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異世界灯台守の日々 (連載版)  作者: くりゅ~ぐ
第1章 ある灯台守の日々

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第79話 嵐の終わり


クスクスと笑い声が聞こえる


笑って居るのは村一番の美人のアマンダである


心底楽しそうに、心からの笑顔で、まるで夜空に花が咲いたような笑顔だ。


ふと傾国と言う言葉が浮かんだ、傾国の美女。


あまり良い言葉では無いが、その位に美しいと思った。


帝都やバハラでもこれ程に美しい女は居ないだろう、だがその美しさが、あの八年前の出来事によって形成された物であるのは、ある種の皮肉なのかもしれない。


アマンダは確かに昔から美しかったらしいが、どちらかと言うと可愛らしさ強かったらしい。


結婚を機に、そして年齢も加わり美しくなっていったそうだが、八年前の件から美しさに陰が加わり美しくなっていったそうだ。


薄化粧で化粧っ気もあまりないのにこの美しさだ。


田舎では化粧等しない、もしくは薄化粧が当たり前だが、それだけに美しさが目立つ。


帝都やバハラの美しい女達は、所謂バッチリメークの者が多い。


そう考えれば、アマンダの美しさは一際目立つ。


今回の件で来た軍人や官吏達も皆、アマンダに目を奪われて居る。


まぁ小物君が口を酸っぱくして言い聞かせてるからか、何も問題は起きてないし、官吏達は言うまでもない。


だがそれでも皆、アマンダの美しさに目を奪われて居るし、口々に美しいだの、良い女だの言って居る。


まぁアマンダは外見の美しさもそうだが、内面の美しさが俺には好ましいと思う。


結構冗談好きだし、シャレも分かってる。


だが男衆の前では決して笑わない、例外は俺だけだ。


アマンダは村の男衆からは、氷の女と一部から言われてるようだが、理由は御察しだ。


笑わず、心開かず、心を閉じて、常に凛として居るからだ。


であればこそより美しさが際立つ。


手に入らぬからこそ、手が届かぬからこそ、より美しさが引き立つ。


男衆限定であるが、孤高の存在であり。


高嶺の花なんだろう。


「どうしたの守長?」


「うん、笑ってる姿が可愛いなと思ってな」


「もう! 誉めすぎよ守長、大体私、歳幾つだと思ってるの?」


「俺と同い年だろ? 俺とアマンダは同級生だ、同じ学校に言ってたらクラスメートだな」


「守長、帝都ならクラス分けがあるだろうけど、この村じゃ入学したての子も、卒業間近の子も同じ教室なのよ」


「まぁそうだな、帝都では入学した時、六クラスあったな、まぁ一年しか通って無いが」


俺の場合はさっさと卒業試験を受けて、一年で卒業したから、あまりこちらの世界の学校の思い出は無いんだよなぁ‥‥


俺が通ってた学校は、高級住宅街の近くで、住人が他所に比べればまだ少なかったが、それでも六クラスはあったもんなぁ‥‥


まぁ学校の敷地が広かったからこそだな。


他の場所何かは住人が多いのに、学校や敷地が小さかった所なんか幾らでもあったしな。


だから逆に俺の通ってた学校より、クラスが少ない何てのも結構あったし。


その様な所は、小さい学校が何ヵ所かに分かれて作られてたな。


その様な学校を卒業した奴の話を聞いた事があるが、結構 詰め詰めでかなり教室は狭かったって言って。


それこそ教室だけでは入りきれず、廊下や外の窓や何かから授業を受けてたって話しだ。


まぁそれに比べれば俺は本当に恵まれてた。


ん?


「アマンダどうしたんだ? 何で困った様な顔してるんだ?」


「うん、新入生のクラスが六つもあったのも驚きだけど、その‥‥ 守長が一年しか学校に通ってなかったって‥‥」


あー そう言う事か、一年しか学校に通って無いのに何で俺が官吏になれたか不思議なのかな?


「俺は一年目にすぐ卒業試験を受けて合格したからな、で合格して卒業したから一年しか学校に通ってなかったんだよ」


「守長一年で卒業試験に合格したんだ‥‥ 私は12の歳にやっと合格したのに‥‥」


「12の歳なら地方じゃ少し早いか、普通じゃないか」


「うーん‥‥ 本当は11の歳に合格して卒業するつもりだったの、結構自信あったのよ、でもダメだったの、ショックだったわ‥‥」


田舎じゃ卒業する歳が、都市部に比べればやや遅い、都心部なら大体11歳位、田舎は都心部に比べ卒業がやや遅い、まぁ家の手伝いや何かでどうしても学校の勉強が遅れてしまいがちになる。


12になる歳なら平均かやや早い位だ。


この辺りでは大体ではあるが、13の歳に卒業する奴が多いからな。


因みにアンナの姉、ジゼルは今年卒業しようと思えば出来たらしい。


だが()えて卒業しなかった。


理由は、学校を卒業してしまうと完全に家の手伝いをしなくてはならなくなり、本を読む時間が減ってしまうからだ。


なので当然 卒業試験も受けてない。


何故俺が知っているかと言うと、ジゼルにこっそり教えられたからだ。


まぁ俺とジゼルの二人だけの秘密って奴だ。


それとジゼルは、バハラにある学園に行きたいらしい。


今は本を読みつつ、学園に入学出来る様に、学園入学の為の勉強をしている。


狙いは特待生だ、あのロリババアも特待生だったが、特待生は入学金、寮費、その他諸々の必要経費等、一切が免除の上、小遣いまで支給される。


学園は入学試験自体も難しいが、普通入学だと結構な金が掛かる。


であればこそ、ジゼルは特待生として学園入学を狙って居る。


まぁ学園は金持ちや、貴族階級の者が多いが。


それは教育に金も時間も掛けれる家の者で無いと、入学は難しい。


我が家の姉も子供の頃から、教育に金も時間も掛けたからこそ入学出来た。


姉だけで無く、妹達も教育に金も時間も掛けたからこそ入学する事が出来た。


学園は学力だけでもダメだし、金を持ってるだけでも基本的に入学出来ない。


金と学力の両方無いと入学出来ない所だ。


だが救済措置として特待生制度がある。


貧乏人でも学力があれば入学する事が出来る。


とは言え特待生入学は狭き門だ。


入学や在学中の費用が一切無料の上、小遣いまで支給されるからだ。


なので皆が特待生入学を目指す、そこには貴賤は関係無い。


それに特待生入学は尊敬される。


帝国は実力主義の国なのだ、実力があれば尊敬され、敬われる。


「アマンダは、早く卒業して何かやりたい事があったから、早く卒業したかったのか?」


「んー そうね、早く卒業して 早く大人になりたかったの、それに家の手伝いをして助けたかったしね、それと‥‥」


「どうした? 言いにくい事なのか?」


「そうじゃ無いけど‥‥ そのね、子供の時の事よ、私早く大人になりたかったのは、お嫁さんになりたかったからなの・・・」


「恥ずかしがる事はないだろう、お嫁さんは女の子の夢、もしくは将来なりたい事の上位なんだからな、可愛い夢だよな良い夢じゃないか、アマンダ恥ずかしがる事は無い」


「でもこの歳で子供の頃の事を、それもお嫁さんになりたかったって話をするのは結構恥ずかしい物よ」


うーん、確かにそうだな、でも照れてるアマンダも可愛いんだよなぁ‥‥


「良いじゃないか、俺なんか子供の頃の夢は落とし穴を掘る事なんだぞ、因みにまだ夢は叶って無いがな、こないだアマンダには言っただろ、とゆー訳で今日こそ二人で落とし穴造ろうぜ!」


「何がと言う訳でなのか分からないけど嫌よ、この前も言ったけどこの歳でそんな事で怒られたくないし、大体 今何時だと思ってるの?」


「何を言ってるんだアマンダ、今の時間だから掘ったのがバレ無いんじゃないかね、今なら掘り放題だぞ、絶好の機会(チャンス)じゃないか! 好機だぞアマンダ」


「本当にもう‥‥ そんな事ばっかり言うんだから‥‥ 駄目よ、メッ」


うーん‥‥


やっぱダメか‥‥


勢いに任せてい言えばいけそうな気もしたんだがなぁ、アマンダと二人でなら掘ってみたいな。


しかしシュールな絵面になるな、しかしやってみたら案外楽しいと思うんだが。


ふと、アマンダとこんな子供みたいな、アホみたいな話をする夜も、今日で終わりなんだなとそう思った‥‥



何やかんやでこの一週間は、不謹慎ではあるが楽しかったのかも知れない。


まぁそれも、遺体が見付からなかったからだし、救助者のガジラが居たからだろう。


まぁアマンダとこうして更に仲良くなれたのは、良かったと思う、距離が更に縮まったよな。


まぁとは言え、これでこの様な夜は終わりだ。



そうか嵐の終わりだな・・・




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