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異世界灯台守の日々 (連載版)  作者: くりゅ~ぐ
第2章 バハラと追憶と彼方
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第133話 ヤダ~ 何するつもり~?


視線を感じる


皆が俺とブライアンを見て居る


まぁそりゃ見るか、ブライアンの奴は簀巻きにされたジョン(女の敵)を担いでるんだから。


しかも猿轡を噛まされており目立つ、まぁ煩かったから俺が噛ませたんだが。


てかあんまりにも煩かったし、相変わらずクソ生意気な事を抜かしやがったので、一瞬電気アンマしてやろうかと思ったが止めた。


うん、ガキ共の前でそんな事をしたら又流行ってしまうと思ったからだ。


しかもアンナの前でそんな事した日には、とんでもない事になってしまう。


電気アンマ、あれは危険だ。


俺も小学生の時に何故か流行ってしまい、とんでもない事になった事がある。


何故かあれって男子より、女子が熱心になってやってたんだよなぁ、まぁ俺はやられた事無かったけど、アレは本当に危険だ。


うん、カンチョーより危険だよ、やらなくて正解だ、あんな危険なものをこの世界に持ち込んではいけない。


ガキってのは好奇心旺盛だからな、必ず興味を持ち、そして必ずやる。


てかガキ共が後ろから付いて来てる。


まるでハーメルンの笛吹き男みたいだよ。


その先頭を歩いて居るアンナがとても嬉しそうだ、ジョンが簀巻きにされ、しかもこれから吊るされる、その事が嬉しくて楽しくて仕方無いのだろう。


「おい暴れるな、てかお前祭りで着飾ってる女に泥投げる何て無茶苦茶だな、流石に俺でもそんな事しねーぞ、まぁ帰ったらお前は親父にぶん殴られるだろうが自業自得だ」


うん、ハルータ村のチンピラ代表ブライアンが言う位だ、マジでジョンの奴はやり過ぎた。


普段でさえ女に泥を投げつける何て大罪であるのに、祭りでお洒落してる女にそんな事したらどうなるか分からなかったのか?


てか親父より母親にぶん殴られる可能性大だな。


「そうだ、そうだチンピラの言う通りだ、たまにはブライアンも良い事言うね、とゆーかもっと言え~ チンピラブライアン」


「誰がチンピラだ? てか守長がチンピラ言うから皆が俺の事をチンピラ言う様になったじゃないか‥‥」


「・・・」


うん、俺に言わせればブライアンだけで無く、アンナもチンピラなんだが?


どっちもどっちって言うの?

ドングリの背比べとも言うな。


チンピラ幼女、まぁ最近背が少し伸びて来た気がしないでもないから、チンピラ少女のアンナ。


ヤカラ満開、チンピラその物のブライアン。


うん、この村にはチンピラしか居ないのかな?


しかしアンナの奴、暴れ倒したのに服装に一切乱れが無かった。


汚れも泥の付いた手で触られた部分だけだった。


最近コイツは更にパワーアップして来てるな‥‥


武術をやらせればかなりの使い手になるんだが‥‥


だがアンナの場合、己の欲望の為に使用する危険性がある。


うん、コイツはもし武術を修めたとしてだ、大人になり、その武を使い俺に襲い掛かって来る可能性がある。


()られるのは命じゃ無い、俺の貞操を狙う可能性が非常に高い。


そんな奴に武術を、我が流派の武を教える等自殺行為でしか無いな、てか流派の誇りを汚す事になる。


まぁ俺も簡単にはヤラれん、だが己を鍛える事は決して止めない、まぁ念の為だ。



ジョンの家に到着するとセドリックと嫁のアガタの二人がタイミング良く居た。


事情を話し、罰として簀巻きにし、そして吊るすと言うと賛成してくれ、更に母親のアガタがジョンの頭をどついた。


てか無茶苦茶怒ってる、キレてると言っても良い、

さっきまで怒って居たセドリックが、

「お おい、少し落ち着け」と言ってる位だ。


うん、アガタよ、何か言いなさいってアンタ‥‥


息子君は猿轡してらっしゃるのですが?


キレてて分かって無いみたいだ、ん?‥‥


「アンタさっきから煩いわよ! アンタ忘れたとは言わせないからね、子供の時にこの子と同じ様に祭りの時に私に泥を投げた事まさか忘れてんじゃ無いでしょうね? アンタがこの子に下らない事を教えたんじゃ無いでしょうね?」


「いや、俺はそんな事教えてない、多分‥‥」


「アンタ教えたね?‥‥ 大体アンタが子供の頃私に泥投げた事を私は許して無いから」


「・・・」


うーん、この親にしてこの子ありってとこだな。


おそらくセドリックが子供の頃の祭りの時に、アガタに泥を投げて結ばれたとか、そんな話を酔った時にでもポロっと言ったとかかな?


そんでジョンは真似して、アンナにやったと‥‥


うん、どうでも良いわ、てかそんな事でアホな事をし、俺は村まで来て対処させられた訳か?


「おいアガタ、とりあえずコイツはあの木に吊しとくぞ、祭りの日に一日吊るすのは流石に可哀想だから祭りが始まって暫くしたら下ろしてやれ、アンナそれで良いか?」


「うーん‥‥ 守長の顔を立ててそれで良いよ、それに祭りの日だから今日は特別に許してあげる」


「と、言う事だ、」


「分かったわ守長、手間掛けさせてゴメンね」


「おう、じゃあ行くわ」


アガタの奴、怒りがセドリックに向かってるな、まぁ夫婦の事だ、後はご勝手にってとこだな。


触らぬ神に祟りなしとも言うな。


「おいブライアン、悪いが祭りが始まって暫くしてからあのアホガキを下ろしてやってくれるか?」


「ん? ああ良いよ」


「すまんな、ホレ、これお駄賃だバハラの青空市に行った時に一緒に食べろ」


「何だ? おっ! 飴玉か良いのか守長、コレ高いんじゃ無いのか?」


「良いんだよ、お駄賃だ、それに三日後だろ? 頑張れよ」


「ああ、分かったよありがとう‥‥」


しかし何度見てもブライアンが照れてるのは慣れんな、気持ち悪いと言うか、チンピラが凄んで居る様に見えるんだよなぁ‥‥


「ねえねえ守長、ソイツ逆さまに吊るそうよ」


「・・・」


コイツ‥‥ 笑顔で何ちゅー事を言いやがるんだ?


俺でも流石にそこまでやらんぞ、鬼かコイツは?


「アンナ、逆さ吊りは流石にどうかと思うぞ、それに頭に血が(のぼ)って危ない、祭りの日に簀巻きにされて猿轡噛まされて吊るされるんだ、それで我慢しとけ、な?」


「うーーん‥‥ 守長が言うなら‥‥ 仕方無いから今日はこの位で勘弁してあげるよ」


本当コイツはチンピラ丸出しの発言しやがって、

それ前世で聞いたセリフだぞ?


何が今日はこの位で勘弁してやるだよ、マジでアンナの奴、転生者なんじゃないだろうな?


まぁそれは無いか、何故ならアンナは少し九九の覚えがよろしくないからな、流石に転生者でそれは無いだろうから。


まぁ良いか、さっさと吊るしてしまおう、じゃ無いと奴が来るかも知れない、急がねば。



「なぁ守長、何時も思うが手際良いよな?」


「慣れたら手際は良くなる、お前だって魚の生け締めは手際良いだろ? それと一緒だ」


「まぁそうだけど‥‥ 縛るのも吊るすのも何をやったら慣れるんだよ?」


「生きてりゃ色々あるわ、てか俺のは捕縛術だからな変な勘違いはするなよ、まぁ良い、急いでやるぞ」


ブライアンの奴まさか俺が趣味でやってると思ってるんじゃ無いだろうな?


てか捕縛術はエッチでも変態さんでも無いんだからな、決してその様な性癖の奴が楽しむ為にある訳じゃ無いんだ。


その辺りをコイツには分からせないといけないな。



「良し、じゃあブライアン後は頼むぞ」


「ああ分かった、任せてくれ」


「ん、じゃ行くわ」


さて、変態(ジル)に会わない内にさっさと帰ろう。


ん?

「どうしたむっつり娘その一と二、何か用か?」


「ちょっと守長それやめてよ!」


「そうだよ、本当止めてよね!」


「うっせーな、なら用件を言え、てかお前らと居ると変態が寄ってくるだろ」


マジでさっさと帰りたいんだが、何の用なんだよコイツら?


「守長なんか冷たい‥‥ てかその事だよ、ジルをどうにかして」


「はぁ? アレはお前ら担当だろうが、俺を巻き込むなや、てかまさか時間稼ぎで俺を引き留めてるんじゃ無いだろうな?」


「ち 違うよ、そんな事したら後で守長にどんな事されるか‥‥」


「そうだよ、私達そんな命知らずじゃ無い」


「・・・」


コイツらも俺を何だと思ってんだ?

俺を人でなしとでも思ってんのか?

もしそうならとことん話し合わなければならないな。


「で? 用件は? 簡潔かつ正確に報告しろ」


「報告って‥‥ まぁ良いわ、あのね、もう私達じゃジルを抑えられないの、だから助けて守長」


「ジルを抑えられないと私達守長に何されるか‥‥ お願いもう無理、助けて‥‥」


「お お前ら‥‥ チッ‥‥ で抑えられないって? お前ら今日は祭りだぞ、なら方法は幾らでもあるだろうが」


「えっ? 本当? 本当なの?」


「お願い守長、助けて、折角フィグ村から顔見せに男衆が来てるのにジルを抑えてたら私達何も出来ない」


俺にすがる様な目をするな、てかコイツらどんだけ結婚したいんだよ? まぁ女の結婚願望を侮ったら後でエライ目に合う、ちゃんと策を授けてやるか。


「あのなお前ら、今日は祭り何だぞ、だからこそ何時もよりテンション上がってアイツは暴走してるんだろうが、てか酒飲ませまくって潰せ、で、後はベッドに放り込めば良いだけだろうが、簡単な事だろ? 飲ませて潰してベッドに放り込めば後はどうとでも出来るし、お前達も好きに出来るだろうが」


「やだ~ 守長~ ベッドに連れ込めって~ 何かえっちいよ~」


「そうだよ~ 連れ込んで私達に何させるつもり~ しかも酔わせてって~ ヤダ~」


「・・・」


これは一応言ってあげた方が良いのだろうか?


うん、言わんとコイツら分からんな。


「なぁお前ら今の発言自分で分かって無いのか? てか分かって無いよな? 今みたいな発言がお前達がむっつりスケベって俺に言われる理由だぞ、そう言うとこだぞお前達、なぁ今お前達がどんな顔してるか分かって無いみたいだがマジでスケベな顔してるぞ、冗談とかで無く真面目にな、その様な事に興味津々な年頃なのは分かるが少し控えろマジで、じゃ無いとお前達結婚出来ないぞ、これは俺からの本気のアドバイスだ」


「ち ちょっと、そんな真顔で言われると‥‥」


「そうだよ、じ 冗談だよね? 」


「・・・」


何焦ってやがるんだ? てかコイツら本気で気が付いて無いのかよ、人は自分自身の事は案外分かって無いって言うが正にコイツらがそうだな。


まぁ今日分かったのなら一つお利口さんになったんだ、後はコイツらが己を知るか、只ただ否定するかはコイツら次第だ。


「お前達、奴は酒を浴びる程飲ませて潰せ、後はお前達の好きに出来る、但し限度を考えて飲ませろよ、酒の量さえ考えて飲ませれば有効的なやり方だぞ」


「でもジル芝居楽しみにしてたから‥‥」


「だよね、何か気が引けるなぁ‥‥」


このむっつり娘共が! 何を温い事を抜かしてやがるんだ? 甘いよ、てかちっとは考えろやこのむっつりスケベ娘が。


「あのな、祭りが開始して即潰せとは言って無いだろ? 芝居を楽しみにしてるならそれ迄にちょっと早いペースで飲ませろよ、で、芝居の最中に飲ませる量を増やせ、そんで芝居が終わってから更に飲ませる量を増やせば良いだろ? (おだ)ててやりゃアイツも気分良く飲んで祭りも楽しむさ、それと俺に協力すればお前達にフィグ村の若い衆を優先的(・・・)にお前らに世話してやる、フィグ村の奴等は真面目で良い男だぞ、どうだお前達? やる気になったか?」


「本当、守長?」


「本当なら私頑張る! 約束は守ってよ守長」


「おう、約束は守る、但し優先的にお前達に世話すると言っても後はお前達次第だぞ、あくまで優先するだけだからな」


「分かったよ守長、私やるよ」


「私も、私もやる、守長に協力する」


よしよし、これでジルの手足はもぐ事が出来た、

コイツらを寝返らせる事が出来れば俺の安全は増すし、奴の脅威度が減る。


何だ、結果的には悪く無いじゃないか、まぁフィグ村の奴らをコイツらに優先的に回すのもそこまで手間でも無いし、フィグ村の奴なら今日来た奴らで無くとも良い訳だからな。


うん、リドリーに頼めば更に手間暇掛からん。


俺はフィグ村の若い衆をと言ったのであって、今日顔見せに来た奴とは言って無いからな、まぁ一応は今日来た奴は候補に入れといてやろう。


約束は守るさ、フィグ村の若い衆をちゃんと回してやる。


後はコイツら次第だがまぁそれは、後はお若い二人でどうぞってとこだな。


段取りは付けてやる、後はコイツらの責任であって俺の関与する事では無い。


まぁ、神のみぞ知るってやつだな。



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