第30話 カフェ・ロワイヤルと禁忌魔法
爽やかな朝である
こんな日はコーヒーが良く合う
天気は曇りだが直に晴れるだろう
湿気が肌を包み不快な気持ちであるが
多分 おそらく きっと 爽やかな朝だ
コーヒーに砂糖が何時もより入っているが
疲れた脳には必要な栄養だ。
脳ミソは糖分からしか栄養補給が出来ないと
聞いた事がある、だから必要だし 爽やかな朝だ。
うん、現実逃避していても仕方無いな
さっきから俺の執務室の開いたドアの前を見慣れた奴がこれ見よがしに行ったり来たりしてる。
灯台は、部外者以外立入禁止になっている
だからじい様達も 部外者が入って来たら注意する
そしてあの七歳児は何故かフリーパスになっている
どうもじい様達は奴は関係者と思っている節がある
うん、奴はれっきとした部外者なのにだ
それなのに何故フリーパスなのだろう?
もしかして村一番の美人(自称)だからか?
もしそうなら じい様達とは とことん話し合わなければならない。
そしてあの七歳児は 今日、いや今は違和感がある
最初に見た時 俺は、間違い探しをしているのかと 錯覚したくらいだ。
そう、奴は一ヶ所 何時もと違う箇所がある、
七歳児には あるはずが無いものが有るのだ。
何故、奴は胸が突然膨らんだんだ?
一瞬 薬師のアリーばあ様が、何らかの怪しい薬でも処方したのかと思ってしまった。
だが先程の会話を聞いた限りではその様な物等 この世には無いはずだ。
なら魔法か? そう思ったが俺の知る限りその様な 魔法等も無いはずだ。
なら禁忌魔法? 当然そのような物も無いはずだ
人体改造をして改造人間になった?
この世界の科学技術では現在不可能だ。
なら?
うん、奴め詰め物しやがったようだ
さっきバレバレだって言って無かったか?
おっと、奴め又こっちをチラチラ見ながら
ドアの前を行き来してやがる。
うん、気づかないフリ 気づかないフリ。
コーヒーは砂糖 多めも美味いなぁ、
クランツのじいさんに教えて貰ってから愛飲しているが、前世で飲んだどんなコーヒーより美味い
前世では必ずミルクやフレッシュを入れて飲んでいたが ブラックに砂糖だけの方が香りも味も引き立つな、前世では勿体ない事をしてたよ、
チッ…
ゆっくり行き来し始めやがった、
開かれた職場、開かれたドア、上司は常に部下に閉ざすドアは無い、
そう思って今までドアは開きっぱなしにしてきたが
今日はドアは閉めとくべきだったな、
風が強い日や寒さがキツイ日は閉めてたが 今日に関しては本当にドアは閉めとくべきだった、ちょっと失敗したな。
てかアンナの奴はツッコミ待ちか?
残念ながら今日は絶対に突っ込まないからな。
理由? 面倒だからだ、
大体、ちょっとしたコーヒータイムは貴重な癒しの時間なんだぞ、邪魔されてたまるか。
うーん砂糖にブランデーを染み込ませ、
その砂糖に火を点けてアルコールを飛ばしてカフェロワイヤルにしたいな・・・
アルコールを飛ばしたとしても一応は仕事中だからな、やっぱダメだな
カフェロワイヤルは前世でよく飲んでた 俺のお気に入りだ、まぁあれも一応はカクテルに分類されるんだよなぁ。
『ねえ それあっしも飲みたい 未成年はダメって? アルコール飛ばしてんならいいじゃん ケチ』
いかんな・・・
今日はどうも思い出してしまう。
最近そんな事無かったのに・・・
こっちに赴任してきてから又、思い出す様になってきたな。
ヒマだと人間ロクな事考えないと言うが
本当にその通りだ。
帝城で働いて居た時はそうでも無かったんだかな
忙がしかったと言うのもあるが あれはもしかして
そうやって余計な事を考えない様にしてたのかもしれないな・・・
まぁとは言え、仕事が面白かったと言うのが、1番の理由だが……
本当に帝都にいた頃は充実してたな、
仕事が面白くて毎日充実してた、
だが半面 知らぬ間に疲れてもいたし、
この村に来て初めて気がついた位だ。
まぁ結果的にハルータに来て良かったと思う、
何やかんやで毎日充実はしてるからな。
おいおいアイツ立ち止まりやがったぞ!
面倒くせーな 俺は突っ込まないからな。
今回の件が終わったら久々にずんだ餅でも作るか
サーターアンダギーもいいな、
うん、それと いきなり団子も作ろう。
ずんだ餅は美味いが作るの結構大変なんだよな、
サーターアンダギーもあれ簡単そうだけど割りと手間掛かるんだ、でも美味いんだよなぁ、
いきなり団子は多目につくるか、あれ冷めても美味いし、冷めたのを油引いてフライパンで焼いても美味いんだ、皮がカリカリになって無茶苦茶美味いんだよなぁ・・・
よし、ライスペーパーも作ろう。
実家から送って貰っても良いが、時間が掛かるし
自分で作った方が早いしな
うん、生春巻も食いたくなってきたなぁ・・・
時間はたっぷりあるんだ、一丁作るか。
甘芋が今年は、育ちがいいから問題無い、
ライスペーパー用の米もあるし・・・
おっと、そろそろ蜂蜜を回収しないといけない箱があったな、忘れないようにしないとな。
アンナの奴、まだ居るのかよ…… 根比べか?
上等だ! 根比べなら負けんぞ。
蜂蜜は・・・
回収しないといけない箱は3つだったな?
蜂蜜酒も作るかな。
実家にも送るか、アレ結構 評判が良いんだ。
来月 とりあえず7箱回収するから少し多めに送ろう
甥っ子や姪っ子も無茶苦茶喜んでたみたいだしな
うん、そうしよう、多めに送るか。
干し芋は・・・
間に合うならついでに送ろう。
そうだな 干しアワビも送るか、結構作ったからな
20程 送るか、本当このハルータは魚介類が豊富だ
漁業資源が豊富と言うのは素晴らしい、
お陰様で俺も豊かな食生活を送れてる訳だし、
そして実家にもお裾分け出来るし。
来月辺り送るかな、蜂蜜も今月より多いし、
干し芋も来月なら出来上がるし、余裕を持って送る事が出来る。
後でもう一度 畑と巣箱を見に行っとくか、
さっき見た時は特に問題は無かったが 念の為に見ておこう。
おいおい、何なんアイツは・・・
視界の端に入れて直視しない様にして見てるが
さっきから胸をアピールしまくりだぞ、
胸を反らしたり、上半身を軽く左右に捻ったり
何してんだよアイツ・・・
おいおい、今度はラジオ体操始めたぞ、
本当、めげないよな。
だが・・・
行ったか、多分休憩時間が終わったんだろうな
残念だったなアンナ、時間切れだ。
ちょっとの間あっちに行くのは控えよう、
書類仕事もある事だし、
わあしよるいがいっぱいでたいへんだー
これはじかんがかかっちゃうぞ~
うん、仕事だからな 仕方ないよな。
コーヒーをもう一杯飲もう、 そう言えば……
クランツのじいさんに手紙を送るついでに蜂蜜も送るか、テレーゼばあちゃん蜂蜜大好きだからな
喜んでくれるだろう。
ハイラー家に行く時にも持って行こう、
その時はまだ蜂蜜も採取出来るだろうし
2人とも喜んでくれるはずだ。
となると、蜂蜜酒は今回 採取する分ではそこまで作れないな、ストック分で作るか。
蜂蜜酒は簡単に作れるのに美味いからな、
養蜂箱を更に増やすか? いや駄目かな?
これ以上増やしたら流石にマズイか?
今でも大概多い、いや多過ぎだってじい様達にも言われてるからなぁ・・・
でも蜜蜂の世話は俺が1人でしてるんだし、
問題無いよな? うーん・・・ 増やすか!
生活魔法の除虫があるし、世話自体もそこまで手間では無いんだ、どうせ時間はたっぷりとあるんだ、増やしてしまおう。
まぁそれも来年の話しだな、
今年は直に養蜂も一旦お休みだ この辺りでは大体、夏から秋ぐらいまでのもんだし
増やすのは来年まで一旦ストップだ。
それに一年もあれば じい様達を納得させる事等
ちょちょいのちょいだ。
何やかんや言っても じい様達も蜂蜜は好きだし
蜂蜜酒は大大大好きなんだから、説得は簡単な事よ




