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異世界灯台守の日々 (連載版)  作者: くりゅ~ぐ
第1章 ある灯台守の日々

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第27話 南方諸島共通語

沈黙が一瞬流れた


周りに居る村民が話す声だけが聞こえる


暖炉の薪が少し弾けた音がした


乾燥がいまいちだったのだろう



『もう一度聞くが 葉っぱ(・・・)は今持って無いんだな?』


『ちょっと待ってくれ 本当だ今は持って無い』


『帝国に来た時 普段は船の中でだけ楽しんでるんだな? 陸に上がった時には持ち込んで無いんだな?』


『そうだ 口を酸っぱくして言われてる 帝国にはどんな理由が有ろうと持ち込むな そして到着前日から控えろって 帝国に船が停泊してる時は うちの船じゃあ禁止されてるぐらいだ』


んー…… 嘘はついて無いようだな、

もう少し話を聞こうか。


『なら何で お前の口から葉っぱの匂いがしたんだ? お前を介抱してる時に微かに匂ったが?』


『ああそれは……』


男の話では 海に投げ出される僅かな時間、後で吸おうと思って懐に、厳重に防水加工を施した入れ物に幾つか入れてたらしい、それを吸ったとの事だ。


因みにその場に居た奴らにも恵んでやったとの事で全く残らなかったそうだ。


そして荒れ狂う海でその入れ物も無くなったらしい


男曰く、

『入れ物自体も良い値段したから 無くなったのはかなり痛い』 らしい


よっぽど良いお値段の品だったらしく

かなり悔しがって居る。


因みに財布はあったらしく それだけが唯一の救いだと言っている。


ならまぁ良いか、現物を持っていないなら余り目くじらを立てる事は無い、エピリでは合法だしな


『分かっているとは思うが再度言うぞ、例え何かしらで入手したとしてもやるなよ その場合、お前を捕まえなければいけないからな』


『分かってるよ 折角助かったのに牢屋にぶち込まれたく無いからな 約束するよ』


ん、なら良いだろう


『そう言えば名前を聞いてなかったな、

あー 俺の名前は、ネイサン・サリバンだ

ここの灯台守長をしている、一応は官吏だ』


『俺の名前は ガジラ バルザだ それと乗ってた船は、オリーブの恵み号だ』


「・・・」


ガジラ? 怪獣かな?

それとも何でも食べる天使の赤ちゃん?


いやいや、違うな 下らん事を考えた、俺の悪い癖だ


因みにガジラは年は17歳 船乗りになって三年目

現在恋人募集中らしい。



ガジラに船が沈んだ時、灯台の灯りが見えたか聞いたら


『俺は見えなかった 他の奴も見てないと思う 誰も灯台の灯りが見えたとは言わなかったし あの位置は、まだ灯りが見える位置でも無かったと思う』


と言う事は山頂灯台の特技兵が見たと言ってる 二隻とは別の船の可能性が高いか・・・


これも山頂灯台に連絡しておかかねばいけないな


こちらからは連絡が送れても、山頂灯台からの連絡はこちらから確認出来ないかも知れないな

まぁそれでも連絡は送っておかなければ。



しかし どれだけの船が被害を受けたんだ?

被害はかなりの物になりそうだな。


それにしてもコイツは運が良いな、そんな離れた所からハルータ迄、流されて来て助かったんだからな。



『それでガジラ 他の船は見てないか?』


『他の船か? いや見て無いな、俺以外の乗組員も見て無いと思う 見てたら必ず皆に言うだろうからな あんな状況で衝突なんかしたらシャレにならん、見たら必ず大声で皆に言う』


まぁそうだろうな、

注意を促す為にも皆に言うだろう、

それが無かったと言う事は見て無いと言う事だ


『それと嵐だが…… 海の上だから時化か、いきなりだったのか?それとも前兆はあったりしたか?』


『前兆と言うか・・・ 進行方向、帝国側で何やら怪しい雲があるって 古株の船員が言ってたが 距離もあったし あまり気にはしなかったな

特に問題は無いと皆言ってたくらいかな?』


ん? やっぱ突然の嵐か?


『なら避けて通らずまっすぐに帝国に向かった?』


『そうだな ただ途中で何かヤバイって航海長が言い出して遠回りの航路に変更したんだ』


それでも嵐にカチあった?

それか急速に発達したかな?


『航路を変更したのにそれ(・・・)に捕まったのか?』


『最初は全く問題無かったんだ だけどいきなり 時化が膨らんだみたいになって、航路を変更して遠回りしたのにあの時化にパッと船が掴まれた感じがした、であの大時化に飲み込まれたんだ』


いきなりか・・・

8年前に沖で起きたアレに似てるな・・・



時折あるんだ、この辺りの海は、不定期にな、

だがここ200年…… 正確に言うと250年位はその様な事は無かった、あっても小規模だ、いや、大規模なのもあったから250年無かったと言うのは少し違うな、定期的に無かったと言うべきか、記録書は バハラの行政府で見たから間違い無い、確か250年、その位前にはそのような天候の急変が多発した。


まさか8年前に起きたアレは予兆?


気候が変化したのか?


250年であればある程度は変わるのもあり得るか?


だが前回の250年前、今から500年前にはそのような事は無かった。


ついでに言えば更にその前にも周期的に、定期的に

この様な事は起きて居ない、だから違うな。


あくまで突発的に、不定期に起きている、

8年前の件も突然だった、そしてこの辺りでは、

そのような事がたまに起きる、我ながら考え過ぎかな?


バハラの行政府で過去全ての報告書を見たから間違いない、だが一応報告書は上げとこう。


それと村の年寄りにも話を聞くか、どうせ暇なんだ

時間はたっぷりある。


まぁこの件が片付いてからだな、


『ガジラ 俺以外エピリ語は分かる奴は居ない 南方諸島の言葉が、共通語が分かるじい様が1人居るがお前 帝国語も 南方諸島の共通語も分からないんだよな?』


『あー・・・ そうなんだ。

片言くらいなら幾つかの単語は分かるが・・・ それに聞き取りもほとんど出来ないんだ』


しようがないな・・・

かと言って分からんでは不便だな、しかし・・・


『何で3年も船に乗っててそれなんだよ?』


『その~ まぁその内どうにかなるかと思って・・・』


ガジラが困った様な顔してやがる、

困ってんのはこっちだよ。


仕方無い奴だな。


『俺が簡単な単語表を作ってやる 帝国語とエピリ語の両方の言葉で書いておくから それ見てお互いに意志疎通を図れ』


まぁ両方の言葉で書いとけば、声を出しながら単語表の単語を手で示せば意志疎通は図れるだろう



~~~


『ホレ これで一応の会話…… 意志疎通に関してはは問題無いだろ、コレでも駄目で 何かあったら俺を呼べ』


『すげえな! 一応所か バッチリじゃないか』


まぁ必要な単語は書いたし 普通にやり取りする分には問題無いはずだ。


『ガジラはとりあえず身体の回復を優先させろ

それから揉め事は起こすなよ』


『ああ分かってるよ』


ん、ならよし


男改め ガジラの看護は女衆に任せた、

状態は悪くないとは言え衰弱はしてたし

長い時間海に浸かってたからな、

薬師のばあ様が薬を処方し 体力の回復に勤めさせる


海岸にガジラ以外の者はまだ見つかって居ない、

だが 1人居たと言う事は 他にも流れ着く可能性もある、その為 人を増やし捜索を続けている


その様にカレンからの連絡が合った。


伝令の話では、カレンが私がやっとくからと

一部権限を委譲された様になってるみたいだ。


と言う事は、実質カレンが指揮してるようなもんだ、

どうせ村長は、カレンの言う事に頷いてるだけか、

ほぼ無条件に許可を出しているのだろう、

まぁ 善きに計らえ ってやつだな。



一回 村に行って確認するか……


そうだな、自分の目で確認する事は大事だ、

カレンとも話しをしときたいし、

情報の擦り合わせはしといた方がいいな。



問題はガジラの介護人に アマンダが居る事だ


大丈夫か?


ガジラの奴アマンダを見て 一瞬固まったかと思ったら、次の瞬間思いっきり鼻の下伸ばしてたぞ。


頼むから いらん事をして 余計な仕事を増やさないでくれよ。





村に行く前に状況確認の為マーラに会いに行く途中

村の女衆が俺をチラチラ見て、ニヤニヤしている


本当、何なんだ?

嫌な笑い方では無いんだ、興味津々といった表情で見て来る、そんでニヤニヤしてやがる。


まぁ、いいだろう害は無いんだから。


おっ居た。


「マーラ どうだ今の所、何か問題あるか?」


「ああ守長 特に問題は起きて無いよ」


マーラの表情は何時もと変わらな無い、

順調に事が運んでると言う事だ。


「ならいい、何度も言うが何か手に余る事があれば遠慮無く言って来いよ」


「ああ分かってるさね」


うん、マーラに任せて正解だったな、

お陰で俺も自由に動ける。


「マーラ 俺は状況確認と情報の擦り合わせの為に 一回村に行く その間 何か問題が起きて手に余る様なら 伝令を走らせろ、直ぐ戻るから」


「分かったよ まぁそうそう問題は起きないと思うけどねぇ」


うん、問題が起きないならそれが1番だな、だがなぁ。


「もし次に救助者が運ばれたらどうする? 言葉が通じればいいがガジラ…… さっき運ばれた男の様に言葉が通じ無い可能性もあるが?」


「あー そん時は守長を呼ぶさ」


コイツ、その状況を考えて無かったな、

まぁとは言え、伝令も居るし問題無いな、その時は伝令を走らせ呼びに来るだろう。



「所でマーラ 女衆が皆 意味深な、いや興味津々な顔してニヤニヤしながら俺を見てくるんだが心当たりは無いか?」


「・・・ 無いねぇ」


本当か~? 何か知ってるだろ今の間は、

なーんか隠してるよな?


「マーラ 皆 悪意がある目で見てきてる訳じゃ無いのは分かる、だがなぁ どうも気になるんだが」


「気のせいだと思うよ それか守長がシュッとした格好してるからじゃないかねぇ」


「・・・」


うん、コイツ何か知ってるな、その上で口を割るつもりは無いと、 顔に書いてあるぞマーラ。


うーん・・・

まぁ気になるが悪意が無いならほっといても問題は無いんだがなぁ……


「おいマーラ、言いたい事があるなら言ってくれ」


「……別に何も無いよ・・・」


本当かぁ~

これ以上は不毛な繰り返しになるだけだな、

気にはなるがほっとこう、今はな。


~~~


はぁ・・・

守長が村に行ったら皆に注意しとかなきゃだね、

あんま守長とアマンダの事でアタシらがごちゃごちゃやると 全部パアになる、その事を皆に言い聞かせ無いといけないねぇ。


守長はただでさえ鋭いんだ、んーなバレバレな事してたら 守長とアマンダの仲がぎくしゃくしちまうよ。


アタシらは二人を見守る、そう決めたはずなのに、

まぁ気持ちは分かるよ、アタシも二人を見てたらもどかしいんだから・・・


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