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七ノ舞「異変」




ありえない……。

ありえない。


どうして俺は過去に来てしまったのか。

それに何でこんな時代に来てしまったのか。


それに過去に戻るなど、普通では考えられないことだ。

どうして……、どうして俺が?


「いたぞ!!」


すぐ後ろには男たちが迫っている。

逃げなければ、殺される。


「(えぇい!!考えるのは後だ!まずはこの服装をなんとかしなければ……)」


この服装は目立つ。

学校指定の、制服。この時代でこの格好はおかしすぎる。

なんとしても着物を手に入れなければ。


小さい小道を見つけた。

そこには誰もいないし、複雑に入り混ざっている。


俺はその小道を駆けた。


埃だらけで汚い道だが、今は関係ない。右へ行ったり、左へ行ったり……声は聞こえるがとうぶんの間は見つからないだろう。


少し広い通りに出た。

人はあまりいない。

だが、この格好では目立つ。



どうしようかと悩んでいた俺の目の前に、軽装な格好をした俺とさほど身長の変わらない男が歩いていた。

連れはいない。

それにあまりいい刀とはいえないが、護身用くらいになる刀を刺していた。


何も考えずにその男に飛び掛った。

突然飛び掛ってきた俺に対応しきれないのか、男は背中から下手に転んだ。


「御免!!この服と刀、いただく!」


その男から服と刀を剥ぎ取った。

当然男は抵抗した。だが、背中を強く打ったのか抵抗する力は弱い。


数秒もしないうちに剥ぎ取り、早足で去る。


「ど……どろぼうだぁ!!」


男の虚しい声が聞こえるが、無視する。

今はそんなことを気にしている暇じゃない。





これがうまれて初めて犯した犯罪。

あの男には本当に悪いことをしたが、こちらは命がかかっている問題。

天秤にかけるまでもない。





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