第32話 坊やと人妻
いつも読んで頂きありがとうございます
暑い日差しが肌を刺激する
チリチリと言う音が聞こえてきそうな程に
日差しが強い
昼を少し過ぎたぐらいの時間だが
この時間でこの暑さなら午後真っ盛りとなれば、
どれだけの暑さになるか等、考えたくも無い
先程、氷柱を追加で出した為、室内は涼しいのだが
一歩 外に出ればこのクソ暑さである。
浜には男衆が捜索の為に結構な人数が居る、
まだまだ波は荒いので船は出せない。
ガジラが発見されて以来、誰も救助されていない。
「じい様あれ以来、1人も見つからないのはおかしくないか?」
「いや守長、潮の流れによってはあり得るな、バハラ側に流されとるかも知れんな」
アレクサンドルのじい様が首を傾げながら答える
あー なるほどな、その可能性もあるか……
「あの若いのがココに流れ着いたのはたまたまで、ホレ あの…… そうそう 救命具を身に付けてたからだろうなぁ」
「その上で潮目が変わったから?」
「と思うがのう」
そう言えば六年前はどうだったんだ?
対応3で、確か座礁したんだったな。
「じい様六年前はどうだったんだ? 船が座礁したんだったよな?」
「あん時は 沖合いの岩礁に船が乗り上げて座礁しただけだったからなぁ 船員も何人か軽いケガしただけじゃったし 船出して村に連れてきただけの事だっだから」
今回と状況が違うか、山頂灯台から狼煙が上がって対応3の連絡してきたらしいが、
その前に船を出して救助に向かったんだったな
昼間だったから狼煙での連絡であったが、その前に
村からも、沖に居た村の漁師達も助けに向かったって言ってたな
「じい様、この波なら船を出そうと思ったら出せるよな? まぁ、出させ無いけど」
「出そうと思えば出せるな 但し転覆する可能性が高いがな、嵐が収まったと言うてもまだ沖合いの時化は完全に収まって無いから やらん方がええな」
嵐は朝方には収まったが 海の上はまだまだ時化の残滓がある。
じい様達の天気予報はほぼ確実当たるが、海上や沖の具合を完璧に言い当てるのは難しい、
まぁそれでも経験に基づく予想は出来るし結構当たるからな。
「じい様 波の具合はどうなりそうだ?」
「まぁ徐々に収まってくるが ちと長引くかも知れんな、思ったより荒れとる」
嵐はじい様達が言った通り 朝方には収まった、
だが海上は嵐の残滓が消え去るのに時間が掛かるか
天気は良い、むしろ暑い位だ、だが海は荒れている
何だかチグハグだな。
浜の捜索は、特に問題無さそうなので灯台に戻ると
じい様と別れ 横の建物に行き、ガジラの様子を見に行った。
「・・・」
ガジラの奴……
あいつデレデレじゃ無いか……
アマンダも罪な女だよな、美しさは罪か
確かそんな歌があったな。
「あら守長どうしたの?」
「そいつの様子を見に来たんだ 特に問題は無さそうだな」
「そうね、思ったよりも早く回復したわね」
うん、確かに回復が早い、だがちょっと違う様な気もするんだが……
『おいガジラ』
『うおっ! アンタか驚かすなよ』
いや、驚かすなよじゃねーよ、お前が気を取られ過ぎなんだよ、普通は気がつくような位置に居たわ。
『お前、自分が今どんな顔してるか分かって無いだろ?』
『えっ? どんな顔してんだ?』
『・・・』
どうしよう・・・
真実を言っていいのかな……
アホ面さらして、周りから笑われてるって、言ってもいいもんやら……
『もうちょっと締まりのある顔をしろ』
『えっ? してるだろ?』
そうか そうか、コイツにとってはこれが締まりのある顔なのか、ならもう何も言うまい。
『あのアマンダって良い女だよな・・・
アンタもそう思わないか?』
コイツは・・・
『同感だな、だがアマンダは旦那持ちだからな、そして旦那に一途な女だ いらん事はするなよ』
『わ 分かってるよ、だが見る位は良いだろ?』
『因みにだが 男のチラ見は女のガン見って言葉がある、気を付けるようにな 再度言う、い ら ん こ と は! するなよ』
『お おう、分かってるよ』
本当か~? まぁ一応コイツは注意して見ておくか
「守長 何の話をしてるの?」
アマンダがニコニコと笑いながら問いかけてくる
うん、確かに良い女だ。
「アマンダが良い女だってさ 俺にそうだろって、同意を求めてきたから 同感だって言った」
「もうもう、又そんな事 言って・・・」
「とは言え本当の話しだからなぁ・・・」
「もう……ダメよ そんな事 言っちゃ、メッ」
もう…… コイツは・・・ 俺が もうもうだよ
「あっ それからなアマンダ・・・・・・」
「守長、アマンダと何話してたのさ?
それとあの坊やとも何か話してたねぇ」
「おう マーラか、いや何 アイツがアマンダに惚れそうだったから注意してな それとアマンダが良い女って同意を求められたって話しをアマンダとしてたんだ」
「ふーーん・・・」
なーんかマーラも含みがあるんだよなぁ、
周りからもえらい注目されてるし、まぁ別にいいんだけどさぁ……
言いたい事があるならハッキリ言えば良いのに。
「そーいや 何かアマンダに耳打ちしてたようだけど?」
「あー あれはな………………」
~~~~~
『アンタ本当に良い女だな なぁ、 クソっ言葉が通じないのは不便だな 帝国語を覚えときゃ良かったぜ』
「・・・」
『なぁ アンタの事アマンダって呼んでも良いか?』
「・・・」
『アンタ何で全然笑わないんだ?
あの官吏の前じゃ笑ってたのにさ』
『ボウヤやしずかにしなさい おくち とじて しずかにしなさい ね』
『アンタ言葉が…『おくち じゃなくて おててうごかしなさい だめ でしよ ぼくちゃん』わかる…… 』
『おくち じゃ なく て おてて うごかし
な さい』
『・・・ えっ?えっ? ボ ボクちゃん? おてて? 何で赤子に言い聞かすように・・・』
『ボウヤやしずかにしなさい おくち とじて しずかにしなさい ね』
~~~~~
「はっはっは、そりゃ良いねぇ 赤子扱いされたら あの年頃の子には 堪えるだろうねぇ」
「まぁ 念の為だ、いらん事されて面倒を増やされたく無いし アマンダはそう言う事を望んで無いし そっとしておいてあげたいしな」
「・・・」
おいおい又かよ、何を言いたいんだ?
「マーラ 何を言いたいんだ? 私とっても言いたい事がありますって、顔に書いてあるぞ」
「いや・・・ 面倒が増えたら面倒だと思ったのさ」
「・・・」
コイツやっぱ 言わないつもりか……
てか何だよ、面倒が増えたら面倒って、
動揺してんのか? 言葉使いがおかしいだろ。
「それより守長、アレどうにかしなよ」
「アレとはアレの事か?」
俺の問いにマーラが頷く、いやいやアレは俺がどうにかしないといけないのか?
「ふざけんな、俺は関係無いだろ?」
「いやいや、ふざけて無いさね、真面目さ あの子は守長の担当じゃないかい」
コイツ…… マジか! 何で俺がアレ担当なんだよ
てかアンナの奴まだ胸に詰め物してんのかよ、
ん……? おいおいおい、さっきより詰め物が増えてないか?
無茶苦茶、違和感があるぞ……
と言うか周りが誰も突っ込まないのが逆に凄いな
アンナは仕事中みたいでこっちには寄って来ないが
離れた所からこちらに謎のアピールをしている、
もうもうもう 本当面倒クセーなアイツは……
駄目だ、帰りにアマンダでも見て 癒されてから帰ろう…… ついでにガジラ坊やがいらん事をしてないか、再確認しておくか。
「あらぁ~ どうしたの守長? さっき来たばかりなのに~」
「ああ 顔見に来た」
「えっ……」
あっ…… コレ誤解してんな、いやまぁ誤解でも無いんだけど・・・
「それだけじゃ無いからな ついでにソイツの様子を見にも来たんだ、後はいらん事してないかの確認な」
『ちょっ…… 何でアンタには笑うのに 俺には笑顔を見せてくれ無いんだよ・・・』
『アマンダは男のそう言う好意には敏感なんだよ ガジラ、お前 いらん事しただろ? 』
『いや・・・ 別に……』
コイツやっぱ何かやりやがったな、
『さっきも言ったが アマンダは一途な女だ
そしてアマンダは旦那しか見てないからな、いらん事をしてアマンダを煩わせるな、そっとしとけ、それからアマンダは外す、他の者を付けるから 諦めろ』
『そんな~』
そうか そうかコイツはあれだけ言ったのに何かやらかすつもりか、
『ガジラ お前年上が好みなんだな そうか分かった、考慮してやる、ありがたく思えよ』
『おいちょっと待ってくれ! その微笑みはなんだ、目がちっとも笑って無いぞ、何か嫌な予感がする』
うっせーな……
お前の希望を叶えてやるんだよ。
「おい ここの責任者はジルだったな?」
「そうだよ どうしたの守長」
ガジラが何か言ってるが知らんな 今だけエピリ語忘れちまった、こまったなー
「アマンダはコイツの担当から外す、理由は分かるな」
「うん! 分かるよ! 分かるに決まってるよ~」
ん? 何でコイツはこんなに嬉しそうなんだ?
もしかして理由を分かって無いのか?
「あー ジル、コイツがアマンダにちょっかい出そうとしてるから 別の奴を付けてくれ、アマンダはここから外す、代わりの人員をマーラに言ってここに寄越すから頼むぞ、」
「分かった、アマンダを守るんだね♪」
なーんか変だな? 理由は分かってると思うんだが、何か違うような気が・・・
と言うか女衆が浮わついてるな……
「おいジル、本当に分かってるんだよな?」
「分からいでかい! 分かるわさ うん私は分かるよ~ うん!」
「・・・」
ジルの奴、何時もと違うな、テンションが異常に高いんだが、疲れてるのか?
「ジル 疲れてるなら少し休めよ、いくら若いと言っても あんな夜中にたたき起こされたんだ、自分では気付かない内に疲れが溜まってる事は割とあるからな」
「大丈夫、大丈夫! 何か元気出てきちゃった」
おいおい、大丈夫なのか本当に?
まぁいいか、本人はやる気になってるんだし
「なら良いが無理はするなよ」
「守長は本当 優しいねー」
「部下の体調管理は上司の仕事の一つだ」
部下は使い潰して良い駒じゃ 無いんだから当然の事何だけどな。
「ふーん…… でもあんまり優しくしてると
勘違いする子も居るんだから気を付けてね~」
「言ってろ あーそれから ガジラ、まぁそこの男だが 奴はどうも年上の女が好みらしい、キャミー婆さんが居たろ? キャミー婆さんとついでに他の婆さんもガジラに付いて看病してやってくれ、多分アイツ泣いて喜ぶだろうからな」
俺の言葉にジルが大笑いしだした、ジルの笑いのツボにはまったかな?
「分かったそうするよ まぁ・・・ アマンダとよろしく」
「ジル、それを言うならアマンダを よろしくだろ、お前 本当は疲れてるんじゃ無いのか?」
大丈夫だよなコイツ、やっぱ疲れてるんじゃないか? 普段こんな言い間違いする様な奴では無いのに
「あー そうだね、間違えちゃった♪」
うーん コイツといい、周りの女衆といいテンション高いなぁ、やっぱ寝不足でテンションがおかしくなってんのかな? マーラに確認しとこう
「まぁいい おいアマンダ聞いてたな、行くぞ」
「ありゃりゃゴメンね皆、じゃあ行くね」
「「「アマンダ~ 頑張ってね、応援してるよ」」」
やっぱ皆テンションおかしいよな?




