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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第23章 タイトル未定
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20_どっか走ってると思うよ…


「あっ!エルシア様、それより猫とはどうやって、話をするんですか?」ヴァンがエルシアに質問をする。

「あぁ…、それはね…。そう、あなたたちがゴブリンと話すのと一緒よ。」エルシアが答える。

『えっ…、いや…、一緒じゃないだろう…』俺が心の中で呟く。


「一緒と言いますと、どういうことなんですか?」ヴァンがエルシアに確認する。

「そうね…、例えば、ニャーはおはようございます、ニャーはいただきます、それから…、ニャーはおやすみなさいって、感じかな。」エルシアが答える。


『えっ!この人、適当に答えてる。』俺はエルシアの横顔を見つめて心の中で呟く。

「なるほど…、猫も話すのか…、ニャーがおはようございますで、ニャーがいただきますか…」ヴァンが声を漏らす。

「そうだ、そしてニャーが、おやすみなさいだ。」ピグロが声を上げる。


『えっ!こいつら、なに言ってんの?…、違いなんて、あったか…』俺はピグロとヴァンを見つめて心の中で呟く。

「そうだ、ちなみによろしくねとは、どんな感じになるんですか?」ヴァンがエルシアに質問をする。

「えっ!あぁ…、ニャーかしら?」エルシアが答える。


「はい…、それって、いただきますですよね?」ヴァンがエルシアに確認する。

「えっ!あぁ…、えっと…、ニャーかしら?」エルシアが答える。

「あぁ…、ニャーですね?」ヴァンがエルシアに確認する。


「あぁ…、そうそう、それそれ…」エルシアが答える。

『えっ!ど、どこが違うんだ…』俺が心の中で呟く。

「ニャー!」ヴァンが俺に声をかける。


『えっ…、なに?…、どうした?』俺はヴァンを見つめて心の中で呟く。

「ほら、ピグロ様も猫に声をかけてみましょうよ。」ヴァンが隣を歩くピグロに声をかける。

「えっ!…、あぁ…、うん…、ニャー!」ピグロが俺に声をかける。


『えっ…、こいつら、頭おかしくなっちゃった…』俺はピグロとヴァンを交互に見つめる。

「あれ?…、ダメですかね?」ヴァンがピグロに声をかける。

「ヴァン、きっとこの猫は、私たちが猫の言葉で声をかけたから、驚いているんだよ。」ピグロが答える。


『えっ…、ひょっとしてこいつら…、エルシアの言ったこと信じてるの?』俺は心の中で呟いて、視線を移すとサクラが後ろで口を抑えて肩を大きく震わせている。

「それじゃ、もう1度声をかけてみましょうか?」ヴァンがピグロに声をかける。


「そうだな!一緒に声をかけてみよう!」ピグロが答える。

『あらら、サクラ、今にもどっかに走りに行きそうなんですけど…』俺はサクラを見つめて心の中で呟く。

「せーの、ニャー!」ピグロとヴァンが俺に声をかける。


『あっ!消えた…』サクラの姿が忽然と消えた。

「う~ん…、反応がありませんね?」ヴァンが俺を見つめて声を上げる。

『いや、反応もなにも、俺はどうすれば良いんだ?』俺はヴァンを見つめて首を傾げる。


「おっ!ヴァン、首を傾げたぞ!」ピグロが嬉しそうに俺を指してヴァンに声をかける。

「はい、もう少しですかね!」ヴァンも嬉しそうに答える。

『いや、もう少しって、なにがもう少しなんだよ…』俺はピグロとヴァンを交互に見つめる。


「あなたたち…、レーニャは人の言葉を理解しているから、ニャーと声をかけなくても伝わるわよ。」エルシアが声を上げる。

「えっ!あぁ…、そうなんですか?」ヴァンがエルシアに確認する。

「そうよ、あなたたちがゴブリンと話をするのと、一緒って言ったでしょう。」エルシアが答える。


「そうなんですか…、なるほど、知能はゴブリンと一緒ってことですかね…」ヴァンが声を上げる。

「それより、あなたたち、着いたわよ。」エルシアが声を上げる。

「あぁ…」ピグロとヴァンが前を見つめて口を開けて声を漏らす。


『えっ!着いたって、どこに着いたんだ?あっ…』俺が振り向くとゴブリンたちの死体の山が出来ていた。

「エルシア様!準備出来てますよ~!」フレヤが声を上げて走って来る。

『これって、全部エルシアたちが倒したのか…』俺が心の中で呟く。


『そうだ、逃げ惑うゴブリンたちを後ろから、バッサバッサっと切り倒したな…』コイケヤが声を上げる。

『うわぁ…、なんかゴブリンたちが可哀そう…』俺が心の中で呟く。

『まぁ…、しょうがないんじゃない。国境を越えて入って来たのは、こいつらだからね。』アネモスが声を上げる。


「それより、エルシア様、サクラは一緒に来なかったんですか?」フレヤがエルシアに質問をする。

「えっ!あらま、ホントだ…。サクラ、どこ行っちゃたのかしら?」エルシアが振り向いて声を上げる。

「あっ!ホントだ…」ピグロが後ろを振り向いて声を上げる。


「どちらに、行かれたんでしょうかね?」ヴァンが後ろを振り返って首を傾げる。

『今頃、多分…、どっか走ってると思うよ…』俺が心の中で呟く。


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