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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第3章 3日目

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18_太陽の女神と月の神


『あぁ、太陽が真上にある。』俺は空を見つめて、心の中で呟く。

「レーニャちゃん、大丈夫?」サクラが俺の顔を覗き込んで声を上げる。

「太陽が真上にあるわね、そうだレーニャちゃん、太陽の女神と月の神のお話って知ってる?」サクラは空を見上げてから、俺の顔を見つめて声を上げる。

『なに、それ?』俺はサクラに「ニャ?」と声をかける。


「今もだけど、太陽の女神と、月の神は世界を照らすことを仕事にしているのよ。」サクラが話を続ける。

『へー、太陽は女神様だったんだ。』俺は太陽を見つめて、エルシアのことを思い浮かべる。


「同じ仕事をしているのに、太陽の女神は、世界中の草木や動物たちから愛されていたの、なぜなら、太陽は明るくて、温かいでしう。月の神はね、そんな太陽の女神のことが、ちょっとうらやましかったの。」サクラが話を進める。

『おぉ、ジェラシーってやつか。男の嫉妬は見苦しい。』俺は心の中で呟く。


「あるときね、月の神は、太陽の女神が仕事を終えて海で体を洗っているときに、女神を困らせようとして、岩場に脱いだ女神の服をそっと隠してしまったのよ。」サクラが俺の顔を見て話を続ける。

『えっ、太陽って服着るの?』俺はサクラに「ニャ?」と質問をする。


「フフフ、それで服を隠された女神はね、服が無くて恥ずかしくて、海に潜って出てこなくなったのよ。」サクラが話をしながら、俺から視線を外す。

『太陽が海に沈んだままになったのか。』俺は心の中で呟く。


「なんで、こんな話してるんだろ私、レーニャちゃんに?」サクラがポツリと呟く。

『サクラ、話の続き~』俺はサクラに「ニャ~」と声をかける。

「どうしたのレーニャちゃん?話の続きが聞きたいの?」サクラが不思議なものを見る表情で、俺を見つめる。

『続き~、太陽沈んだままなんだけど。』俺はサクラに「ニャ、ニャー!」と声をかける。


「フフフ、太陽の女神が海から上がれなくなって、世界中が暗闇に覆われてしまったわ。月の神は慌ててね、自分の力で世界を照らすのだけど、太陽の女神のように明るく温かくはできない。月の神は自分のしたことを悔やんだわ、でも世界中を暗闇に覆われた状態にしておけないと、月の神は頑張って照らし続けたの。」サクラが話を再開する。

『いや、太陽の女神に服を返せば、良いんじゃないの。』俺はサクラに「ニャー」と声をかける。


「フフフ、月の神はね、頑張ったんだけど、だんだんと日を追うごとにやせ細っていって、とうとう15日にすべての力を失ったの。再び世界中が暗闇に覆われたわ。」サクラが話をして、俺の顔を見つめる。

『それで、それで!』俺はサクラに「ニャー!」と声をかける。


「実はね、月の神の頑張る姿を太陽の女神は、海に潜って見つめながら海から出ようか、どうしようかと迷っていたの。月の神が力を失って、世界中が暗闇に覆われたとき、太陽の女神は意を決して海から、その姿を表すと世界中は再び明るさと温かさを取り戻したわ。でもね、女神は服を着ていないでしょう。それを世界中の草木や動物が見て、女神が服を着ていない!って、笑ったの。女神は、あまりの恥ずかしさに、もっと明るく光って、ついには、その姿が眩しくて見えないくらいの光を放ったわ。」サクラは俺の顔を優しく見つめたまま話しをする。


「レーニャちゃん、太陽って眩しくて、ずっと見てられないでしょう。それはね、今も太陽の女神が服を着ていないから、恥ずかしくて光を放っているからなのよ。」サクラが俺の顔を見つめたまま、優しく微笑む。

『ハハハ、女神がエルシアなら、なにが可笑しいの?ってスッポンポンでいそうだな。』俺はエルシアがスッポンポンで、腰に両手をあてて仁王立ちしている姿を思い浮かべて、心の中で呟く。

「あら、レーニャちゃんが、今笑ったように見えた。」サクラが声を上げる。


『えっ!サクラ、俺笑ってた?』俺はサクラに「ニャ?」と声をかける。

「そうそう、太陽の女神が海から上がったことで、月の神は少し休むことが出来て力を取り戻したの。月の神は動けるようになると、太陽の女神に謝って服を返そうと近づくんだけど、太陽の女神は自分が裸なのが恥ずかしくて、月の神から逃げて西の海へ、また潜ってしまうのよ。」サクラが話を続ける。


『また、真っ暗闇になっちゃたのか?』俺はサクラに「ニャ?」と声をかける。

「月の神も太陽の女神を追いかけて、西の海に潜るんだけど、太陽の女神は今度は東の海から現れるの。月の神は、また太陽の女神を追いかけて、同じように東の海から、太陽の女神はまた西の海へ、1日かけて今も太陽の女神と、月の神が追いかけっこしてるのよ。」サクラが優しく俺を見つめて、微笑んだ。


『へー、おもしろい話だなぁ~』俺はサクラに「ニャ~」と声をかける。

「あっ、レーニャちゃん、もうすぐ着くわよ。」サクラは俺から視線を外して、正面を向いた。


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