表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界灯台守の日々 (連載版)  作者: くりゅ~ぐ
第1章 ある灯台守の日々

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/214

第64話 守護神か? 狂戦士か?


村で苛烈(かれつ)で醜い争いが繰り広げられて居る頃

一つの変化が起きた。


正確に言えば一人の変化だ。


その者の名はアンナ。


自称村一番の美人の七歳児(当時六歳)である。


散々暴れ回った邪拳使いアンナであったが、それ故に飽きてしまったのだ。


曰く、『何か飽きた』との事である。


だがアンナが飽きたからと言って今更止まる事は無かった。


寧ろ最強の覇王が戦線離脱した事によりカンチョー争いは激化したのだ。


村では『カンチョー!』の掛け声が収まる事無く、より醜く、より熾烈(しれつ)になって行った。


戦線離脱したアンナであったが、他の奴等は当然アンナにも襲い掛かった。


命知らずにも程がある、だがトリガーハッピーならぬ、カンチョーハッピーになって居たガキ共は毎回撃退され、きっちりと報復されているにも関わらず襲撃を繰り返した。


おそらく今までの借りを返すつもりだったのだろう、せめて一矢報いたい、今まで殺られた分をここぞとばかりに晴らそうと言った所なんだと思う。


このカンチョー事変だけで無く、それ以前の殺られた分も含まれていると言った所だろう。


日頃の行い、それが正にアンナに災いとなって降りかかって来ていた、自業自得、それ以外の何物では無い。


とは言えアンナにとっては鬱陶しい以外の何物ではない、何故なら飽きちゃったからだ。


そう、飽きてしまったアンナにとって、襲い掛かって来る奴等は、簡単に撃退出来る木偶でしかないのだが兎に角鬱陶しい。


だが木偶改め名も無き修羅達は、下克上と言わんばかりに襲い掛かって来る。


そこでアンナは一計を案じた。


第三次カンチョー事件の幕開けである。


だが俺に言わせれば 大惨事カンチョー事件と言った方がしっくりくるのだが・・・



アンナはまず女子を集め、その良く回るお口で団結を訴えた。


言語魔術師の降臨である。


そしてアンナは女子同盟を結び、アンナの恐怖政治、肉体言語により固い絆で結ばれる事となる。


まぁ‥‥


女子達も己の身を守る為に正直嫌々やってた様なので、アンナの提案は渡りに船だったらしい。


そして何より、アンナと言う最強の守護神が居るのだ、敵に回せば狂戦士だが味方になれば守護神だ。


女の子達にとってアンナは邪拳使いから、守護神、そして用心棒へと生まれ変わった。


しかも裏切れば守護神は狂戦士へとジョブチエンジする。


アンナの独裁恐怖政治は女の子達を強固に結束させた、民主主義敗北の瞬間である。


この世界、俺が居るここは帝政国家である。


大陸に覇を唱えたバリバリの帝政国家、サザビー帝国なのだ。


共和主義よりは馴染みがあろうと言うのも道理である。



そして裏切られる心配も無い為、女子同盟は瞬く間に一大勢力となった、いや、同盟一強になったのだ。


同盟の国是(こくぜ)はただ一つ、手出し無用である。


同盟、女の子に手を出したら同盟全員で報復する。


手を出してくるアホには情け容赦無用の凄惨な報復をすると宣言した。


当然他の木偶‥‥ オスガキ達は反発した。


だが女子達の数の勢いと、最強覇王アンナの存在がオスガキ達の勢いを削いだ。


だが、であるならばと、多少頭の回る奴が男も団結して同盟に対抗しようと音頭を取ったが、そんな事を悪知恵の申し子アンナが許す筈もなく、その良く回る口を使い、団結を阻止された。


しかも男子達は更なる疑心暗鬼に加え、不協和音を心に植え付けられる事になる、そしてバカな男子たちは更なる血みどろのカンチョー争いを繰り広げる事となる。


そしてテンションの上がったアホなオスガキが同盟の者に手を出した。


大義名分を得た同盟は直ぐ様報復に乗り出す事となる、因みに手を出したのは我等がアイドル、ジョン君である。


彼に行われた報復がどの様な物であったか敢えて語らない。


だが彼が女子達から避けられる原因となったのがこの報復時からである事を考えると、よほどの醜態を曝したと思われる。



そしてそれを見た、いや、見せられた他の名も無き修羅達は恐怖した。


アンナも怖いがそれ以上に、数に物を言わせ更に、団結した女の恐ろしさを知る事となる。


オスガキ共は名も無き修羅から木偶へとレベルダウンした。


集団の力、それも女の集団に対抗するには、オスガキ達は余りにも人生経験が足りなかった。


ましてや覇王アンナも居るのだ。


同盟には単独は勿論、男が同盟を組んだとしても決して敵わないと言う事を思い知らされた。


そう言えば家では父ちゃんより母ちゃんの方が強いなと思い出し納得していた者が多かったらしい。


暗黙の了解では無いが、男達は同盟には手を出さないと個々に誓ったらしい。


そしてオスガキ達は誰が最強か‥‥

男の中で最強かを決めるが如く、又カンチョー争いと言う不毛でどうでもいいアホな事に身を投じていく・・・


村ではあの掛け声が聞こえてくる。


何がアイツ等をそこまで駆り立てるのだろうか?


俺にはさっぱり分からない。


そしてこのアホは何故に俺に仕掛けて来たのだろう?


ジョンのアホが俺にカンチョーを仕掛けて来た。


当然あんなへなちょこカンチョーを食らう訳も無く、取っ捕まえてす巻きにした。


何かこのまま済ませれば 又やりやがりそうだったので、とりあえず木に吊るした。


みのむしの刑である、因みにジョンの親のセドリックには話を通し、許可済みなので問題無い。


ガキんちょ達に再度、いい加減下らない事はやめろと、一応注意する。


まぁ無駄だろうがな。



そして当然奴等はカンチョーを止めない。


冬のくそ寒い中、あのアホな掛け声が聞こえてくる


『カンチョー!』


コイツらこんなアホな事をいつまで続けるつもりなんだろうか? どうせやるならキンキンキンキンキンとでも言いながら チャンバラでもやれば良いのに・・・


だが俺の願いは叶わず、飽きもせずに相変わらずあのアホ丸出しの掛け声と共に不毛な争いは続いた。


そして、テンションが上がりすぎて同盟に手を出し、その代償を身をもってわからせられる愚か者がたまに居た。



その日はたまたまスルメと一夜干しを買いに村に来て居た時だった。


この村ではスルメを作り、それを売って現金収入の一つにしている。


勿論他の物もあるが、この村ではスルメを作るのは割と盛んだ、そしてイカの一夜干しも結構作っている。


因みにスルメならアイリーンばあさん、一夜干し、特にイカの一夜干しはアマンダが作る物が一番旨い。


村では制作時、ちゃんと網に入れて作っているのでハエ等の虫に集られる事は無い。


寄生虫やハエ等の卵を産み付けられるのを防ぐ為にちゃんと網に入れて防いでる様だ。


なので衛生的にも大変安心安全で、俺も安心して気軽に買いに来れる。


その日もスルメを五枚買い、アマンダの所でイカの一夜干しを二枚買い、少しアマンダと立ち話をして居た時だった。


確かスルメイカが、今日は漁に出た奴等が誰も獲れ無かったので、スルメイカの焼いたやつが食えない何て事を話していた。


この村では一年通して割と水揚げされており良く食べる。


一番獲れるのは夏位の時期が多いが、冬でも割と獲れる。


その日はスルメイカが無かったし、一夜干しも食いたいと思っていたので村まで来た時に偶々それに遭遇した。


『カンチョー!』


又あのアホな掛け声が聞こえたか、そう思いうんざりしたが次の瞬間、物凄い絶叫が響き渡った。


俺は、『あー 完璧にキマったか』


そう思ったが、声が、絶叫が子供の声で無かったのが少し気になった。


そして獣の咆哮のごとき声が聞こえて来たので気になり見に行った、アマンダも一緒に行ったのだが


『又やったのね‥‥』


と言う声が聞こえ、アマンダに聞いたら


『最近変な遊びが子供達の間で流行ってるでしょ? それで親にやってる子がたまに居るの‥‥』


『もしかしてカンチョーか?』


アマンダは無言で頷いた。


てか大人にもやってんのかよ、そう思ったが、どうせ何時かはやるだろうなと思っていたので別に驚きは無かった。


アマンダ曰く、最近親にやって叱られてる子が増えてきてるそうだ。


やってんのは男の子だけらしいが‥‥


しかし増えてきてると言う事は、当然今のが初めてでは無いと言う事だ。


それをアマンダに聞いたら、ため息を吐き


『何回か見たし、聞いたわね』


そう言うと又ため息を吐いた・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ