第4話 食事
そんなこんなでちょっと気まずい雰囲気で始まったクリスマスパーティー
私、奈々は友達のはづきと一緒にバイキング形式の食事を楽しんでいた
「ねえねえ奈々、これってキャビアじゃない?」
「え…あ……本当だ!
キャビアなんて初めて見たから分かんなかったよ」
「うちはテレビで見た事あるよ
さあ食べよ食べよー♪」
はづきは沢山のキャビアを皿にとり、すぐに食べた
「麗華…これ食べていいの?」
私は一応麗華に食べていいか聞いてみた
「もちろんですわ。さっきご自由にお食べと言ったはずよ?」
「なんか申し訳ない気持ちもあるけど…いっただきま~す!」
私はキャビアを食べた
「何っ…これ…超美味い!もっと沢山食べよっ!
モグモグモグ…」
「奈々、キャビアばっかり食べてると健康に悪いわ
ほら、あっちの方に高級野菜もあるわ」
「洋子!
洋子ってそういうの詳しい人?」
「ま…まあね」
「っていうかそもそも野菜にも高級とかあるの…?」
「私は…分からない」
今まで無口だった愛花が久しぶりに喋った
その光景を、麗華はにらみつけた
「さーて!私も食べますわ
ちょっと!愛花そこどいてくれます?超邪魔ですわ!!」
麗華は愛花を床に突き飛ばした
「きゃっ…」
ゴキッ
嫌な音がした
私は愛花の元へ駆け寄った
「ちょっと麗華!」
「何?わたくしに口答えするんですの?
あなた、このクリスマスパーティーを開いた人が誰だか分かっていますよね?
それにこの家の所有権はわたくし
わたくしを怒らせるというのであればあなた達をこの家から追い出しても…」
「あっ…血が出てる!」
私は麗華の言葉など気にせず、愛花の応急手当をした
その時、
「いい鮮血…美味そう♪」
見知らぬ誰かの声が聞こえた
「誰!?」
私は辺りを見渡した
しかし、ここにはこの5人しか見当たらなかった
「なんだったの…?さっきの声…」