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異世界灯台守の日々 (連載版)  作者: くりゅ~ぐ
第2章 バハラと追憶と彼方

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第89話 シドへの手紙


拝啓


シド身体の調子はどうだ?


酒は程々にしとけよ


もう良い歳なんだからな 多少は控えろよ


帝都じゃ暑かったり暑く無かったりと

どうも変な天気が続いてるみたいだが

そんな天気の季節は身体の調子が悪くなりやすい


この手紙が届く頃には 季節変わりだろう


季節変わりの今 特に気を付けろよ


それとシド ねーちゃんに聞いたが

まだ一緒に行くべきだったって言ってるみたいだが

心配するな 俺は毎日充実した日々を過ごしてるから


強がりでも お前を安心させる為に嘘を付いても無い

本当に毎日 楽しく暮らしてる


前にも書いたが 釣りをしたり

畑の手入れをしたり蜂の世話や鶏の世話や

村の子供と遊んだり 色々作ってみたりと

毎日忙しく 面白おかしく暮らしてる


慣れない田舎暮らしと思ってるかも知れないが

案外悪く無いもんだぞ 住めば都ってやつだ


それに新鮮な魚介類が毎日食えるし

前にシドに話したが イワシも飽きる程食えるんだ

どうだシド? 羨ましいだろ?


イワシは皇帝陛下であっても

新鮮なのは口に出来ない物なんだからな


それが 食おうと思えば何時でも食えるんだ

最高だぞシド たまらん旨さだよ


酒にも合うし シドが食ったら酒が止まらんだろうな

それでメリルに怒られてってのが目に浮かぶよ


それとシド この前手長エビを釣りに行ったんだ


そしたら何百匹と釣れてな

天変地異の前触れかと思ったよ


嘘じゃ無いぞ 本当だからな

素揚げにして食ったが旨い事 旨い事

酒が進んで 久々に飲み過ぎたよ


本当にたまらない旨さだった 歯応えが又良いんだ

香りも最高だし 勿論 味は極上だったぞ


シド だからと言って今日 飲み過ぎるなよ

どうせ今 生唾飲み込んで酒の事 考えてるだろ?


お見通しだからな 本当に控えろよ

酒を止めろとは言わんから 少し減らせ

何事も程々が一番だ シドはちと飲み過ぎだ


身体を壊したら大好きな酒が飲めなくなるんだ

美味い酒を飲む為だ ちょっとで良いから減らせ

メリルもシドの事を心配してるだろ?


てか怒らせて又 箒持って追いかけ回されるぞ

メリルは怒ったら怖いんだ 程々にな


それとシド 皆が早く結婚をと急かすんだ

何とかしてくれ 毎回毎回たまらん


それとマデリン嬢だ 家族がやけに押して来る

勧め方が段々激しくなって来てるんだ


去年何が合ったか知らないが

皆が完全にマデリン嬢の味方になって居る


まさかと思うが 一応念の為に聞くが

シドも俺よりマデリン嬢の味方じゃ無いだろうな?


まさかまさかだよな? シドは俺の味方だよな?

俺はシドの事を信じて居るからな



それとシド 実際シドも歳だ

何時かは引退し 隠居する事になる


正直シドだってその辺りは考えて居るだろう

まだ身体も動き 元気ではあってもその日は来る

何時かは分からん だが世間じゃその歳なら

隠居しててもおかしくは無いんだ


まぁまだまだ働けると思って居るだろうし

我が家の甥や姪達が大人になるまではって

シドも思ってるみたいだが


気持ちは嬉しいし 頼もしくはあるんだぞ

でも無理はして欲しくは無いんだ


今迄 一生懸命に 必死に働いて来たんだ

そろそろ自分の為に そしてメリルや家族の為に

時間を使う事も考えてくれよ


そうだな 一度こちらに遊びに来いよ

それから来るなら 自分の金を使って来るなよ

もしそんな事をしたら 俺は会わないからな


来るなら旅費は俺が出す

船賃もこちらの宿賃も飯代やなんかも俺が出す

とは言え この村に宿は無いから俺の居る灯台が宿だ


だがな意外と快適だぞ それに客室もあるんだ

シドとメリルの二人にはそこに泊まって貰う


ここで一月程 過ごしてみるか?

でだその後は バハラ観光でもすれば良い

大灯台は見物だぞ 一度は見たいって言ってただろ?


大灯台の上から見る景色はこの世の物と思えない

素晴らしい景色だからな 良い土産話になるだろう

俺が申請すれば多分大丈夫なはずだ


まぁ最悪権限を色々使ってでも許可は出させるがな


バハラは帝都に負けない位 楽しい所だぞ

近くには地引き網を体験出来る村があるんだ

そこで地引き網をやるのも良いな


何ならバハラに一月位泊まって楽しめば良い

それと繰り返しになるが 金は俺が出す

自分で出す何て他人行儀な事を言うなよ


分かってると思うが金何か腐る程持ってるんだ

ちっとは使わんとな 世間に金が回らんからな

まぁそれでも大した事無い額だ 遠慮するなよ


それと何度も言うが酒は程々にな 約束だぞ

来月辺りに又手紙を送るシドも手紙は書くだろうが

実家に頼め 遠慮何てするなよどうせついでだ


実家から手紙や荷物を送る時に一緒に送るだけだ

全く問題無い 気にするな遠慮無く頼めよ


それとな 来月に手紙だけで無く色々送る

蜂蜜や干し芋 それに乾物を送る予定だ

シドの分も送るからな 楽しみにしておいてくれ



ネイサンより シドへ



追伸


マデリン嬢の事や 結婚 お見合いの件本当に頼むぞ




―――――――――――――――――――――――



うん、まぁこんなもんかな。


シドも本当ならそろそろ隠居する年齢だ。


とは言えまだまだ引退、隠居はしないだろうな‥‥


てか世間じゃシド位の歳ならもう、隠居生活してる奴も多い。


金に余裕がある奴は、シド位の歳なら普通は隠居生活に入る。


だがシドは引退、隠居はしないだろう。


身体が元気だと言うのもあるが、俺の甥や姪達が寂しがるし何より心配して居るからな。


甥 姪が大人になる迄は、そう思ってるみたいだが、

そんな事を言ったらお前その時、歳幾つになってるんだよって話だぞ。


身体が丈夫で元気に動ける内に引退して、

残りの余生を楽しんでも良いと思うんだがなぁ‥‥


まぁ確かに甥や姪が無茶苦茶 寂しがるだろう、

皆シドにかなり懐いてるからなぁ。


シドじい シドじいって言ってチョロチョロくっっいて居るし、甥や姪の護衛に付いて居るのがシドだ。


まぁ護衛と言うより子守りと言うべき何だが、

子守り兼護衛? みたいな感じになってる。


両親も姉妹もシドには絶大な信頼を置いてるし、

商会の従業員達もシドの事を信頼して居る。


頼られてるんだよな皆に、だから中々引退って事を考えられ無いんだろう。


とは言えなぁ、元気な内に引退して余生を楽しんで欲しい。


俺がバハラ赴任から帰って来た時、バハラであった色々な話をしたんだが、大灯台の話をした時に興味津々で聞いて一言ぼそりと


『俺も一回見たいなぁ‥‥』って言ったんだよなぁ‥‥


あんまりそう言うことを言わない奴だから、

結構驚いたし、強く印象に残って居る。


帝都に住んで居る奴であっても、一生帝都から出る事無く生涯を終える奴も多い。


例えば最近流行りの地引き網体験も、それこそ皆が行ける訳では無い。


収入によっては行けない奴だって結構居る。


カツカツで生活してる奴何かじゃ、とてもじゃ無いが行けない。


そこそこ金が掛かるからな。


バハラに住んでる奴が地引き網体験に行くより金は掛かる。


まぁ帝都から漁村に行くには、多少距離があるから仕方無い部分はある。


バハラからであれば馬車何か使って二時間掛かるか掛からない位で、船で行けば一時間掛かるか掛から無いかで行けるんだ。


ガルム村もその位で行けるし、隣り合う漁村もその位の時間で行く事が出来る。


まぁ到着は多少時間は前後するがな。


バハラから北にある漁村は近い、

それに比べて帝都から漁村に行くには時間も掛かるし、その分金だって掛かる。


帝都の住民からしたら近場と言われる漁村も、

ちょっとした旅行だ。


と言うより、自分が生まれた町から一度も出ずに一生を終える奴なんて珍しくも何とも無い。


前世だって三百年位前迄はそんな奴何て、珍しくも無い話だったからな。


確か近代になっても、徴兵で兵隊に行って初めて生まれ育った所から出たって奴も居てたっけ?


うん、前世ですらそうなんだ、この世界では珍しくも無い話だな。


まぁ地引き網体験のブームで、少しづつではあるがそんな奴も減っては来てるが、まだまだ旅行と言うのは金持ちの道楽ではある。


だがシドは金はあるんだ、ましてや俺が金を出す。


シドにはバハラの大灯台を見せてやりたいな‥‥


それにこのハルータで暫くのんびり過ごして、

そうだな一ヶ月程滞在し、その後バハラ観光して、

憧れの大灯台を見物し、上に上がりあの景色を楽しめば、最高の思い出になるだろう。


一生の思い出になるし、皆に自慢出来る。


うん、メリルとの熟年旅行だな。


来年結婚三十年になるんだ、記念旅行として良いと思うが‥‥


まぁ今の所難しいな、本人がまだまだ現役を退く気が無いんだから。


サリバン商会のオーガはまだまだ健在だ。


てかシドの奴酒は減らせよな、何度も言ってるが、

うーん難しいかな?


まあ良いだろう、次の手紙にもう一度書こう。


シドには何時までも元気で居て欲しいからな、

分かるまで何度でも書けば良いさ。



さて、コーヒーでも飲むか とりあえず一休みだ







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