その場で立ち上がると多くの目がこちらに集中する
あれっ?やばいぞ、声が出ない。人前で話したことなんてないからな
「………あ…」
お、ちょっと出た。いやいやいや無理だってこんなに人がいるんだろ、いやまてこいつらは社会不適合者の集まりだ。落ち着け…落ち着け…
「コミュ症ヒキニート34歳のユッキー!能力は『劣化コピー』発動内容の視認と条件を把握してないと発動できないよ」
なんだよ、今声を出せたのに…ん?
「ちょっと待ってくれ…コピー?」
「あれっ喋れるじゃん?」
「俺は最初から喋れる。お前が勝手に紹介したんだろ」
「いやーそれは悪かったね。あと『劣化コピー』ね」
そうか、コピー…ここへ来たのも、あのTVを見てたまたま条件を満たしたってことか…
実際説明されなくても推測で相手の力が使えるってことはかなり強くないか?
ついに俺も「俺TUEEEEEE」ができるようになるのか?
「じゃあ最後、その隅っこにいるがアコちゃん」
「…道明寺亜子…能力は『弓』…今年で18…」
さっきの根倉女か
平均年齢低いなー…いや、おっさんもちらほら見かけるし大丈夫だろ。なにが大丈夫か知らんが。
「待てよ春ちゃん、最後たってまだまだいるじゃねーか」
「あぁ言い忘れてた、戦闘班はこれで最後。あとは情報班、資源班、研究班で分けてあるから勝手に自己紹介しちゃってくれ」
...聞き捨てならない
「いや待て待て待て。能力をついさっき知ったばかりで俺は戦えないし、いくらなんでも少なすぎる。それに若者と仲良くできないというか…」
「何いってんだ、能力を把握できないままよりましだろ。この人数でもしばらくやっていけるだろうし、お前はびびりすぎだ。こいつらは仲間なんだから信じてやれよ」
「仲間…」
雑談や銃の手入れ、PCをカタカタと鳴らしてる奴と、それぞれ自由にやり時間を潰していた
数十分で春は集会(オフ会)をお開きにした
「ユッキー!来たときと同じようにすれば帰れると思う。多分。あと食い物持っていっていいぞー」
そういって何もない空間から缶詰めや乾麺等の食料が出てきた。どや顔のイケメンもどきがうざい。
これが『Skype』か
「おっできた」
食料の山の一部が消える、出してみる。よし、5m程離れたところをイメージし目を瞑る
「おぉ…」
目を開くと景色が若干変わっていた。これはいいな
すぐマネされて面白くないのかイケメンもどきの機嫌が悪い。俺は元々他人が嫌いだからな、どうでもいい
『春ちゃんのロリババア』
「おいクソニート面貸せや」
これも成功だ、と思ったが少し遠くにいる人には通じないみたいだ。となるとかなり範囲が狭いな、50mくらいか?おっと考えてる間に春ちゃんが目の前まで迫っていた
「おつかれ」
その言葉を残し、目を瞑る
「あちゃー、やっぱ伸びてる」
数秒後、目の前に写っていたのは食べかけのうどんだった