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-NEET-革星戦線  作者: うさぎ星人
4/14

能力発動と第三勢力

1月29日


それはTV、ラジオで全国に伝わった

内戦の終了だった


「リア充共が駆逐されたか」


まさか一ヶ月前まで何度も繰り返した言葉が本当になるとは

恐るべし言霊、きっと1ヶ月前の俺にいっても信じてくれないんだろうなぁ、と思ったが外に出たってことの方が信じられないだろうな。

ははははっ!

一人笑いながらTVへと視線を戻す


「勝利した反乱軍ですが、現在名古屋付近。なにやら南の方へと向かっている模様です。みなさん注意してください」


「何をどう注意すればいいんだよ…」



メディアってのはいつも大事なことは隠しやがる

関東の俺には関係ないがな

にしても約1ヶ月で戦争が終わるとは…いくら相手が能力者とは言えこんなに早く国が負けるなんてな。

考えるだけで恐ろしいな


冷凍庫から鶏肉を出し、自然解凍させる

ついでに冷蔵庫から取り出した水を手に、自室へと戻る

いつと通り掲示板を開き、情報を集める

今は他にすることがないからな


「ん、これは…オフ会?場所は…」


近いな、埼玉か。

ここ、東京都や関東のほとんどは既に壊滅状態である。

好き好んで住んでるやつなんて俺以外いないだろう。

オフ会も反乱軍が仕掛けた罠の可能性が高い。いわゆる釣りだ。

わざわざなんでこんなところで集まるんだ?


TVが言うには今反乱軍は名古屋にいるらしいがその隙をついてか…全員で南下してるのか?いや、何人か残すのが定石だ

それに反乱軍のスパイが東北にいるのならネットワークのpassを取得するのは容易ではないが、記憶を覗いたり、洗脳する"力"があれば可能だろう。

集合時間を見ると18:00とかかれている

本当にオフ会ならただの馬鹿の集まりだ

どっちにしろ行かないんだけどな

2時間ほどPCに張り付いた後、リビングに降りお湯を沸かす

なれた手つきで鶏肉を捌き

うどんと共に茹でる


「いい加減飽きたな…」


仕方ないことだ

今はこれしかないし文句も言ってられない

うどんを啜りながらTVに目を向けると、おそらく20代であろう若い男が別の場所から別の場所へ、さらに別の場所へと一瞬で移動し、一人で50人はいるであろう軍隊を文字通り瞬殺していた


「時間停止か?いや、それなら1秒も経たずに殺れるだろう。やっぱ瞬間移動かな、対象は指定できないんかな。」


トイレ行くときとか部屋戻る時便利だよなぁ

俺にも使えないかな、と目を瞑る。

あるわけないかと目を開ける


「…は?」


廃工場のような場所。10人前後の視線が敵意を持って俺を貫く

その集団が即座に構え、今にも命を刈り取られそうだ


「まてまてまて、待ってくれよ。俺だってなんでこんな所にいるのか分からないんだ。敵意はない、本当だ」


必死に弁解するが、警戒は解かれない。


「敵でない証拠、能力、身分を証明せよ」


銃を構えた一番手前にいた女が簡潔に述べる


「敵でない証拠?あーなんだろ…てかお前ら反乱軍?能力はない、身分は…自宅警備員かな」


「能力がない?そんなわけ無いだろう。それに自宅警備員だと?ふざけてるのか!」


「能力なんて発動したことないんだから知らねぇよ。てか反乱軍かどうか聞いただろ。答えろよ」


「…我々は新たな勢力、革星戦線《star Front》」


なんだ、ただの厨二集団か。帰りてぇ 。


「あ、そうなんですか。俺も第三勢力、マサユキーズの一人なんですよ。まぁ一人ですけど」


笑って誤魔化しながら軽く挨拶して出ていく

さて、帰れるだろうか?


「待て」


肩を捕まれる。女の癖になんて力だ、まったく振り払えん。"力"か?


「なんでしょう?俺は敵じゃないしここへ来たのだって事故です。」


「君も第三勢力なら、このチームに入らないのか?」


「ちょっ、リーダー!」

「お頭ぁ!待ってくだせい!」

「隊長、そんなワケわからないやつさっさと始末しちゃいなよ」


おいおい物騒だな…だが気持ちは分かる

俺が逆の立場だったら尋問して殺す


「こいつは悪いやつじゃなさそうだし、きっと力になってくれそうだ。第三勢力マサユキーズってのもあながち嘘じゃないだろうしな」


は?なに言ってんだこいつ…


「リーダーがそういうなら…」

「お頭が言うなら…」

「隊長が言うなら…」


なんだこいつのカリスマっぷりは、洗脳系か?

てか呼び名を統一しろ


「おっと、そう構えないでくれ。君を信じて私の能力を教えよう。」


俺は警戒を続け、次に来る言葉を待った


「記憶の追体験。過去は変えられないが、他人の記憶を見て、感じる事ができる」


「なんだそのアサシンみたいなチート…ってか、まさかもう?」


嫌な予感がする


「ああ、見させてもらったよ。中学生から今までの君をね。」


あぁ、俺の知られたくない過去No1の中学生からみられたのか

また、馬鹿にされるのか

俺は心のなかで覚悟を決め、言葉の刃が刺さるのを待った

そんな俺の気持ちとは裏腹に、女は銃を投げ出し、抱きついてきた。

あれ、女の子に触れるのは小学生ぶりだろうか。いや、女性から触れられたのは初めてかもしれない。

そんなことを考えてる場合じゃない

俺、殺されるのか?まだ童貞なのに死ぬのか?


「辛かったんだね…大丈夫、君には幸せになる権利はちゃんとあるから…自分を責めないで」


約二分間、俺は動けなかった

まさか自分よりもこんな年下に慰められるとは。

女は目に涙を溜め、俺から離れる


自分を理解し、受け入れてくれる。そんな初めてのことに俺は動揺し、気づいたら涙が頬を撫で重力に従って床へ吸い込まれてゆく。


「…殺さないのか?」


「そんなことしないよ。ここのみんなは誰かを殺すために集まったんじゃない。自分を、自分の生きる場所を守るために集まったんだ。君はどうする?」


そうリーダーらしい女が手を差しのべる。

辺りを見ると、もう構えてる連中はいなかった。

代わりに、やさしい目をしたやつらが受け入れてくれると言わんばかりに只こちらを見つめ頷いていた。

なんかムカついてきた

おい、そこの左手に包帯巻いて眼帯してるガキ。後で覚えてろ。


「いや、俺すたーなんちゃらには入らねぇよ?早く帰らないと、うどん伸びちゃうし」


革星戦線のみんなは、間抜けに口をぽかーんと開き驚きを隠せないでいる


「えっ、いやなんで?それとこれとは話は別だろ」


「おい、あいつ空気読めなさすぎだろ」

「やっぱ殺っといた方が…」

「あいつ僕にガン飛ばしてきたんだけど…」


おいおい、守るために集まったとか言っていた割りにめちゃくちゃ交戦的じゃないですか

俺が悪いのか?


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