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異世界灯台守の日々 (連載版)  作者: くりゅ~ぐ
第2章 バハラと追憶と彼方

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第85話 ゴブリンと渡りバト


カモメが鳴いて居る


日差しが気持ち緩やかな気がする


季節が変わり始めて居るのだろう。


「ねえ守長、帝国にはもうゴブリンは居ないの?」


「そんなもんとっくの昔に居ないよ、まぁ遥か昔に絶滅したからな」


「うーん‥‥ 一回で良いから会いたいなぁ‥‥」


「アンナお前な、本物のゴブリンは悪魔みたいな顔してるんだぞ、絵本とかじゃ可愛らしく描いてあるが、本物は化け物みたいな顔と体つきなんだからな、しかも畑や何かを荒らす只の害獣だぞ」


「え~ 守長本当? でもずーっと昔に居なくなったのに、何で可愛くないって分かるの?」


「学術本に載ってるんだよ、偉い学者の先生が書いてる本だ、それに帝国、まぁこの大陸では絶滅したが、魔族の国チェリッシュでは居るんだ、とは言え人が、いや、魔族ですら立ち入ら無い奥地に細々とだが生息、まぁ生きてるのを向こうの学者が確認してるからだ」


「ふーん‥‥ そうなの守長?」


「うん、嘘じゃ無いぞ」


俺は嘘は付いてない。


この大陸では遥か昔に絶滅、いや根絶させた。


まぁゴブリンは、畑を荒らし、家畜を食い荒らし、害しかない生き物だからだ。


前世でのゴブリンは、醜悪な姿から、妖精の様な姿まで様々な描かれ方や、小説等でも書かれ方をされて居る。


それこそ人間の女を拐い苗床にする等の描写がある等、ある意味有名でもある。


この世界のゴブリンはその様な性的な、女の敵の様な生き物では無い。


但し子供等を拐い、食べる事はあったらしい。


ゴブリンは兎に角 鬱陶しい害獣で、見付けたら即駆除し、奴らの巣を発見した場合 直ちに討伐隊が組まれ駆除され続けてきた結果、ゴブリンは絶滅した。


帝国側の大陸と魔族達の大陸のゴブリンの違いはほぼ無いが、棲息域、いや違うな、帝国の大陸側は生息域が人が住んでいる辺りにあり。


魔族側の大陸は棲息域が魔族が住んで居る所から離れて居た場所であった事だ。


その為、帝国側の大陸に居たゴブリンは絶滅する事となり、魔族側の大陸のゴブリンは完全に駆逐される事が避けられた様だ。


魔族側のゴブリンは魔族達に追われ、大陸の奥深く、魔族が立ち入らない僻地の更に奥深くで極々少数が棲息して居る事が、魔族の学者により確認されて居る。


とは言え数は少なく、それはゴブリン共が居る環境が余りにも過酷な為だ、現在の棲息域に辿り着く迄に只でさえ少なかった数が減り、更に辿り着いた先は生きて行くのが困難な地である。


魔族の学者はこのままではいずれゴブリンは、過酷な自然環境により絶滅する運命であろうと言って居る。


「何か可哀想だねゴブリン達」


俺の話しに聞き入って居たアンナが少し悲しそうな顔して、可哀想と言って居るが、ゴブリンは結局害獣なんだよなぁ‥‥


前世であれば保護を、と言う話しも出るのだろうが、この世界では寧ろさっさと根絶やしにしてしまえと言う人間が多いだろうな。


まぁ一部の学者、特に生物学者等は保護し、研究するべきだと言って居るが難しいだろう。


この世界では時代や思想が、保護と言う観念がそこまで進んで居ないのだから、絶滅しても誰も気にしない。


「ねえ ねえ守長、ゴブリンの本当の姿が載ってる本を持って無いの?」


「あー ここには無いな、帝都の実家には有るが、置いてきたからなぁ」


「えー 見たかったのに~」


「んーな事言われてもなぁ‥‥ 顔は醜悪、まぁブサイクな悪魔顔で、背丈、身体はアンナ位の大きさで小汚ないって本には書いてあったな、後は牙があって何でも食べて、割と臆病だって書いてあったな、それと年に何回か子供を産んで、一回に6~8匹産むみたいだな、まぁ弱いから大人になる数はそこまで多くは無いとも書いてたな」


「何か猫か犬みたいだね、でも猫も犬も可愛いし二本足で歩いて無いけど、ちょっと似てるね」


似てるか?


まぁ多産なとことか、雑食だと言うのは似てるか?


「まぁゴブリンは可愛くは無いからなぁ、物語では可愛く描いてあったり、妖精扱いされてるから、アンナみたいに誤解してる奴は多いな」


「何か夢が無いね、私ね、ゴブリンの恩返し好きなんだ、後ね、ゴブリンの従者とね、蔓の橋に出てくるゴブリンのロイドが好きなの」


アンナが今言ったのは、子供向けの絵本や物語だ。


帝国では割とポピュラーな昔話で、子供が寝物語に聞かされる話である。


俺も子供の頃に聞いた、後は巡察使の話も帝国の人間なら子供の頃に一度は聞いた事のある話である。


まぁ俺もその巡察使なんだがな。


村に来たばかりの頃、俺の格好を見て子供達が大はしゃぎ、大騒ぎして居た。


特に男の子達の反応は良かったが、それは物語の中に出て来る巡察使が目の前に現れたからだろう。


てか村の男衆も、老いも若きも最初はガン見してきたが、まぁ男の子なら誰しも知ってる物語であり、憧れであった巡察使が目の前に現れたからだ。


と言うか巡察使の物語は、子供なら一度は聞いた事のある有名な物だけでもかなりの数があるからなぁ‥‥


特に男の子は一度は憧れるらしいが、まさか俺がその巡察使になるとは思わなかった。


まぁ、あれはある意味仕方無かった訳だが‥‥


「ねえ守長、何か疲れた顔してるね?」


おっと、アンナをほっといて考え事をしてしまった、危ない 危ない。


まぁアンナは俺の事を心配してるみたいだがな。


「あー そうだな、ちょっと疲れてるかも知れないな、昨日は疲れたが、一日経っても疲れが残ってるみたいだ」


「マシューじいさんの耳掃除したんだよね?」


「アンナ、その話は止めてくれ、思い出したくないし、考えたく無いんだ‥‥」


「ご ごめん守長‥‥」


本当に嫌な記憶だ‥‥

もうあんな事は二度とゴメンだ、クソ!


あのじじい、耳掃除位しろよな!


何が耳に棒を突っ込むのが怖いだよ、ガキかよ。


てか、音が聞こえ過ぎて気持ち悪いじゃねーよ!


知らんわそんな事、自業自得だ!



ん? アンナの奴、空を見上げてどうしたんだ?


「ねえ守長、そろそろ渡りバトが来るねー 今年はたくさん捕れるかなぁ?」


「どうだろうな? この辺りを通るのは はぐれか少し経路からずれた群れだからな、それに余り来られてもフンだらけになるからなぁ‥‥」


「うーん‥‥ フンだらけになるのは嫌だねー でも渡りバトは美味しいからいっぱい来て欲しいけど‥‥ でもなぁ、うーん‥‥」


アンナが言ってる渡りバトは前世のリョコウバトだ。


前世で見た図鑑やネットで見たあのリョコウバトそのままの鳩なんだよなぁ。


同じ様な環境の惑星では植生や生物が似かよる、又は同じ様な進化の仕方をする、いや辿るだったか?


そう考えればリョコウバトが居てもおかしくは無いのかもしれないが、余りにも似てるんだよなぁ。


てか時空ゲート? いや違うな、異世界転移かな?


それとも異空間ゲート的な物が発生して、前世の地とこの世界が結ばれて、リョコウバトの群隊が来たのではないかと思っている。


リョコウバトの群れは越冬の時に移動するが、群れが数億(・・)にもなったって言うから、その群れがゲートを通ってこちらに来たのかも知れない。


まぁあくまで俺の勝手な想像、空想なんだがな。


しかしもしそうなら夢があるな。


絶滅したはずの生物がこちらで生きてるって事何だから、うん、そう考えれば面白い空想だ。


まぁ前世とほぼ変わらない動植物は、こちらにかなり居るからあくまで勝手な想像、空想ってだけの話でしかない。


伊勢海老やロブスターだって居るし、巡察使の紋章に描かれて居る驢馬や雀だって居るし、官吏の象徴でもある蓮華も前世のまんまの姿だから、リョコウバトが異世界転移して来たってのは楽しい想像、空想の類いでしか無い。


でも姿形もそうだが生態も全く一緒なんだ。


俺がその様な楽しい妄想をしても、おかしくは無いと思う。


まぁ単純に同じ様な惑星環境だから、同じ様な進化を辿っただけの話なんだろうな。


「ねぇねぇ、守長は渡りバトどうやって食べるのが好き? 私はね、焼いて塩胡椒してね、レモン掛けたのが一番好き、でもスープにしても美味しいよね~」


「それだと臭みがあるだろ? 香草は要るだろ、香草無しじゃちょっと臭みがなぁ‥‥ 後はワイン煮も良いなぁ、まぁ一番は塩胡椒や香草とかワインに漬け込んで、それを衣をまぶして油で揚げるのが一番美味いな」


「油は高いから揚げるのに何か使え無いよー でも美味しそうだね、良いなぁ‥‥」


まぁ確かに油は高いから、揚げ物用には庶民には中々使え無いよな。


曰く、勿体ないらしい、まぁそんなの気にせず使う家も有るが躊躇いがあり、使うのに中々 勇気と言うか思い切りがいるみたいだ。


しかし渡りバトか‥‥


もうそんな時期になりつつあるんだな。


去年は確か・・・




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