第71話 同期への手紙
拝啓
クレア・スペンサー お元気ですか?
とりあえず死ね!
おっと失礼 つい本音が
先日は詩的な手紙ありがとうございました
どぶ水で心洗われる様な 正に官吏的な手紙でした
相変わらず性根がひん曲がり 嬉しく思います
胸が貧しいと心も貧しいと
貴女は何時も身をもって教えてくれますね
所で 今赴任してる村で 胸が大きくなる薬と
背が伸びる薬があります
背が伸びる薬なら金貨500枚
胸が大きくなる薬なら金貨600枚で
胸と背の薬 両方なら今なら何と!
金貨1000枚で売りますが如何ですか?
貴女には とっても必要なのではないですか?
それと とても残念なお知らせがあります
ひん曲がった性根と根性を治す薬は残念ながら
見つかりませんでした
とは言え 貴女の腐りきった性根と根性は
どの様な薬を使っても治りそうにありませんね
とても残念です
そう言えばババア おっとバハラだった
バハラに出張との事ですが 良かったですね
憧れのバハラに仕事で行けるなんて
行きたくて 行きたくて仕方無かった
あのバハラにやっと行けますね
おめでとうございます また泣いて喜んでますか?
嬉しいでしよう?
やっと行けて
そう言えば バハラに
ロロと言う店があります
リゾート感のある店です
バハラの中でも割といい感じの店です
バカンス気分を盛り立てると思います
アナタも行ってみては如何でしようか?
貧乏人が行けない店ではありません
乳製品は少ないですが
チョット行ってみるのも良い思い出になるかと
ビックリするほど良い店ですよ
笑顔になる事受け合いです
全ての物事を穿って見る事しか出来ない
心のひねくれた貴女は信じないかもしれませんが
ついでに性格も最悪の貴女ですが
一応は同期として心配して居ます
南方諸島は暑く 今の時期は辛いでしょう
まぁ陽射しに当たる面積が少ないのが救いですね
色んな意味で面積が少ないですからね貴女は
それと 女性の胸部ばかり見てると
貴女はおっしゃってますが それは誤解です
少なくとも貴女の胸部を見た覚えはありません
何故なら貴女の胸部等 見る以前の問題だからです
見る程ありませんよね?
無駄な見栄 下らない見栄は止めたらどうですか?
虚しく無いのですか?
いい歳してそんな事も分からないのですか?
胸部が薄いと そんな事も分から無いんですか?
本当にこれだから貧・・・
所で 大事な話しがあるとの事ですが
厄介事の匂いがプンプンするので嫌です
大事な事なのでもう一回言います
い や で す!
貴女と違い 心穏やかに日々を過ごして居ます
厄介事を持ち込むのは本当に止めて下さい
それと 人に食事を集ろうとしないで下さい
泥でも食べてたらどうですか?
喉が渇いたら 海水でも飲んで下さい
食べ放題 飲み放題ですよ
バハラ赴任を勝ち取った ネイサン・サリバンより
バハラ赴任を出来なかった クレア・スペンサーへ
追伸
とりあえず二回死んで下さい
ついでに水虫になって下さい
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良しと。
まぁこんな物だろう。
チッ‥‥
あの貧乳、これでも来るんだろうなぁ‥‥
本当、あのクソロリババア、ろくな事しやがらないな、勘弁してくれよな。
何が大事な話があるだよ、絶対厄介事だろ。
奴は存在自体がトラブルメーカーだからな。
マジで鬱陶しいな・・・
うーん、その日は腹痛で動けなくなりそうだな。
それかその日は、突然山に修行しに行きたくなりそうな気もする。
「・・・」
本気でアマンダと駆け落ちしちゃおうかな・・・
駄目だ、現実逃避しても解決しない。
でも、アマンダと駆け落ちはちょっと良いかも‥‥
しかしあのババア、何しに来やがるんだよ。
俺より二歳上だから、三十一か‥‥
ちょっとは落ち着けよな。
まぁ俺も人の事は言えないんだが‥‥
クレア・スペンサー、俺の二つ上。
帝都の学園に通っていた16歳、一年生の時に特級官吏試験に合格し、二年生に進級した時に学園を退学し、特級官吏に任官。
俺の同期の残り三人は、あのババアと一緒の学園に通っており、三年生の時に、特級官吏試験に合格し、卒業と同時に特級官吏に任官。
俺の姉が丁度、同期達の間の学年で、優秀な生徒が三年生と一年生に居ると言うのは聞いていた。
まさかそいつらと同期になるとは思わなかった。
あのババアは、内陸部側にある領地から帝都の学園に入学して、寮に入り学園に通って居た。
帝国の学園でも、帝都の学園は帝国1と言われて居る、二番目はバハラの学園だ。
帝国1と言う事は大陸1と言う事だ。
まぁその帝国1の学園で、奴は首席入学し、常に学年1位の成績だった。
他の同期も1位から3位を独占してた訳だが。
学園は1都市に一つしか無い。
そして帝都の学園も一つしか無く、帝都で学園と言えばその学園を指す。
帝都の学園は帝国で1番優秀だと言われている。
その学園で首席と言う事は帝国1番の、言うなればその学年の中で大陸1の優秀な人間と言う事だ。
本当、優秀さと人間性は、一致しないと言う見本みたいな奴だよ。
俺は学園に入学する前に、特級官吏試験に合格したから、学園には通って無い。
俺が試験を受けた時、学園では同期を含む、30人程が試験を受けた。
まぁ合格したのは俺とあの四人だ。
合格者の平均年齢が歴代1低かった。
歴代最優秀の年だ、帝国の次代を担う若き英俊。
しかしまぁ、見事に全員、飛ばされたもんだ。
何が次代を担うだよ、若き英俊って、見事に皆、飛ばされてるじゃないか。
まぁそれでも五人共、誰一人辞めなかったな。
ババアも、もう一人も激怒して居たが、結局辞めて無い、俺ら三人も半ば諦めつつ、結局辞めずに居る。
しかし‥‥
五人の中で俺が一番酷い扱いだよな?
他の四人は左遷され、飛ばされたと言っても、まぁまだマシな所に飛ばされてるのに、俺はコレだぞ。
明らか俺だけ扱い酷すぎないか?
完全に辞めさせようとしてるよな?
そりゃまぁ、他の四人も大概ではあるが、俺程 酷くは無いからな。
いや、俺だけ比べ物にならん位に酷いよな?
今更ながら、俺そんなに妬まれてたのか?
知らん内に恨みを買ってたかな?
その辺りは、一応気を付けてたんだが‥‥
あのババアが恨まれてるならまだ分かる、何故ならアイツ普段は無口で、たまに口を開けば毒吐いてたから誤解されやすいし、まだ分かる。
それに比べれば俺なんて、軋轢を生まない様に、にこやかに接して居たし、その辺りは気を付けて居たんだ。
まぁ、それ以外は余り気にしなかったし、派閥争いも我関せずだった訳だが。
今にして思えばもう少し、その辺りを気にすべきだったな。
しかし、周りに妬まれてたは居たが、恨みは買って無かったぞ、それは間違い無い。
妬みは仕方無いにしても、恨みは厄介だからな。
気にはしてたんだ、勿論、妬みが恨みに変わる事だってある。
巻き込まれたにしても、地方やその他は兎も角、帝城で中立派が巻き込まれて飛ばされた奴は少ない。
俺と同期の五人が仲良く飛ばされたのは、異常と言ってもいい。
しかも五人の中の一人は、勝利者側の派閥に属して居たんだ。
俺ら四人は中立派であったし、俺らが仲良く飛ばされたのを、偶然として片付けるのは流石に無理がある。
何らかの陰謀に巻き込まれたとしても、命を取られて無いのでそこまでの事では無いのかも知れないが、あまり気持ちの良いもんでは無いな。
うーん‥‥
情報が少な過ぎる、帝都から離れたこんな片田舎では、情報なんて入って来ないし、第一 情報元が無いんだからどうしようも無い。
一応は探らせては居るが、あまり芳しくは無いんだよなぁ・・・
何か気持ち悪いんだ。
ただ単に巻き込まれただけならまだ良い、いや、良くは無いんだが、周りに気を配れず、その結果 捲き込まれた俺が間抜けなだけだ。
そう、捲き込まれた俺が悪い。
そうなる前に手を打たなかった俺がアホで、間抜けだっただけの事だ。
とは言えムカつくがな。
まぁいい、とりあえずあのロリババアだ。
どうせ何をやっても、何を言っても奴は来るんだろうなぁ・・・
うん、多分だが、予定日の前に来る様な気がする。
何やかんやでアレとは付き合いが長い、奴も俺の事が分かって居やがる。
どうせ奴は、俺が素直に従う何て欠片も思って無いだろうしな。
その上で俺がどんな行動をするかも予測済みだろう、厄介だな、本当に忌々しい貧乳だよ‥‥
頭が切れるだけに本当に厄介だ、アイツも無駄に無茶苦茶頭が良いから尚タチが悪い。
クッソ~ 奴め、突然クルクルパーにでもなってくれないかな・・・
それかもしくは、何故か突然、記憶喪失になりやがらないかな。
うん、現実逃避は止めよう。
又、頭痛の種が一つ増えやがった。
本当にアマンダと駆け落ちしたくなって来たよ‥‥




