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異世界灯台守の日々 (連載版)  作者: くりゅ~ぐ
第1章 ある灯台守の日々

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第67話 間蝶の結果


沈黙が辺りを支配して居る


村長はオロオロし、カレンはため息を吐いた。


『で? 何か言う事は?』


だから村長、カレンの方を見ても解決しないぞ。


あっ、又カレンがため息吐いた。


これは村長に呆れたと言うより、だから止めとけば良かったのにとでも思っている顔かな?


『し しかし守長が言い出さなければ‥‥』


『村長、例えば鍛治師が鎌を作ったとする、

その鎌を使い草を刈るか、人を殺傷するかは使う人間次第だ、で、人を殺傷した鎌を作った鍛治師が悪いと言えるのか?

所詮はそれを使う人間次第じゃないのか?』


『・・・』


俺が鎌で例え話をすると村長が又だんまりし出した、だからカレンを見ても何も解決しないぞ。


『カレン、包丁が家にはあるよな?』


『勿論あるよ』


カレンの奴、俺が何を言いたいか分かっているが、これは周りの村民に聞かせる為に黙って聞くつもりなんだろうな。


『その包丁を使って誰かが人を殺傷した場合、包丁が悪いか?』


『うううん、悪く無いよ』


『なら包丁を作った鍛冶職人は?』


『それも悪く無いね』


『だよな、道具は道具、繰り返しになるが使い方次第で良くも悪くもなる、結局は使う人間次第だ、そうだな?』


俺の言葉にカレンが頷いた。


さて、アホ面晒してる村長はほっといて、


『やるもやらないも本人が決めたんだ、それなのに何故、俺達は原因の様に言われてる? そして吊し上げられてる? 誰でもいい、理由を説明してくれ』


まぁ説明なんか出来ないよな、俺は間違った事は何も言っていない、しかも俺はいち早く子供達を止めているし、それを皆見ている、言える訳無い。


しかし村長の奴ボケーっとしてんな、そんなに気ぃ抜いてたら又カンチョーされるぞ。


『しかし‥‥ 守長は子供達にやり方を教えたり、どうするか教えたんじゃ‥‥』


おっ、村長が再起動したぞ。


『村長、それは何時だ?』


『子供達が相談に行って、この様な場合どうすれば良いのか聞きに行った事があると聞いたんだが‥‥』


『何回かあったな、俺は聞かれたから答えたが、やれとは一回も言って無いし、自己責任だからな、知らんぞとも言ってるが』


『・・・』


このおっさんは‥‥


どうせ堂々巡りになるんだから中途半端に口出しなんてしなければ良いのに‥‥


てか突っ込まれる要素はとっくに排除してるわ!


官吏的回答、発言してる時点で既に手は打ってあるんだ、アンナは飽きたから止めたが、タイミングは丁度良かったな。


でなければアンナは有罪になって居た可能性が非常に高い、だがあのタイミングで止めたから、あの無差別カンチョーテロに参加しなかったんだ。


ついでにアンナを含む女の子達はカンチョーテロの前に完全に手を引いて、尚且つ男達を止める正義側に鞍替え出来たんだからな。


『で? 止めた俺達がまるで悪いみたいに言っているが、実行犯は何故お咎め無しなんだ? 女の子達は子供同士の(・・・・・)遊びの最中に気付いて止めて反省(・・)までして、他の無関係の大人達が放置してる時に俺と一緒にアホな男子連中を止めてたが、それが悪い事なのか?』


『・・・』


『村長、黙ってたら分からん、村長の(・・・)言葉で教えてくれ、どうした? カレンの方をさっきから見ているが何かあるのか? 』


『それは‥‥』


バカが、俺にカマシ入れるんならもっと考えてからやれや、立場を考えて今まで手加減してやってたが今日は手加減無しだ、逆にカマシ入れて二度と舐めた真似出来ない様にしてやる、立場の違いを分からせてやるからな。


『どうした? ん? 若い官吏に大人として一つガツンと言ってやるんじゃ無いのか?』


俺の言葉に村長がギョッとしやがった。


全部知ってんだよ、つーかこの程度で良くそんな事を抜かせれるよな。


アンナに探らせてその話を聞いた時はびっくりしたわ、まさか今回の件を使って自分の立場と力を村民に分からせるつもりだったとはな、カレンもかなり止めたのに強行しやがった。


まぁ・・・


逆に自分の立場を俺に分からせられる事になるんだがな。


『確かこの村にはこの村の決まりがあるから従って貰うんだろ? びっくりだな、道理が通らず恣意的(しいてき)な事が優先されるとはな、で? 俺が言ってる事に対する返事が無いが?』

汗が凄いなー 今日もまだまだ暑いからな、おっと、カレンの助け船は出させん。


カレンを見て手出しするなと視線で牽制する、そうだそれで良い、今動いたら完全に村長の立場が無くなるからな。


と言うか良くこの程度でやろうと思ったよな、ある意味すげーわ、相手が若いからいけると思ったみたいだが、俺28なんだぞ、この世界ではもう良い年なんだが・・・


見た目が若く見えるからか?


しかしなぁ‥‥


これの大元はカンチョーなんだぞ、てか何でカンチョーからこんな話しになってんだ?


意味が分からん。


てか俺が種まききしてたの見て無かったのか?

うん、見て無かったんだろうな・・・


そして自分の都合の良い様に解釈して、思い込んで、素敵な未来予想図を描いたんだろう。


『どうした村長? 何か言う事は無いのか? てかボーッとしてたら又カンチョーされるぞ』


俺の言葉に凄い勢いで後ろを振り返りやがった。


余程この前のカンチョーが堪えたらしいな。


『で? さっきの話を聞いて村の皆はどう思った? 俺や女の子達が悪いのか? 途中で止めた上、反省して、更にあのアホな無差別攻撃を阻止しようと奮戦してた子等と、止めとけと何度も注意してきた俺はそんなに悪いか? もし俺達が悪いと思うなら言ってくれ、手を挙げてくれればいい』


当然ながら誰も手を挙げない、まぁそりゃそうだよな。


カンチョー騒ぎを放置してたのに、俺達を責め立てるなんてそんな面の皮の厚い事言えないわな。


ならカンチョー騒ぎの時、お前ら何してたの?

って言われたら何も言い返せ無いんだから。


『おい村長、どうやら俺も女の子達も悪いと思ってる村民は居ないみたいだが、まだ俺や女の子達を責め立てるのか?』


『しかし、アンナは守長に聞いてやってるし‥‥ 村にも被害が‥‥』


このアホは何を聞いて居たんだ? さっきの繰り返しになってるだろうが‥‥


『おいアンナ、お前が女の子達に声を掛けて止めたんだよな? その後はアホな男連中の悪戯を、女の子達と一緒に止めてたよな?』


『うん、皆と一緒に止めたよ、確かに最初にやったけど、その後は反省して(・・・・)関係ない人を襲ってる男を女の子皆で止めたよ』


『お前達女の子は子供同士で少々(・・)悪ノリしたけど反省して、その後はヤメて、寧ろアホな男達がやってた事を協力して止めてたよな、お前達女は大人達にはしてないもんな』


『うん、ちょっとはしゃいで(・・・・・)子供同士で色々やったけど大人にはしてないよ』


うん、実際は単に飽きただけなんだが物は言い様だな、実際コイツら同盟は大人には一切やって無いからな、家族にやったのならまだギリ、家族のスキンシップと言えない事もない。


『ねえ守長、もうこんな事はやらないんだね?』


『そうだなマーラ、少なくとも女の子達は反省してるし、実際お前達大人にもやって無いだろ? 家族にやった分はちょっとしたじゃれあいだ、兎に角カンチョーは全面的に禁止にして今後こんなアホみたいな事が起きない様にしよう』


『まぁそれなら‥‥ ただ守長、あんまりこんなアホみたいな事を子供に教えるのも控えて欲しいんだけどねぇ‥‥ 』


『分かったよ、これから気を付けるさ』


『しかしアレだねぇ、帝都じゃこんな遊びが流行ってるんだねぇ‥‥』


いえ違います、コレは前世の知識、言うなれば知識チートですはい。


てかマーラの奴ちょっと疑わしげな感じだな。


ジト目って言うんだろうか?


上手い事逃れてって思ってんのかな?


とは言えだ、本来ならマーラみたいにちょっと注意して終わる話だったんだ、それを村長のアホが考え無しのご都合主義でいらん事しやがるから話がややこしくなったんだ。


何でカンチョーからこんなややこしい話しになってんだよ、てか俺は何をやってんだ‥‥


陰謀にもならんような、子供が考える幼稚な事に巻き込まれて、挙げ句あんな事で俺を抑え込める何て思われてたとは‥‥


うん、それもこれも村長が悪い。


『で? 俺は悪く無いみたいだが、俺に言う事があるよな村長』


『・・・』


『だからカレンを見ても解決しねーんだよ! それともカレンに謝らせるのか? 丸投げかおい? 悪い事したら言うべき事があるだろ、人を疑って冤罪掛けといて何も無しか? 黙って無いで何か言って見ろや』


『・・・』


コイツ・・・


お前はカレンに聞かなきゃ喋れないのかよ!


流石にこれはヤバ過ぎだろ、俺の予想以上に脳がいっちゃってるな‥‥


『おいカレン、このままじゃどうにもならん、そこの自称村長は周りをキョロキョロするだけのからくり人形と化してるからな、アドバイスを特別に許してやる、いいか、これは貸し一つだからな』


カレンがため息を吐いた、顔にやっぱりこうなったかって書いてあるのは俺の気のせいでは無いだろう。


『もう‥‥ だから言ったのに‥‥ アンタ、守長にちゃんと謝りなよ、どう考えても守長は悪く無いし、積極的に今回の事を止めてたんだから、端から見たらアンタが疑い掛けて無理な冤罪擦り付け様としてるよ』


『しかしだな‥‥』


『しかしもカカシも無いの! アンタが悪い、悪い事したら謝る、子供でも分かっている事だよ、往生際が悪い、いい加減にしな』


『・・・』


お~ カレンが怒ってる、だが間違いなく村長が悪い、コイツは真正だな、これから更に気を付けて接しよう。


『守長‥‥ すまない‥』


『あ~ 何だって? 聞こえねーよ?』


『だからすまない!』


『なんだ~ 何に対して謝ってんだ? 具体的に言えや、具体的に~』


コイツは‥‥


又、キョロキョロしてやがる‥‥


だからカレンを見ても解決しねーよ。


『チッ‥‥ おいカレン、しゃーなしだからな、アドバイスを許す、この自称村長に教えてやれ、但し貸し二つな』


カレンさん大変ですね。


あっ又ため息吐いて‥‥


そんなにため息吐いたら老けるの早まりますよ。


うん、いちいち耳元で何度も言わないと分からないんだ、つーかそんな難しいか?

一発で覚えろよ、もうカレンが村長やったら良いのに、おっ、やっと覚えたみたいだな。


『守長、この度は疑い、冤罪に掛けるような真似してしまい誠に申し訳ない、本当に反省してる、許して下さい、すいませんでした』


おっ、カレンの奴思いきったな、立場を無くす事より、さっさとこの茶番を終わらす方向に持って行くつもりか、今の状況の見極め、立場と損切りを天秤に掛けて今終わらす方がまだマシと見たか、間違った判断では無いな、だが但し普通ならって注意書きが必要だな。


『イ ヤ だ♪』


『えっえっえ・・・』


カレンの奴、額を押さえてやがる、だが俺はあながち冗談で言ってる訳じゃ無いんだよなぁ。


そして村長、お前は壊れたレコーダーか?

えっえっえしか言えなくなってるぞ。


『なぁ、俺だけじゃ無く、最初に前に引きずり出された奴が居たよな?』


うん、カレンは直ぐ気づいたのに、何で村長は分からないんだ? 自分で言った事なのに‥‥


『おいカレン、貸し三つ』


『アンタ、アンナも最初に‥‥』


名前を言われて気が付きやがった‥‥


もう嫌だコイツ。


『えっ? アンナにも?』


当たり前だろうが、一応はアンナも冤罪になったんだから、とは言えこれは立場を分からせる為に言ってる部分もあるがな。



結局村長はアンナにも謝り、一応の手打ちとした。


因みに村長の立場が揺らぐ事は無かった。


何故なら村民達はあれ程度では何時もの事と思っており、まぁ村長だからな、の一言で済ませたからだ。


つまり元々が酷すぎて、アレですら普通になってしまっていたのだ。


そう、恐ろしい事に普通なら立場が無いと思われる事でもアレが当たり前過ぎて村民達は特に何も思って無かったらしい。


なら村長に同調した村民は?


うん、村長が勝手に同調したと思い込んで居ただけの事だった‥‥


俺は深く考えるのをやめた‥‥



因みに男のガキ達は各家庭できつく怒られ二度とやらないと誓わされ、そして村ではカンチョー禁止令が出され、やった者には厳罰が加えられると言う事で今回のカンチョー事件は終結する事となる。




~~~


本当に嫌な事件だった・・・


あんなアホな事はもう二度とごめんだ。


何でカンチョー如きであんな大騒ぎになるんだよ。


ガキなら誰でもやる事なのに‥‥


確かにこの世界にはカンチョーは無かったから、あんなバカ騒ぎ、いや、大事になったのか?


しかしカンチョーで大騒ぎって、反面平和だからこそだよなぁ。


本当、退屈しない村だよ。


さて、そろそろ建物側に行くか。


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