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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第22章 そうだ!忘れてしまえ!

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41_海の中に沈められちゃうかも


「あの…、その残飯処理の人たちは、まだ港にいるんですか?」フレヤが戻ってきた男性に質問をする。

「いえ、もう先ほど残飯を積み込んで、港を出ています。」戻ってきた男性が答える。

「フレヤさん、残飯処理の者たちに、なにかあるのですか?」レオーネがフレヤに質問をする。


「あっ、いえ、これは私の推測なので…」フレヤが答える。

「残飯処理の者たち、なにか変わったところは、なかったのか?」レオーネが戻ってきた男性に質問をする。

「いえ、いつもの者たち…、あっ!そういえば、いつもより人数が多かったですね。」戻ってきた男性が答える。


「残飯処理の人たちは、どちらに向かったんですか?」フレヤが戻ってきた男性に質問をする。

「あぁ…、それなら、船でズーパーに行ったと思いますよ。」戻ってきた男性が答える。

「ズーパー…、そこはここから、遠いのですか?」フレヤが戻ってきた男性に質問をする。


「いえ、ここから直ぐの港町になります。」戻ってきた男性が答えると、フレヤが顎に手を当てて険しい顔になる。。

「エルシア様…」フレヤがエルシアに声をかける。

『おっ…、フレヤ、わかっちゃったのか…』俺が心の中で呟く。


「フレヤ、どうしたの?」エルシアが屈んでフレヤに声をかける。

「私、ズーパーに行きます。」フレヤが答える。

「残飯処理の者たちが、怪しいってことね?」エルシアがフレヤに確認する。


「はい…、それと…」フレヤが険しい顔で声を漏らす。

「なにかあるの?」エルシアがフレヤに確認する。

「最悪のことを考えてしまったんですけど…」フレヤが声を漏らして、唇を噛みしめる。


「フレヤ、なに?」エルシアがフレヤに確認する。

「万が一ですよ。万が一…、船の上から…」フレヤが険しい顔で答える。

「フレヤ、ダメよ。そんなことを考えてわ。」エルシアがフレヤの答えを遮る。


「グリュックゼーレ卿、フレヤさん、なにやら穏やかな会話では、なさそうですね。」レオーネがエルシアとフレヤに声をかける。

「ラソール卿、まだそうと決まったわけでは、ありません。但し、可能性がない訳では、ありません。申し訳ありませんが、フレヤをズーパーに連れて行って、貰えないでしょうか?」エルシアがレオーネに声をかける。


「グリュックゼーレ卿、フレヤさんだけで、良いのですか?」レオーネがエルシアに確認する。

「はい、まだドラード様とトゥルペが、この港にいるかもしれませんから、フレヤは念のためでございます。」エルシアが答える。

「そうですね。おい、馬でフレヤさんをズーパーに連れて行って、差し上げてくれ。」レオーネが戻ってきた男性に声をかける。


「了解しました。フレヤさん、こちらです。」戻ってきた男性が答えて、フレヤに声をかけると走り出す。

「はい!」フレヤは返事をして、戻ってきた男性の後を追う。

『ねぇ、エレクラ、いるんでしょう!』声が聞こえて見つめると、アネモスがエルシアの頭の上にフワフワと浮いていた。


『あっ…、アネモス…』俺が心の中で呟く。

『アネモス、どうしたの?』石畳の石に目が現れる。

『ねぇ、この娘たち、なにをやってるの?』アネモスが石畳の石に現れたエレクラに質問をする。


『ドラードとトゥルペが攫われたのよ。』石畳の石に現れたエレクラが答える。

『攫われた…、ふ~ん…、なんで攫われたの?』アネモスが石畳の石に現れたエレクラに質問をする。

『それは…、あなたの嫌いな理由よ。』石畳の石に現れたエレクラが答える。


『私の嫌いな理由?…』アネモスが声を漏らす。

『そうよ。知りたい?』石畳の石に現れたエレクラがアネモスに確認する。

『なら…、いいわ…』アネモスが溜息交じりの声で答える。


『ねぇ、エレクラ、アネモスの嫌いな理由って、なんなの?』俺がエルシアに質問をする。

『それはね、人を区分けするような身分制度、そしてその身分を振りかざすような傲慢な者ね。それから、人が持つ、自分さえ良ければ良いという利己心かしらね。』エレクラが説明をする。


『身分…、ねぇ、エレクラ…、アネモスはエルシアのこと嫌いじゃないよね?』俺はエレクラに質問をする。

『フフフ…、レーニャちゃんはどう思う?』エレクラが俺に確認する。

『きっと、嫌いじゃないと思う…』俺が答える。


『フフフ…、そうね。嫌いじゃないから、今もエルシアの傍にいるんじゃない。』エレクラが声を上げる。

『うん、そうだね。あっ、そうだエレクラ…、フレヤが言っていた万が一って、どういう意味?』俺はエレクラに質問をする。

『あぁ…、それはおそらく、2人とも海の中に沈められちゃうかもって、ことじゃない。』エレクラが答える。


『えぇ…、そんなことしたら、2人とも死んじゃうじゃないか…』俺が心の中で呟く。

『まぁ…、でも2人とも、今も生きてるからね。』エレクラが声を上げる。

『あぁ…、そうか…』俺は心の中で呟く。


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