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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第7章 7日目

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46_ジャンジャンバリバリ


『年齢という問題では無いな。』コイケヤが俺に声をかける。

『年齢じゃない?』俺はコイケヤを見つめて、首を傾げる。

『前に話したろ、こいつらは化け物だと。』コイケヤが俺に声をかける。


『エルシアたちは、化け物じゃない!』俺は心の中で叫ぶ。

『そうだったな、これは、すまん。レーニャにとっては、大切な家族だったな。』コイケヤが優しく俺に声をかける。

『う、うん…』コイケヤが素直に謝ったので、俺は頷く。


『エルシアもサクラも、不老の者だ。300年近く歳をとっていない、結婚などしてみろ、旦那が先に老いてしまう。』コイケヤが呆れた声を上げる。

『えっ!でも、ユスクドの森で、一緒に暮らせば良いんじゃないの。』俺はコイケヤに確認する。

『なんじゃ、それは?』コイケヤが俺に質問をする。


『あれ、だって、ユスクドの森に長いこといると、人は不老の者になるって、聞いたよ。旦那さんも一緒に暮らせば、不老の者になって、老いることなく、ずっと一緒にいられるじゃん。』俺はコイケヤに説明をする。

『ん?誰がそんなことを言ったんだ?』コイケヤが俺に質問をする。


『えっ!エルシアが殿下に説明してた…』俺がコイケヤに答える。

『…』俺の頭の中に点が3つ飛び込んでくる。


『なるほどな、そういうことか…』コイケヤが、なにかわかったような声を上げる。

『えっ!なに?』俺はコイケヤに確認する。

『いや、なに、なんでもないよ。』コイケヤが素っ気なく答える。


『えー!なになに?気になる。』俺がコイケヤに確認する。

『いや、まぁ、仮にそうだとしてだ。こいつらは、結婚してなにをするんだ?』コイケヤが俺に質問をする。

『仮に?…、まぁ、いいか。うん、結婚してね、子どもを作るの。』俺がコイケヤに答える。


『こいつらが、子どもを作って、どうするんだ?』コイケヤが俺に質問をする。

『えっ!子どもを作ったら、育てるに決まってるじゃん!あれ?ちょっと待てよ…、エルシアも旦那も不老ってことは…、あぁ!子どもが、ジャンジャンバリバリ出来ちゃう!』俺が心の中で叫ぶ。

『それで、産まれた子どもは、どこで育てるんだ?』コイケヤが俺に質問をする。


『ん?あぁ、そうか、ユスクドの森の外で育てないと、子どもは成長しないや、カゾの村とかカバカリヤの町で育てれば、良いんじゃないかなぁ~』俺がコイケヤに答える。

『…』俺の頭の中に点が3つ飛び込んでくる。

『なんか、ビックリしてる?』俺がコイケヤに確認する。


『いや、ちょっと呆れてるだけだ。』コイケヤが素っ気なく答える。

『呆れてるって、なんだよ…、アネモスと違って、コイケヤは表情が、ないからなぁ~』俺は心の中で呟く。

『なんだ、レーニャ!』コイケヤが俺に声をかける。

『いえ、なんでもありません。』俺がコイケヤに答える。


『レーニャよ、お前は不老の者というのを勘違いしている。』コイケヤが淡々と声を上げる。

『勘違い…?』俺はコイケヤを見つめて、心の中で呟く。

『よいか、レーニャよ。不老の者は、ただ歳をとらないのではない、成長が止まっているのだ。』コイケヤが説明をする。

『成長が止まっている…』俺は心の中で呟く。


『そうだ、こいつらは成長が止まっている。あのフレヤって娘は10歳から、サクラは20歳、エルシアは17歳から、成長が止まっている。』コイケヤが説明をする。

『17歳…、永遠に17歳のまま…、あれ?なんか、スゲー、イヤな気持ちになった…』俺はなぜか、胸が苦しくなる。


『レーニャよ、子どもは母親の胎内で成長し、産まれてくる。しかし、母親が成長しないのだ。おそらく、こいつらは、子どもを身籠ることも、産むことも出来ないんだよ。』コイケヤが淡々と説明をする。

『子どもの産めない体…、あっ…』俺はエルシアが子守歌を教えてくれた後、涙を流したのを思い出す。

『エルシア…』俺は哀しくなって、エルシアの体に頭を付ける。


『どうした、レーニャ?』コイケヤが優しく俺に声をかける。

『ねぇ、コイケヤ。エルシアたちを不老の者から、普通の人に戻せないの?』俺はコイケヤに質問をする。

『さぁな、私にもわからん。』コイケヤが答える。

『うん…、そうか…』俺は俯く。


『それより、レーニャよ。他に聞きたい話は、無いのか?』コイケヤが明るく俺に声をかける。

『あぁ、あるある。えっとね、レプティリアンの侵攻と、クラウス皇帝について、知りたい!』俺はコイケヤを見つめて、心の中で声を上げる。

『ほぉ~、クラウス皇帝の話か!う~ん、あいつも面白いやつだったなぁ~』コイケヤが懐かしそうに声を上げる。


『そうか…、コイケヤは、クラウス皇帝のことも…』俺は大きなあくびをする。

『やべ…、また…眠くなってきた…』俺はそのまま意識を失う。


ここまで読んでいただいた方へ


 ここまで読んでいただき、それよりも拙い文章にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。m(_ _)m


 軽い気持ちで書き始めて、7日目書き終えました。

 ここまで、書いてこれたのも、全てはブックマーク登録をしていただいている方たちのお陰だと、思っております。

 改めて、感謝の念しかありません。

 

 時々、読み返すと、最初に書きだしたころと、表現が変わったり紆余曲折していることが、多々見受けられます。

 最終章まで書き終えたら、全面見直すつもりでおります。

 

 さて、これから8日目となりますが、これからレーニャは帝都でなにを見るでしょうか?

 8日目以降もお付き合いいただければ、幸甚の至りです。

 

2022年8月28日 小根畑 昌平

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