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異世界灯台守の日々 (連載版)  作者: くりゅ~ぐ
第1章 ある灯台守の日々

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第44話 樹齢200年


ガジラ達が乗った船を見送り灯台へと帰って来た


バハラからの船は明日も来る


当分はバハラとハルータを確認と連絡の為に

1日 1回往復する事となった。



とは言え ガジラ以来 人も船の残骸すら見付かって無いからなぁ。


まぁ連絡も確認も大事な事だし、1日一回の往来であればそこまで負担にもなら無い。


うーん・・・


捜索は明後日くらいで村の人間は打ちきり、そして軍人のみで行う事になりそうだ。


捜索するよりも、普通に漁に出る方が沖合いでの発見に繋がる様な気もする。


浜の周辺は小物君達だけでも十分だし、沖に関しては海軍の船が捜索してるし、沖に漁に出れば、言い方は悪いがついでに見付かるだろうしな。


それにあの大時化から既に今日の夜で2日目だ、これが3日目、4日目となると‥‥


救助と言うより 遺体回収になるだろうからなぁ


しかも 流れ着いているのはバハラ側、まぁバハラから北と西方に集中していると言うのもある。


明後日が一つの目処になりそうだな。



まぁ今の所、基本的に問題は無い。


村にも被害らしい被害も無く、

船の破損も家屋の被害等も畑の被害も無い。


灯台や横の建物にも被害は無かったし、俺が世話をしている養蜂用の蜂の巣箱にも被害は無かったし畑も無事だった。



問題は何故かレモンの木が折れた事だ。


他に被害は無かったのにレモンの木だけが被害を受け、ポッキリと折れやがった。


ふざけている、レモンの木はあれ一本しか無いんだぞ、灯台の敷地内に植えてある一本だけの大事な大事なものだったのに。


村民に話を聞くと皆の家に植えてる果実やその他の木や何かは被害を受けて居ない様だが。


灯台のレモンの木が、あれだけがピンポイントで被害を受け ポッキリと折れくさりやがったのだ!



本当にふざけている、折れているのを見た時は呆然とした。


この地で植生しているレモンは、

温暖で冬も比較的暖かい、夏場は乾燥した地域のレモンと違い 寒さにある程度強い品質だ。


その分 酸味がやや少なく味が薄いと言われているが 俺に言わせれば、まろやかな酸味であっさりしており料理に結構合う為、俺は割と好きだ。


アレを牡蠣に掛けて食うと最高に旨い。


魚に掛けても、とてもまろやかな酸味で無茶苦茶合う。


肉に掛けても 勿論旨い。


その大事な大事な大事なレモンの木が

ポッキリと折れた‥‥


これからどうすれば良いんだ?


あれが無いと非常~に! 困る!


いやまぁ 村には他に植えてる家は多い、

と言うか、何処の家でも植えてるから 買うなり、譲って貰えば良いんだが、これから一々村まで買いに行かなければならなくなった。


今までの様に 必要になったら灯台の敷地内からもいでサッと気軽に使う事が出来なくなってしまった。


それだけでは無い、あの折れたレモンの木は本当に美味い実を付けていたんだ。


じい様達が言うには、長い事植わってたから寿命だ何て言ってたが‥‥


聞いた話では200年位前からあるらしい。


だが病気をしなければ後100年位は大丈夫だろう


300年位は余裕だ、いやそのはずだ!


うん・・・


希望的観測だと言うのは分かっている。


だがこの世界では300年位のレモンの木はあるんだ。


だがまぁ200年であれば確かに寿命だとは思う。


でもなぁ・・・


今、折れるか?


もう少し持てよ、後10年は余裕でいけそうだったのに、まさか嵐でポッキリ折れるとは思わなかった。


この世界では冬に実るレモンもある、だがちと甘味が強い、まぁ冬場は仕方無いから使っているが。


折れたあの木に実るレモンは本当に最高に美味かったんだ。


あれがもう二度と味わえ無いと思ったら悲しくて仕方無い。


接ぎ木しても無理とじい様達に言われたしなぁ。


苗木を鉢植えに植えて育てて、来年植えるのも一つの手だな、それか成木を買って新たに植えるか?


あのレモンを牡蠣に掛けてもう食えないのか‥‥


食えないと思ったら食いたくなってきたな‥‥


岩牡蠣が食いたいな。


ここらの岩牡蠣は今まで食べたどんな牡蠣より美味いんだ、肉厚さは勿論、味の濃厚さが違う。


生は勿論、火を通しても美味い。


生に、焼きに、殻付きの身にチーズを載せてトマトも入れて窯で焼いてもいいな。


ピザもアリだ、岩牡蠣のピザは本当に美味いんだよなぁ、一切れ辺りに付きに3つ岩牡蠣を載せて‥‥


いかんなぁ、アレは本当にけしからん食い物だ。


チーズとトマトソースと香辛料に香草の香りと旨味が広がって‥‥


で、又 生地の旨味とパリッとした歯応えが堪らないんだ。


うん、岩牡蠣の火傷しそうな程の熱さとトマトソースの爽やかな酸味にチーズの熟成されたコクとが生地のパリッとした食感と噛めば噛む程口一杯に美味しい幸せが広がって‥‥


本当にけしからん食い物だ、魔性の食い物と言っても過言では無いな。


本当に幾らでも食える、むしろ食いたい。


それとやはり生だな、デカイ身を一気に口に入れて 噛み食らうと 旨味が脳を刺激して、脳汁がこれでもか!と(あふ)れ出てくるからなぁ・・・


酒にも良く合うし、ここの岩牡蠣は脳汁を発生させる何かが入ってるとしか思えん。


食いたいな‥‥


だが今は無理だ食えるのはこれが終わってからだな、それまでは辛抱だ仕方無い。


楽しみに取っておくしかないな。



しかし海は穏やかだな、昨日まで荒れ狂って居たのが幻だったのでは?と言うくらい穏やかだ。


「守長」


振り返るとマーラが居た、何かあったか?


「どうしたマーラ? 何か問題が起きたか?」


「いーや、守長が海見て黄昏(たそがれ)てたからどうしたのかと思ってね」


「ああ、海が穏やかだと思ってな、それとついでに坊やが行ったなと思って」


うん、思いっきり岩牡蠣の事考えてたとは言わない方が良いな、流石にそれはどうかと思うし。


「ふーん‥‥ そういや守長あの坊やと何か話してたみたいだけど何話してたんだね?」


「大した事じゃ無いさ、婆さんハーレムにご満悦だったお前の為に 婆さん連中を見送りに用意してやったぞ、ってな事を言っただけだよ」


「やっぱり守長の仕業かね、あの坊や最後叫び声上げて怯えて居たじゃないか、知らないよ 女嫌いになっても」


「まぁ良いじゃないか、アイツかなりアマンダに御執心だったからな、今後いらん事をしない様にちょっとお仕置きしただけだよ」


何でマーラは微妙な顔つきしてんだ?


「どうしたマーラ、何でそんな微妙そうな顔してるんだ?」


「いや別に‥‥ まぁ守長もあの坊やにいらん事をすんなって言ってたから、良い薬になったとは思うんだけどねぇ‥‥ それにしても婆さんハーレムって‥‥」


「まぁそう言う事だ、アマンダはあんな事を嫌ってるからな、警告した上でやったんだ、当然の報いだよ、それにアイツの大好きな人妻に囲まれて熱い別れの抱擁と口づけまでして貰って別れを惜しまれたんだ、とても良い思い出になるだろうさ、まぁアイツもハーレムメンバーとの別れを悲しんで居ただろうからな、実際泣いて喜んで居ただろ、まぁ俺からのちょっとしたプレゼントだよ、別れの悲しさもアレでちっとは薄れただろうさ」


「酷いねぇ」


そう言うとマーラが豪快に笑い出した、マーラの笑いのツボに入ったかな?


まぁ実際アレで別れの悲しさは少しは薄れたはずだ、のちに笑い話になるさ、それもこれも生きていればこそだ。


折角生き残ったんだ、悲しい思い出だけで無く少しは、少しだけでも笑える思い出があった方が良い。


「そう言えば最後アマンダを呼んで居たけどあれは何だったのさ?」


「ん? アレはダメ押し いらん事をしないようにダメ押しをしただけ」


「と言うと?」


「婆さんハーレムの熱い別れのふれあいだけでなくダメ押しに、まぁ簡単に言うとアマンダは俺の女だから手を出すなって 嘘ついただけの事だよ」


「・・・」


何でそこで黙るかな? てか又かよ‥‥


「マーラ、言いたい事があるなら言ってくれ、

又顔に 私、アナタにとっても言いたい事があるのよ 分かるかしら?って書いてあるぞ」


「ねぇ‥‥ 本当、ねぇ」


「・・・」


いや分かんねえよ、何がねえだよ。


コイツ顔に出てるのに、絶対言わないよな。


何が言いたいんだろう、まぁどうせ言わないんだろうけど、口を割る気はありませんって顔に書いてあるから あえて聞かないけど。


「守長、あたしゃもう行くね、うん、それじゃあ又、うん」


もう何なんだよ、どうもこっちに来てから女衆がおかしいよな、それとも もしかしておかしいのは俺なのか?


ニャ~


「おー ハンナか、よしよしこっち来い」


お前だけだよ素直なのは、まぁ自称村1番の美人も素直だがアレはちょっと違う。


アイツは欲望に忠実なだけだ。


ハンナは俺に抱っこされながら撫でられ、目を細めとても気持ち良さそうだ。


俺が又どっかに赴任、まぁ実質飛ばされても、コイツは一緒に連れて行こう、そう心に誓った。


「なぁ~ ハンナ、お前はずっと一緒だぞ」


ニャ~


うん可愛いやっちゃ 本当、俺の癒しだよ


とりあえず 今のゴタゴタが終わったら、ハンナにサバを食わせてやろう、そう思った。



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